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なぜ、中国は日本に嫌がらせをしてくるのだろうか?

先日の(2017年01月01日)読売新聞の記事によると「中国政府が日本の排他的経済水域(以下EEZ)の周辺などで海底地形の調査を行い、国際水路機関(本部・モナコ)の下部組織に対し、中国語による命名申請を2016年に活発化させていたことが明らかになった」らしい。

元記事:http://sp.yomiuri.co.jp/world/20161231-OYT1T50144.html




つまり、他国の領域に自分の国の名前をつけているわけだ。
これを嫌がらせと言わず、何と言うべきか?



これ以外にも、以前から中国は日本の沖ノ鳥島について「沖ノ鳥島は島ではなくEEZを認められない地形だ」と主張している。

沖ノ鳥島なんて、太平洋上にあって、日本海の向こう側の中国にはぜんぜん関係ないじゃん?
と、僕は思っていた。

なんで、言いがかりをつけてくるのだろう?と。


地図の向きを変えることで、見えてくること。

世界地図の東アジア部分を、中国を下にして見てみる。
日本人には見慣れない、地図がそこには現れる。

地図引用:http://www.aquanotes.com/asia/index.html
地図素材フリー(一部分を引用し、向きを変え国名を追記)



こうやって見てみると、確かに中国の海洋への出口は各国にふさがれている。

地図の左側を日本にふさがれ、台湾をはさんで、右側はフィリピンにふさがれている。
さらにフィリピンの隣には、マレーシアとベトナムにふさがれている。

日本や台湾、フィリピンが、重く、中国にのし掛かっている様に見えるのは錯覚だろうか?



物理的に船が通れる海域を考えてみると、台湾と沖縄周辺を通るか、フィリピンとベトナムの間を通るか、いずれかしかない。
ただ、フィリピンとベトナムの間を通っても、その先はマレーシアとインドネシアにふさがれている。



では、排他的経済水域(EEZ)を地図に重ねてみると、どんな地図になるのだろうか?

※ 排他的経済水域(EEZ)とは?



地図引用:http://redd.it/27fibu
「排他的経済水域を含めると、また違った視点で世界が見れる」より。



この地図には陸地が描かれていないので、普段見る地図とは、かなり違って見えるが、中国の周りを見てみると、完全に他国のEEZにふさがれてしまっているのがわかる。



上の地図とあらためて見比べてみる。
当然、陸地は船が通れないわけで、海洋部分に注目すると、さらに台湾と沖縄周辺の重要度が増すことがわかるだろう。



ところで、中国とはどんな国なのだろう?

ここで、中華人民共和国という国が、どうやってできたのかをみていきたい
(中国史に詳しい方は読み飛ばしてください。)


考古学的に確認されている、中国の最も古い王朝は、紀元前17世紀の「殷(いん)」だそうな。

その後、秦の始皇帝が現れ大陸を統一するも、わずか15年で滅びる。

のち、光武帝の後漢が現れるも、世は乱れ、三国志時代に突入していく。
この漢の時代は(前漢、後漢)今と同じように漢民族が大陸を支配していた時代だ。

今回のブログは中国史がテーマではないので詳しくは省略するが、中学の教科書で習った遣隋使とか遣唐使の時代を経て、元の時代にはモンゴル人に中国大陸が支配されたりしていた。



次に現れた王朝、清の時代に大陸を支配していたのは満州あたりを拠点としていた女真族だ。
(女真族とは、12世紀には金という国を作って宋に攻め込み、一時は中国の北半分を支配するものの、その後、モンゴル人に滅ぼされる。17世紀には後金が再結成され、明より独立した。)

ごく少数の女真族が圧倒的多数の漢民族を支配していた時代である。

女真族は漢民族を政治はもちろん、言論でも押さえつける。
女真族独特の辮髪(べんぱつ)と呼ばれる髪型などを漢民族にも強要する。
頭の後ろだけを長髪にして編みこんだ、いわゆる「ラーメンマンカット」です。(笑)

その後、イギリスとの2度の戦争に敗れ(アヘン戦争とアロー戦争)フランスとの清仏戦争に敗れ、日本との日清戦争に敗れて、清は衰退していく。

そこで出てきたのが、孫文という人。
漢民族である孫文が、中華民国をおこし、初代大統領に就任する。

袁世凱が裏切ったり、清朝では皇帝溥儀(ふぎ)が退位することなったりしているうちに、中華民国は分裂状態となる。
モンゴルやチベットが独立したのは、ちょうどこの時期です。



そしてヨーロッパでは、第一次世界大戦が勃発する。

この当時、日本はイギリスとの同盟関係にあった。
そのため、日本はこの同盟を口実に中華民国にあったドイツの基地を攻撃する。(ドイツは同盟国イギリスの敵国だ)

日本は第一次世界大戦の主戦場であるヨーロッパから遠く離れた地で、中国の利権を狙い無理やり参戦したのだった。

そして、第一次世界大戦の戦勝国となった日本は、中国大陸におけるドイツの権益を引き継ぎ、中華民国政府にも日本人顧問を採用させたりすることに成功する。
さらには、清朝最後の皇帝溥儀を担いで、満州国という傀儡政権を中国大陸に建国する。



日中戦争、太平洋戦争を経て、日本の敗戦。
中華民国は、棚ぼた式に日本の支配からは逃れることができたのだが、またまた、この国は内戦状態に陥る。



毛沢東の率いる共産党と蒋介石が率いる国民党は、日中戦争以前から戦っていたが、日中戦争が発生したため、一時休戦していた。
その休戦状態が、第二次世界大戦の終結後、内戦再開となったのだった。

結果、ソビエト連邦に後押しされていた共産党が勝利をおさめ、中華人民共和国が設立されたのは皆様のご存知の通りです。(国民党政権は台湾へ。)


長々と何が言いたいのか?(中国史の話はここまで)

