テロ対策措置法
- 2006/01/01 01:10
- カテゴリー:グローバル
Tue, 30 Oct 2001 22:02:40 +0900
日本ではテロ対策特別措置法がろくすっぽ審議もされずに可決されました。
私はこの法律については反対です。
まず第1に自衛隊の戦地、および戦地隣接区域への派兵には明らかに憲法改正が必要です。
もともと、この法案は根本的には憲法解釈の問題が必要であるにもかかわらず、憲法改正には時間がかかりすぎるとして小手先の政府解釈で解決しようとしたところに問題があります。
日本は法治国家ではないのでしょうか?
どうしても派兵するなら憲法論議をして、その上で憲法改正してきちんとした法整備の元に派兵するのが法治国家としての常識でしょう。
第2にいえるのは国際社会から日本に求められていることに対する認識が欠けているということです。
欧米諸国にしても、日本の若者が戦地で血を流すことを目の前の現実として本気で期待している国はありません。
日本という国は「自国では憲法によって軍隊を持てず」いざとなったら米軍に守ってもらうアメリカの属国のような国であるというのが一般的な認識でしょう。
実際問題、実戦経験のない、そして、実戦を行う法整備のない日本の自衛隊に「のこのこ出てこられて足手まといになるのなら、たんまりと金だけ出して黙っていろ」と言うのが派兵各国の本音ではないでしょうか。
もうひとつはきちんとした長期ビジョンに基づかない海外派兵はするなということです。
今回海外派兵をして日本をこの先どういう国にしていこうとしているのでしょうか?
軍事的にも力を持ち軍事力を背景とした国家を作っていくのでしょうか?
そうするならば、世界のパワーバランスの中でどのような地位を占めていこうとするのか?
日本軍を整備するなら周辺国の猛烈な反発は目に見えています。
対中関係はどうするのか?(←おそらく国交断絶となるでしょう。)
対韓関係はどうするのか?対ロシアは?対アセアンは?
「日本と軍隊(自衛隊)」のあり方についての長期ビジョン無しに目の前の問題対処だけを行っているのなら、この国に将来はないということです。
戦地および戦地隣接区域に戦闘服を派遣するなら日本も参戦するというきちんとした姿勢を表明した上で日本軍を派遣すべきです。
「参戦はしないけど、イージス艦は派遣する」というのは永田町だけに通用する理屈であり、日本の旗の立つイージス艦がアラビア海やインド洋に浮かんだ段階で国際社会は『日本の参戦』と考えるのが普通ではないでしょうか?
自衛隊などという名称をやめ日本軍として自国の若者の血を流す覚悟がないなら最初から派兵はすべきではありません。
派兵される者のためにも・・・。