重慶大厦
香港に到着した夜は、だいたい重慶大厦あたりに宿を取る。
重慶(Chungking)大厦(マンション)と発音される。
ネーザンロードという九龍の最も人通りの多い通りに面した、雑居ビルだ。
安宿が多く入っている。
カルカッタならサダルとか、バンコクならカオザンとか、東京なら大久保とか。
香港だと重慶大厦周辺が安宿街だ。
もちろん、他にも安宿が固まっている場所もあるし、良いところも沢山ある。
ただ、有名だし、安宿の軒数が多いのね。。。圧倒的に。
ま、有名だから安全な訳でもないし、軒数が多いからって必ずしも安い訳ではない。
なぜか、いつも香港に到着するのは深夜なのだが、今回も香港空港からバスに乗り、九龍に着いたのは夜中の12時を回っていた。
重慶大厦か、その隣の美麗都大厦あたりに宿を取るつもりで、トボトボ歩く。
この時間になると宿の客引きも少なくなってくる。
何人かが声をかけてきて、その中の善良そうな親父(←本当はこれが一番怪しい)について行く。
この親父の宿はD座の9階にあるらしい。
重慶大厦は下の階はひとつのビルだが、上に行くと何本かに分かれている。
だから、一度上に上がるとA座からB座やC座へは一度降りてこないと移動できない。
まぁ、上の方は安宿があるだけなので、同じフロアーの他のテナントに用も無いので問題は無い。
1泊130HK$。(新中華賓館 New Chine Guest House)
部屋は狭いが、比較的清潔。
ひとつ上の階もこの親父の宿らしいが、そちらはアフリカ系の人達で一杯。
9階はこの親父の住居兼、宿となっている。
居間ではこの親父の一家が団欒している。
(子供2人と奥さんと4人家族のようだ。なんだか下宿のようである。)
夜中ではあるが、シャワー上がりのビールを買いにいく。
エレベーターはなかなか来ないので、階段を下りる。
途中、アフリカ系の人が倒れていて、ギクッとするが、かすかに動いているので、寝ているようだ。
近所のセブンイレブンでビール2本を買い、宿に戻る。
火事になったら、まず、確実に助からないだろう。
窓は無く、迷路のような雑居ビル。
ここに家族で住む、ということを考えると、非常に悩ましい。
確かにホテルペニュンシュラなどにも程近い、一等地ではある。
しかし、汚すぎるし、治安が悪い。
(グランドフロアーはずいぶんと綺麗になったが、上の階は昔ながら。)