大陸は何千年もの長い期間、群雄割拠が続き、様々な民族が支配し支配され、民族間で弾圧し弾圧されてきたということが言いたいのでした。

乱世に次ぐ乱世。
いわば、民族対民族の、戦いの歴史なんですね。
中国大陸の歴史は。



日本にも戦国時代はあったけど、長く徳川の江戸時代が続き、群雄割拠の戦乱状態とは、かなり違った歴史を歩んできました。

ましてや、日本の場合、民族間での滅ぼしあいとか、弾圧ということではなく、日本列島という閉鎖された土地の中で、大和民族内での覇権争いでしかなかった。

言い方を変えると、ひとつの王朝(天皇家)の元での派閥争いの歴史でしかなかったと言えるのではないだろうか?
そこには民族間の血で血を洗うような争いではなく、中国大陸に比べるといわば「内輪もめ」というレベルとも言えるかもしれない、と僕は思うのだ。

領民にとっては年貢の納め先が変わるだけで、敵対民族による弾圧があったわけではなかったのだから。



なので、国家としての考え方が、根本的に違うのも当たり前なのだと思うのです。



そして現代。
そんな長い戦乱の歴史の後にできた、中国大陸の統一国家が、漢民族による現在の中華人民共和国です。
これまでの歴史の通り、支配民族は他民族を弾圧していく。

漢民族の中華人民共和国は、中華民国時代に独立したチベットを侵略し併合する。(ダライラマはインドに亡命。)



さて、チベットの次はどこを狙うか?

北へ向かって、軍事大国であるロシアを苦労して攻略しても、そこにあるのは永久凍土のシベリアだ。
夏でも溶ける事のない分厚い凍土の下に資源はあるけれど、その開発には膨大な知恵と資金が必要になる。



では、西に向かうか?

そこにあるのは、砂漠の地。
古くから、シルクロードとして知られたルートですが、この地には果てしなく続く砂と土漠の通路があるだけ。(モンゴルさん失礼!)



そして手にしたチベットの先には、どんな土地があるのか?

そこには、ヒマラヤの壁がそびえ立つ。
遥かなる天然の要塞。(←つまり、行き止まり。)


つまり、主だった内陸の支配は、完了した。

四方に敵がいなくなった余力を、今後はどこに向けるのか?

それは、すなわち、海洋進出。

←レゴの「海洋調査船」(笑)


冒頭で紹介した、二つの地図。

海洋を見てみると、サハリンから日本列島、南西諸島、琉球諸島の隣はすぐに台湾、そしてフィリピンまで、断続的に列島や島々が続いている。

海洋上のEEZは、びっしりとつながってる。



邪魔で邪魔で仕方がない。
この周辺の海には中国だけで独占できる海路がないのだから。
さらに言えば、他国の庭先(EEZ)を通らねば、どこにも行けないのだ!



これらの地図を見ていくと、尖閣諸島はただの無人島としての価値ではないことがはっきりとわかる。
さらには、この地域には海洋資源も豊富なのだが、長くなったので、今回はこの話は置いておく。 ^_^;

ある野党の党首が「無人島の尖閣諸島などは中国にくれてやればよい」と発言したことがあるが、彼はその重要性を認識していないのだろう。

そして、琉球独立運動に中国が積極的に力を注ぐ理由もわかる。



チベットの次は。。。



現実主義者の漢民族は、盗れるところから獲っていくだろう。

彼らは単なる嫌がらせをしている訳ではないのである。


■参考資料
わかりやすい中国の歴史
http://www12.plala.or.jp/rekisi/tyuugokurekisi.html

キングダムから三国志まで】3分でわかる中国の歴史
http://rekijin.com/?p=9832

■参考動画
「逆さ地図から日本を見てある事に気付いた・・・」
https://www.youtube.com/watch?v=2suyzuy7T3w&feature=share



 

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「ディアインディア」発売記念と僕の旅の始まり

  • 2016/10/27 23:10
  • カテゴリー:

友人の写真集が発売されました!

1990年夏
僕は生まれて初めての海外旅行で、ひとりインドにいた。

バラナシの安宿の雑居房で出会った、一人の日本人写真家。
歳は僕の二つか三つ上だったと思う。

旅の途中で出会った彼とは、その後、カルカッタもあわせて、約2週間位、一緒のドミトリーで生活していた。

彼は毎日、白黒のフィルムの入った一眼レフを持ち、雨の街を徘徊していた。

一方、僕はその旅にはカメラを持っていっていなかった。
あの時の旅について、今でも残っている記録は記憶のみだ。

なので、この写真集は僕の初めての海外旅行の記録でもある。(←勝手に)

僕の古き想い出につながる写真集~♪

堀井太朗氏
彼は今、石垣島で陶芸家として暮らしています。

さて、当時のインド。

僕の初めての海外旅行は、衝撃の連続だった。

トランジットで滞在したバンコク。
ジュライホテルで出会った、古参のバックパッカー。
日本ではたぶん、出会うことのない人々。

デリー空港の銀行窓口で、日本円をインドルピーに両替をした時。
まさかとは思ったけど、行員が500ルピー札をちょろまかそうとした。
「500ルピー足りない」と告げると「わかっているよ、今渡そうと思ったんだよ」とポケットから出す。
おいおい。

安い航空券にありがちな、深夜到着。
ぼられながらも、なんとか深夜の街にたどり着き、宿を探す。
外国人が地図を広げていると、好奇心旺盛なインドの人々が寄ってくる。

私に群がるインド人達が口々に叫ぶ。
「どうした?」「どこから来た?」「どこに行くのか?」
「俺のタクシーに乗れ」「俺が両替してやる」「女はいらんか?」
初めての海外旅行で到着したインド、夜中で疲れており、宿で休みたい。

僕は叫んだ。「私はオールドデリーが欲しい!」
人々は、ぽかんとして散っていく。

僕は英語が不得意だ。
英語の偏差値は45でずっと過ごしてしまった。
I'd like to go to old Delhi.
と、言うつもりが、
I'd like to old Delhi.
と、叫んでいた。こりゃ、意味わからん。。。(笑)

翌朝、起きると、外は洪水だった。
この国にある、ありとあらゆるものが、道に流れていた。
この洪水も、3日で慣れた。
それが、雨季のインドの日常風景だったから。

街でビールを飲んでいると、誰も相手にしてくれなかった。
でも、皆から尊敬されている僧侶が、道端で車座になってマリファナを回し飲みし、紫の煙をたなびかせていた。
「旅の人、一服どうかね?」と笑顔で手招きする。


世界遺産のタージマハルの入り口で、なぜかインディージョーンズのようにムチを振っている男がいる。
話しかけると「このムチを買わないか?」と言う。
インディージョーンズに憧れていた僕は欲しくなる。

交渉すると、100円ライターと交換してくれると言う。
今渡してしまうと、宿に帰るまでタバコが吸えないので、夕方、帰りに交換しようと約束する。
そして、夕方。
いくら待っても彼は来なかった。。。

当時、インドの大都市では、100円ライターの改造屋がたくさんあった。
空になった100円ライターを持っていくと、お尻に細いドリルで穴を開け、バルブをねじ込んでくれる。
このバルブをつけてもらうと、ガスが充填できるようになる。
もちろん、ガスの充填屋さんも繁盛していた。

ガンジス川の日の出を見るため、早朝、舟に乗った。
美しい日の出。
ふと、川岸に目をやると、野犬が何かを食べている。
それは、下半身だけになった男の死体だった。

地下迷宮のような街を、散々迷い、彷徨う。
そして、突然、明るいガートに出る。
ガートの横で焚き火をする人々。
よく見ると、その焚き火からは、人の足が突き出ている。

その広場は、青空の下、とうとうと流れるガンガーのほとりにある、壁もない(もちろん屋根すらない)火葬場だった。
沸騰し、破裂するはらわた。
涙ぐむ家族。

ガバメントショップ(政府直営店)と書いてあるラッシー屋(ヨーグルトドリンク屋)。
大麻のたっぷり入ったバングラッシーをジョッキで一気飲みしている警官がいた。
彼は目を真っ赤にして、何事もなかったように交通整理のため交差点に戻っていった。

日本人宿には、膨大な量の若者の顔写真が貼ってあった。
「この人物を見かけたら連絡を欲しい。父より」
そんなメッセージが添えられていた。
行方不明者はとても多い。

事件や事故に巻き込まれたケースもあると思うが、その大半は、自ら沈没し、行方を絶ってしまっている人も結構いると思う。
僕自身も、自暴自棄になり自らのパスポートを破る人を見ている。

旅のベテラン、sottbabaさんに出会ったのもこの頃だ。
sottbabaさんは身長180cmと、大柄なのだが、体重は50kgない。
なので、トランプのような人だった。
前から見ると存在感があるのだが、横から見ると薄い。(笑)

旅のベテランらしく、荷物が少ない。
次の街に移動するという日、見送りに出ると、スーパーのビニール袋をひとつ手に持っているだけだった。
「荷物は?」と、聞くと、それだけだと言う。

数ヶ月間、旅を続けている彼は、最初はもっと荷物があったらしい。
「旅と言うのは失うことなんだよ」と、言っていた。
スーパーのビニール袋からは、体を洗うナイロンタオルがはみ出していた。
sottbabaさんは、今、日本で、聖「ひじり」として暮らしている。

ガンジス川で出会った老人は、3ヶ月かけて、歩いて聖地バラナシに来たと言う。
ここには死ぬために来たと、言っていた。
だから、もう、いつ死んでもよいと。
その力強い笑顔は、とても元気で健康そうだった。

それほどの聖地であるならと、僕も沐浴をする。
隣では、にごったガンジス川の水で歯を磨く黄色い目のおばさんが微笑みかけてくる。
その時、僕の腰に何かが当たる。
よく見ると、布でグルグル巻きになった赤ん坊の死体が流れてきていた。

翌日から1週間ほど37度の微熱が続く。
激しい下痢と血便。
日本に帰国するなり、隔離病棟に収容される。
もちろん、自宅には保健所の職員が来て、消毒が施される。
その後、10年間以上、僕の体から「硬いう○こ」が出てきたことはない。

ビジネスマンが行き交うカルカッタの雑踏。
足元に、薄汚れた、元はオレンジ色だったと思わせる袈裟を着た、ひとりの僧侶が倒れていた。
よく見ると、その僧侶はアスファルトの割れ目に頭を突っ込んでいる。
それが彼の修行なのだ、という話を、後に聞いた。

カルカッタのある喫茶店。
インドは紅茶文化の国だ。
チャイと呼ばれる甘いミルクティーが美味しい。

チャイを飲んで、帰ろうとすると、店主が、僕を呼び止める。
「洗っていけ」

へ?
なんで?

店主は、客である僕に「洗っていけ」と言う。
よく見ていると、他の客も、各自洗って帰っていく。
「俺はカーストが高い。お前らの飲んだものが洗えるか?」だそうだ。

この店はお客が自分の飲んだ器を洗うので、皆、いいかげんな洗い方。
だから、この店の器は汚いのか。
その店には、もう翌日からは、行かなかった。

インドにいると、時間の流れがゆっくりになる。
ふと気付くと1週間など、あっという間に過ぎていく。
移動せねば、と思う。

翌日の移動を決心し、駅に切符を買いに行く。
大きなターミナル駅は外国人用の窓口があるので問題はないが、小さな駅は地元の人と同じ窓口で買わねばならない。
これが、一苦労。
なので、丸1日、切符を買う日、というのを設定した。

駅に着くと人だかり。
切符売り場は、その人ごみの先の方にある。
人を掻き分け、少しずつ前に進む。

30分も経っただろうか?
ようやく人ごみの先頭にたどり着く。
そこには透明なアクリル板に20cm四方の穴が開いており、その中には、切符を売る人がいる。

その小さな穴には、常に紙幣を握り締めた浅黒い腕が何本も、差し込まれている。
意を決して、紙幣を握った手を、穴にねじ込む。

しばらくすると、中の切符売りの人と目が合う。

「どこにいく?」という目で見るので、大声で「ボンベイ!」「明日!」と叫ぶ。
数十分後、厚紙に何か印刷してあり、その上に手書きで何か数字らしきものが書いてある小さな紙片を手に、宿に帰る僕の姿があった。


翌日、移動の日。

電車は時間通りに来ないので、早めに駅に到着。
駅員に、プラットフォームNoを尋ねると、3番ホームだと言う。
列車にはヒンディー語だけで、英語表示なんてないので、列車が入るたびに、「ボンベイに行く?」と、乗客に聞く。

「No!」
この列車も違うらしい。

いい加減、発車時刻も過ぎ、疑心暗鬼になってきたので、駅員にもう一度尋ねる。
すると、プラットフォームNo1だと、言う。

まじ?
以下、同じことを何度か繰り返す。
 ********** 中略 **********
3時間後、ようやく列車に乗り込むと、指定席のはずの自分の席には、インド人が寝ている。
そして、彼をどかして、横になると、外はもう夜になっていた。

長距離列車には、もちろんトイレもついている。
しかし、汚い。

なぜなんだろう。
あと、便器まで1歩のところに、人糞が落ちている。
あと、1歩、我慢ができなかったのだろうか?
不思議である。

などなど。
いろいろあるのが、旅の楽しみ。

「トラベルの語源はトラブルだ」と誰かが言っていた。
実際の語源は知らないが、その通りだと思う。

そんな国を、なぜ、初めての海外旅行の国に選んだのか?

当時、まだインターネットも普及しておらず、情報は少なかった。

単純に
・インド人って皆、ターバンを巻いているのだろうか?
・インドの人って毎日カレーを食べているのだろうか?
・インドには、ビーフカレーは本当に食べられないのか?

それを見に行きたかった。
そして、それをしっかり見てきた。(^_^)V

当時の僕は、急にまとまった時間が取れて、旅に出ることを決めた。
そしてその3日後には、当時できたばかりで1店舗しかなかった格安チケット屋の走りでもあるHISで航空券を買っていた。

これが、考える時間が1週間あったとしたら、ビビッて他の国にしていたかもしれない。
インドに行っていなかったら、これほど旅には、はまらなかっただろう。

そして、僕の一人旅人生が始まったのだった。。。(おしまい)

←その後3か月位アジアをウロウロした時はこの本を持って行った

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何のために生きるのか?「スティーブジョブズの最後の言葉」を観て

  • 2016/07/13 06:48
  • カテゴリー:価値観

脳細胞は、一度壊れると二度と再生はしない。

僕はこの数年間、病んでいた。

その期間の中には、本当に色々なことがあったし、色々なことを想い、そして、死と直面する毎日を送り、家族をはじめ、たくさんの方に迷惑もかけた。

でも、脳というのは、細胞は復活しなくても、脳全体の機能としては少しずつ戻るらしい。

ようやく最近、少し長い文章も書けるようになってきたので、4年ぶりにこのブログを更新しました。

昨夜、「スティーブジョブズの最後の言葉」というYoutube動画を観た。
https://www.youtube.com/watch?v=-lq4tnggpEw

短い動画だし、むずかしいことを言っている動画ではないので、あらためてここで内容の解説はしない。

要点としては、「富では本当の幸せは得られない」ということを言っている。

ジョブズが亡くなってから時間も経ち、今頃なんでこんな動画が出てきたのか?とか、そもそもの出典があやしい、とか、いろんな意見があります。

たぶん、本人の身近な人が作ったのではなく、故人を悼む方が彼の生き様をみて、想像の中で作ったものなのかもしれない。(日本語字幕だし。)

そもそも、ジョブズが「富を目指して仕事をしていたのではないのでは?」というところでもあるが、それもここでは置いておく。

少なくとも、100万回近く再生され、1000人近くの人がシェアしている動画なのだから、それなりに人々の心を動かしていることには間違いがないだろう。

さて、今回はこの動画のテーマでもある、「幸せ」についてを考えてみたい。

この動画の言う通り、お金では幸せになれないのであれば、なぜ、人は、お金が幸せを生み出すと誤認するのだろうか?

お金が幸せを生み出すのではないという人が多いけど、本当にそうなのか?

その言葉には、若干の違和感を感じる人が多いのではないだろうか。

少なくとも、僕は違和感を感じた。
その違和感が何なのか?ということを考えてみた。

まず、ここで、この動画では言っていない一つの事実を言っておきたい。

不幸に貧乏が重なると地獄である。

これは事実だと思う。

僕自身、18歳の時に新聞奨学生に申し込み、実家を飛び出し4畳半一間の部屋からスタートした。

途中、バブル経済の楽な時代を過ごし、その頃、自らの甘さで背負った借金の返済に、その後の10年以上を費やした。

貧乏は結構味わったので、「不幸に貧乏が重なると地獄」であることは身にしみてわかる。

世の中にはいろんな不幸がある。

自分の心が招く不幸もあるし、戦争や犯罪などに巻き込まれて起きる、ある意味、不可抗力に満ちた不幸もある。

そんな不幸に陥った時に、貧乏が重なると地獄だ。

誰しもが、いくつもの不幸を経験しながら大人になる。

そんな不幸を経験する中で、お金が不幸を少しだけやわらげてくれることを知るのではないだろうか。

不幸をやわらげてくれるお金。

例えその不幸が、不可抗力である戦争に巻き込まれた時であったとしても、お金が不幸をやわらげてくれるのは事実だ。

お金によって海外に逃げ出すことができるかもしれないし、自宅に核シェルターを作ることができるかもしれない。

少しだけ幸せ度をあげてくれるお金。

そんなところから、お金が幸せを生んでくれると人は誤認するのだろう。

でも、お金は不幸をやわらげてくれるけど、本当の幸せはもたらさない。

幸せをもたらさない、とまで言うと言い過ぎかも知れないが、少なくとも、お金はただの道具に過ぎない。

道具は使って何ぼである。

なので、お金を増やすことが目的になってしまっては本末転倒である。

何のためにお金がいるのか?

自分の幸せを増やすには、いつ何をしたいのか?

それをするために、時間とお金がどれ位必要なのか?

一般的に、時間とお金は反比例する。

お金がある人は時間がないことが多いし、時間のある人はお金のない人が多い。

その両方を手に入れるために働いている?

それはそうかもしれない。

でも、どれだけの金額とどれだけの時間があれば、幸せになれるのだろうか?という、具体的な指標を持っている人は少ないのではないだろうか。

いつか、時間とお金を手に入れたい。
と、思っているだけでは、現実に両方を手に入れられる人は少ないだろう。

いつまでにいくら手に入れるのか?

そして、そのお金を何にどう使うのが、自分の幸せに結びつくのか?

漠然とした夢は実現できない。

夢を現実にするには、具体的な目に浮かぶ目標が必要である。

いつまでにどうなる。(どうする、でもよい。)

この「どうなる」が具体的であればあるほど、実現の可能性は高い。

別に最終目標ではなくてもよい。

近未来の小さな目標でも、良いと思う。

その小さな目標の実現を積み重ねることによって、豊かな人生が送れるのではないだろうか?

僕の直近の目標は「15万バーツ」のお金と「1ヶ月」の時間を作ることだ。
小さいなぁ。でも、僕はこれで幸せなのである。

さて、本当の幸せはどこにある?

人は死ぬ時、それまでの人生が走馬灯の様に蘇る、と言われている。

走馬灯の様に蘇るかどうかは別として、自らが望まない死に直面した時に、これまでの人生を振り返るのは当たり前かもしれない。

そして想う。

自分にとって、自分の人生は何だったのだろうか?

さて、
あなたは、自分の人生を何のために、使うのだろうか?


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こうすれば、日本は破綻を回避できる!

  • 2012/03/01 14:32
  • カテゴリー:経済

何度かこちらのブログにも「日本は破綻するのでそれに備えよう」という話を書いていますが、破綻を回避する方法は無いのでしょうか?

これまで、破綻を回避する方法として書いてきたのは次の通り。

・増税による返済
  一番の正攻法ですね。ただ、いくら試算を重ねても現実的な税率での返済は困難。
  高税率、低福祉社会を受け入れる準備が国民にあるか?という話。
・インフレ政策
  お金をジャンジャン刷って返済してしまうという、ずるい方法。
  これを実際に行うとハイパーインフレを招く可能性が高く、経済は混乱に陥ることは必至。

さて、他に方法は無いのでしょうか?
日本の場合は、右手(国)が、左手(国民)から借金をしている状態なので、他国のデフォルトと事情が違い、打てる可能性のある手はいくつかある。
他国が債権者だったら許されない方法だけど、かーちゃんから借りた借金だから許される?というような方法がいくつかありそう。

例えば、新円切り替え
上記のインフレ政策との組み合わせて使うのだが、インフレ目標を定め、一定のインフレに陥ったところで、円通貨を切り替える。
切り替えるって具体的にどうするか?というと、例えばゼロを2個無くした紙幣を発行し、一気にその紙幣に切り替える。
そうすると、何が起きるのか?

少なくとも今の100倍以上のインフレになっている状態であれば、1000兆円の借金は実質価値が10兆円になっているわけで、ほぼ、借金は踏み倒し成功したことになっている。(実際には国債の購入者である国民の財産が踏み倒された分だけ消滅している。)
一時的に旧円を凍結し、期日を定めて新円に切り替える。
新円についてはマネーサプライ(通貨流通量)をきちんとコントロールし、インフレを止める。

あとは、新円で実質価値10兆円分の国債を償還して終わり。

結果として、増税することなく、国民の懐から破綻規模の借金を抜き出すことができた。

悪ですねー。
極悪ですねー。
強盗とほぼ同じことを国家が行うわけで。

と、実際に経済誌の記事では、平成に入ってからも現実に「新円切り替え」は検討されたことがあるという記事を読んだことがあります。
ただ、実際に実施するには経済大混乱は必至ですから、最後の手段として考えるかどうか、というレベルの話。

そもそも、そんなズルイことをしては、いつか罰が当たるでしょ。
国民は、おとなしく増税案を受け入れるしかないのだろうか?
(って、この議論になると話があっちこっちに行ってしまう。あっちの無駄遣いをなくすのが先とか、あれやこれや。)

批判するなら代替案を出せ、と言われそうなのであれやこれや考えた。

こんなのはどうだろうか?

「日本円基軸通貨政策~♪」(ドラえもん風に読んで下さい)

WikiPediaのマネーサプライのページを見てみると、アメリカのマネーサプライは急激に増加している。
でも、現実にハイパーインフレには、なっていない。

かといって、今すぐに日本が同じ事を真似ると大変なことになる。

何故、アメリカドルはあれほど乱発してもインフレにならないのか?
(マネーサプライのグラフを見ると、乱発と言ってもおかしくないレベルだと思う。)

さて、ここで問題です!
世界の辺境を旅する時に必ず持って行くモノって何でしょう?

パスポート?
いやいや、それは辺境でなくても必要ですよね。

ピンポーン!
答えは、米ドルキャッシュです。

世界の辺境では、クレジットカードなんて使えないし、日本円なんて見た事無い人ばかり。
そんな土地でも使えるのは現地通貨以外では、米ドルキャッシュしかない。
逆に、政権基盤や経済基盤の弱い国では、現地通貨よりも歓迎されるのが米ドルキャッシュ。
(他には、金貨とかは使えるだろうけど、持ち運びに不便ですよねー。)

僕の言いたいのは、アジアの基軸通貨を目指そうというものです。

世界三大通貨は米ドル、ユーロと日本円。
でも、ドルだけは別格になっており、基軸通貨として世界中で流通している。
このうちの、アジア地域だけでも、日本円を基軸通貨として流通させようというものです。

当然、アメリカは猛反対するでしょう。
自国の通貨が基軸として使われているところに日本円が割り込んでくるなんてトンデモナイと言うでしょう。
そんなんで諦めていたのでは、この国は破綻するか、ハイパーインフレに見舞われるかの二者択一になりかねない。

当然、防衛はどうする?
憲法は?とか、いろんな問題を解決しないと、実現はできないだろう。

でも、まずは戦後はもうこの辺で終わりにして、日本も一つの国として独立しましょうよ。

そして、強い日本円を海外にジャンジャン輸出する。
例えば、タイやラオス、カンボジアやミャンマーに日本円を流通させる。
現実にラオスやカンボジアの一部ではタイバーツが使えるし、インドシナでの信用通貨としてタイバーツは使いやすい。

タイバーツにできて、日本円にできない訳がない!

ところで、基軸通貨になると何故、借金地獄から抜け出せるの?って?

インフレは自国の富の増加以上に通貨が発行されると起きる現象。
富が増えるのと同じだけ通貨が発行されても、通貨の価値は変わらないけど、富が増えないのに通貨をジャンジャン印刷すると1枚当たりの単価が下がるのは当り前。

でも、その通貨自体に需要を作ることでインフレは回避される訳ですよ。

アメリカがあれ程、ジャンジャン米ドル通貨を刷りまくってもインフレにならないのは、刷った分がどこかに消費されているから。
それはどこか?

お気づきの方も多いと思いますが、世界の辺境のタンス預金に吸収されている訳ですね。
だから、インフレになっていない。

これを日本でもやらない手は無い。

というか、世界中でこの政策が取れる可能性があるのは、ユーロと日本円しかない。
ユーロは巨大な経済圏であり、更に範囲を広げるよりも、ユーロ経済圏内の整理整頓がなされないと通貨の信用不安に陥りかねない状況であることは言うまでも無い。(ギリシャとかスペインとか。)

ということは、世界中で日本だけですよ。
この政策が取れるのはっ!

世界的な円高基調は続いており、日本円は強い価値を持つと世界が信じている今こそ、有効に作用する絶好の機会です。

円高になればなるほど、この政策はやり易くなる。
誰だって信頼性の高い通貨を持ちたいですから。

車の輸出もいいけども、日本円を輸出しましょうよ!
日本政府さん!

 

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公立小中学校でも留年?

  • 2012/02/22 18:59
  • カテゴリー:教育

京都市長の橋下さんが、小中学生でも学力が基準に満たない場合は留年させることを検討する様に、市教育委員会に指示を出したとのニュースがありました。

これ。僕、賛成です。

今の公立の先生って、何も武器を持っていないんですよね。
躾レベルができていない、理屈にも合わない一方的な言い分を言ってくる児童や生徒に対して、彼らを従わせる武器を持たない。

僕が子供の頃だと、鉄拳が飛んでそれでお終いだったけど、今そんなことをしたら、それこそ大事になる。
PTAとか教育委員会で問題にされ、その教諭が処分されたりする。

.

一部の公立学校では、学校崩壊などと言われていますが、何の武器も持っていない教諭にどうせよと言っているのか?と僕は思っています。

私立の学校は崩壊なんて起こり得ない。
退学にさせるという武器を教諭というか、学校が持っているから。
もちろん、いきなり退学ではなくても、停学とか留年なんていうことも普通にある訳で。

教諭に対して「こっち見るな、さわるな。うざい。」みたいなことを授業中に平気で言う生徒がいても、今の公立学校の教諭は言葉で諭す程度のことしかできない。
もちろん、三者面談などで親を交えて話をすることはあるとは思うけど、想像を超えるアホな親というのも存在する。

中1の息子の同級生の女の子は、親から「てっぺん取れ!」と言われているそうな。
「てっぺん」というのは「ワルの世界で1番になりなさい」ということだそうな。
自分の娘に言うか?そんなこと。
アホと言うよりも、親が子供なんでしょうねぇ。

そんな親と3者面談したって話にならない。(当り前)
傍若無人に振舞う彼女を誰も止められない。(周りが迷惑)

でもさ、公立学校も留年をさせるなら、それはそれで武器となりえる。
言うことを聞かせるのに、理屈が通じない動物レベルの相手には痛い思いをさせないと意思が通じない場合もある。
痛いというのは何も肉体的に痛くなくてもよい訳で。。。

ま、今回の指示は「学力が満たない・・・」という話なので、躾レベルの子達には使えないのかもしれないけど、学力を分けるだけでも少しは公立学校もマシになると思う。

今はほとんどの公立学校では、学力なんかもゴッチャでクラス編成をしているので、そのばらつきは大きい。
わからない子は2学年下の問題もわからないけど、塾などに行っている子は授業なんかは復習状態。
それらの子供を一緒に教えるのって、相当困難だろうなーって思うし、普通に考えて非効率的だ。

できない子に授業のレベルを合わせたら、できる子は退屈だし、それ以前の話、その学年のレベルの授業は成り立たない。
だって、本来、進級すべきでない、例えば、掛け算九九ができない4年生とかが居るわけだから。(芸能人にもいるけど。。。)

博愛精神だけでは、組織運営はできないのよね。

これ、橋下さんが言っていることはまともだと思うし、まともな学校組織に戻すための最初の1歩だと思うな。

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更なる社会主義化?

  • 2012/02/18 13:18
  • カテゴリー:政治

日本の現在の社会主義体制を作ってきたのは自民党だと思っていました。

護送船団方式の金融業界をはじめ、零細や耕作意欲も低い農家も含めてまとめて面倒を見る仕組みだとか、およそ社会主義とも思われる政策を実行してきたのが自民党だからです。(自民党にはぶっ壊す人もいたが)


ところが、上には上がいたんですね。
中国やベトナム、旧共産圏の国々がこぞって資本主義を取り入れる中、逆方向に向かっているのではなかろうか?と今の日本の政府与党を見ていると思います。

いくら自由が良いとは言っても、ある程度の社会保障による再分配がないと暮らしづらいのはごもっともです。
もちろん社会というのは、助け合いがあるからこそ安心して生きていける。

明日、僕も交通事故で半身不随になって働けなくなるかもしれない。
誰にでも起こりえることだし、それを恐怖に感じていたのでは社会生活はできない。

そんな時でも支え合うのが社会であり、国家だろう。
それは間違いない。

でもさ、一括りに「低所得者」っていう人を一緒くたに救済していくのっておかしくないか?って思うのよ。
起きている時間のほとんどを仕事に捧げ、必死に働いて受け取った給与からは税金や社会保険がガッポリ引かれ、住宅ローンや教育費を引いたら、何も残らない高額所得者って、この国にはかなりの数がいると思う。

そして、わずかに残ったお金を使おうと思うと、消費税も上がるらしい。
銀行に預けておいても、たまーに時間外にお金を下ろした1回分の手数料を利息で稼ぐには数十年かかる。
そんな利息にももちろん税金はかかるし、そうして残ったお金を子供相続しようとしたらそこでも税金だ。

そうして集めたお金が何に使われているのか?

「障害者」や「失業者」に保障するのはよいと思う。
でもね、「低所得者」全員の生活を何故保障せねばならないの?

マイナンバー制を導入すると、世帯としての低所得者に現金給付もできるという。
取らないだけでなく、もらえちゃうのね。ありがたし。だね。
(マイナンバー制の話は個人情報保護の話とも大きく関係してくるので、これはまた別途。)

でもさ、毎朝、必死こいて満員電車に乗って、額に汗して、我慢して、頑張っちゃうと、そんな"給付"はもらえなくなるらしいので、これからの若い人は、なるたけ働かない方が得ですよ。
人一倍知恵を絞って、人一倍頭を使って、なおかつ人一倍働いて、必死に稼ぐと、懲罰的な税金も喰らうし、年金も減額したり、召し上げられたりすることも検討中らしい。
だから、頑張っちゃ駄目だよ。

必死に1番を目指す奴って馬鹿だよねー。
自分から苦しんで懲罰受けに行くんだからさ。

もっとさ2番や3番すら目指さないで、中の下あたりを目指すのがよいよー。
喰えなきゃ、沢山稼いだ奴から巻き上げて、再分配するからさー。

という未来を、民主党は国民に示している様に見えてならない。

子供手当や減税を訴えて、政権を取ったんだよね?
たしかあの時の選挙では。

もう、これ以上、この国を壊さないでください。民主党様。

あ、ちなみに僕は「金を稼ぐ」ということは「社会からの感謝の対価」であると思っているのですが、その考え方は間違っていますか?民主党様。

 

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仕事を生み出す人と仕事を失う人

  • 2012/01/30 01:31
  • カテゴリー:価値観

さて、世の中あまり景気が良くないですね。。。
って、景気が良くない会社(人?)はずっと良くないし、良い会社(人)にとっては別に景気は悪くもない。
そんな世の中は、今後もずっと続くことになると思います。

よく「産業構造が変化した」なんて言われますが、これってどういうことなんでしょう?

先日のブログにも、なぜ?を考えることが大事だという話を書きましたが、根っ子ではこの話と繋がっていると思っています。

会社でも人でも同じですが、なぜ?を考えて、より合理的で便利なルールやサービス、製品を考えだせる会社(人)と、他社のそれを使う会社(人)に分かれていっていると思うのです。

僕って、IT業界って丸っと一括りにされる業界にいますが、中でもネットワーク技術者を多く有する会社にいます。
その中の身近な例で考えると。。。

先日、「オープンフローって知ってます?」とある取引先の方に質問されました。
恥ずかしながら答えることができなかったのですが、その後、調べました。

オープンフローというのはネットワークの仕組みの新技術で、昨年5月には世界に先駆けてNECから、このオープンフローの技術にのっとった製品が発売されていました。

これまで、ルーターとかスイッチとかって、個別に設定をしないと使えないことが多い、というか、これを設計構築、運用しているのがネットワーク技術者だったりしますが、これがかなり便利になる仕組みがこのオープンフローなんですよ。

今の技術ではサーバの前にロードバランサーを置いてサーバの負荷を分散したり、インターネットの境界にはファイヤウォールを置いて外からの侵入に備えたりしています。
通信機器の間にはスイッチをはさんで、場所によってはルータを置いて、それらの各機器にベンダー毎のルールに則った個別の設定を入れないと、ネットワーク全体が思った様に動いてはくれません。

これが、2種類の機器で代用できるというのがこの仕組み。
「オープンフロースイッチ」と「オープンフローコントローラー」という2つの機器がそれです。

さっき書いた「ロードバランサー」とか「ルータ」といった機器に成り変われるのが「オープンフロースイッチ」で、このオープンフロースイッチをコントロールするのが、文字通りオープンフローコントローラーです。

これまで、個別の専用機器を設計設定していたのが、コントローラーにプログラミングしてやると、その通りにネットワークが動作するという仕組みです。

何が便利なのか?

コントローラーの設計設定は必要ですが、構築してからが圧倒的にラク。
物理的には二重三重に網の目の様に繋げておいても、どの様な経路を通すかはコントローラーへのプログラミングで決まる。
今のネットワークでは、繋げてしまった瞬間にループが発生したりして通信ができなくなったりするけど、そんなことも起きない。
お~便利じゃん。

網の目につないだオープンフロースイッチの一つが壊れたらどうなるか?
コントローラーが自動的に迂回路を見つけて通信は継続される。
お~便利じゃん。

ん?今もそうなってる?

今現在の技術での冗長構成というのは、例えば2本通信線を引いておいて片方が切れても大丈夫、とか、2台機
器を並べておいて、メインが壊れるとスタンバイに切り替わるとか、そういう仕組みが多い。
だから、個別に回線や機器を2重に設置せねばならず、コストも手間も倍かかるわけです。

このオープンフローの仕組みだと、例えばルーター機能として動作しているオープンフロースイッチが壊れたら、迂回路のオープンフロースイッチにルーター機能を持たせてやれば通信は継続できるという考え方。
同様にファイヤウォール機能として使っているオープンフロースイッチが壊れたら、迂回路のオープンフロースイッチにその役割を任せることができる。
あらかじめコントローラーに設定しておけば、自動で障害発生時に通信は自動復旧されるようにプログラミングが可能というものだ。(お~。やっぱ便利ぃ!)

さらに、これらの仕組みは現在のネットワークでは各社個別に保有して構成しているケースが多いのですが、論理的に分けられるので、各社でシェアして使えるのだ。
これは大幅なコストダウンに結び付く可能性がありますね。

今はまだ、オープンフローの製品ってほとんどないし、使っているところも限られているので馬鹿っ高いですが、普及すれば、、、ですね。
まずはデータセンター内部に導入され、段々コストが下がってくると一般にも広く使われることでしょう。

と、何でこんな話をしたのか?

これって、技術の進歩の一例ですよね?
他の業界でも同じような技術の進歩ってある訳で、日々、世の中は進歩していきます。

さっき書いたオープンフローの仕組みが社会に普及すると何が変わるのか?

便利になるってことは、裏では仕事を奪われる人とか会社っていうのが出てくるわけですよ。

例えば、ネットワークを監視している会社ってありますよね?
専用の監視装置を設計構築して、その企業のネットワーク機器を個別の重要度に分けて監視して異常を検知したらあらかじめ決めておいたルールに基づき報告連絡しつつ、修理するという仕組み。

オープンフローではコントローラーに設定されていれば、自動でネットワーク機器を監視してくれます。
そして、故障を検知したらあらかじめ設定したポリシーに基づき、自動で通信を迂回してくれる。

通信が迂回したら、あせらず急がず、修理手配すればよい。
監視する人もいらないし、異常を検知したらそこで何が起きているのかを即座に調べる技術者も要らなくなる。
365日即時駆け付け対応の高額な契約なんかもいらなくなるかもしれません。
(サービスが止まらなければ、そんなに急ぐ必要はないので。)

年度末の部署異動の時期、席替えに伴ってネットワーク機器の設定変更が多発。(Vlan設定とか)
なんていう時も、個別の機器を設定するのではなく、コントローラーのプログラミングを変えるだけで、個別機器の設定はいじる必要が無かったりする。
そこでは相当な手間が減るわけで、手間が減るっつーことは、それによって仕事を失う人もいるかもしれない。

さてさて、ここで仕事を失う会社とか人ってどんなでしょう?

コントローラーをプログラミングしたり、そのプログラミングのもとになるポリシーを設計する人は、多分、仕事も一杯あるし、従って景気も悪くはならない。というか、超忙しいかもね。(儲かる儲からないとは別だが)
反面、監視センターでアラームが鳴ったら決められたフローで、電話とかメールとか書いていた人は仕事を失うかもしれない。

かつて、自動改札が導入され、切符切りの人の仕事がなくなったのと同じ。

あなたの仕事は、どちらの種類の仕事ですか?
イノベーションで機械やシステムにとって代わられてしまう仕事なのか?
あるいはそれらの仕組みを考え作り出す仕事なのか?

「世の中全体が景気が良くなることは無い」というのはそういうことだと思います。

第一次欲求(睡眠欲とか食欲とか)が満たされるまでは、一律で社会が成長していくので右肩上がりの社会を維持することはそれ程難しくない。
例えば、2軒に1軒しか冷蔵庫が無い時代は、人よりも沢山、それこそ寝ないで冷蔵庫を作れば儲かった。

でも今は、どこの家でもきちんと冷える冷蔵庫を持っている。
壊れたって、それこそリサイクルショップにでも行けば、二束三文でそれなりの性能のモノが買えるし、ビックカメラで特売品を探した方が安いかもしれない。

第一次欲求とか第二次欲求(安全)とかが満たされない世の中って、みんなの欲求の方向は同じだからわかりやすいんですけど、第三次欲求以上の高次の欲求というのは個人の嗜好によって大きく方向が変わるので、何をすれば儲かるっていうのが簡単ではない。

そんな中、技術のイノベーションや国際化も進んでいくので、単純労働の価値がどんどん下がっていく。
誰でもできることは、機械に置きかえられたり、物価の安い国の人に置きかえられたりする。

それらに置き換えられない仕事をしている会社や人は景気が良く、置き換えられちゃった人や会社は不景気になる。
将来的にはプログラミングのできないネットワーク技術者って使い道がなくなるのだろうし、おんなじことがいろんな業界で起きるし起きている訳で。

もちろん、それ以外の理由で景気の悪い業界や会社や人も沢山いるけど、ビジネスとか仕事を考える上では、結構大事な考え方ではないだろうか?って、思うんですよねー。

僕自身も置き換えのできない仕事を生み出す人にならねばならないと強く思っております。

でわでわ。

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核施設廃絶反対!

  • 2012/01/20 06:45
  • カテゴリー:原発

日本は原子力発電を、今、やめるべきではないと僕は思っています。

ただ、福島で明らかになった通り、リスクの高い発電方法ではあるので、縮小すべきであるとは思っています。
でも今すぐにゼロにすべきではない。
少なくとも数基、ないし十数基は、当面保持し続けるべきであると考えます。

マスコミの報道などを見ていても、kwあたりの発電効率がどうのとか、そんな議論がされていますが、そんな議論は見当はずれも良いところだと思います。

諸外国から見たら、特に中国や北朝鮮から見ると、日本の原子力政策では平和利用と言いながらも、兵器転用可能な核技術を保持し、物理的なプルトニウムも2010年末時点で45トンも保持している事実が(海外保有分を含む)外交上のカードの一枚になっているわけです。

日本人がどう考えようとそんなことは関係なく、各国の情報部や政府は「もし、日本が本気で核兵器を持とうと思ったら、かなり短時間でそれを実現できる」というその現実を知っているし、それを踏まえた上で、日本外交を展開しているわけです。(実際にこの国がそんな決断をすることは今のところ考えられないが。それはそれ。現実は現実。)

核は外交上では有効なカードであり、実際にそのカードを切ることはできないが、その有効なカードであることを少なくとも認識し、そのカードを捨てる覚悟を固めた上で、廃止するなら廃止しないと駄目だよ、という話なんですよねー。

世界平和って、祈るだけでは実現しないし、実際には戦争にならないためにも外交が重要。
核兵器を持つべきだと言っているのではなく、戦争回避のための唯一の手段は外交であり、その外交交渉のカードは一枚でも多く持っておくべきだと思うのです。

そこにはkwあたりの発電単価なんてどーでもよい。
そういう話ではない、というのはそういう意味です。

世界の中の「のび太」は現実世界では生き続けられない。
何十人ものスネ夫やジャイアンに喰い殺されてしまうでしょう。
そして、現実世界ではドラえもんはいない。(米国はドラえもんではありません。)

現実世界では「狂人」と言われる指導者も何人もいます。
彼らにとって、平和を祈るだけでボサッと突っ立っているのび太は、カモにしか見えないでしょうね。

そんなこんなの議論がマスコミなどで、ほとんど行われないのは悲劇ですね。
また、これらのことを意識すらしないで、すべての核施設を閉鎖するという結論を下すのは問題外で、その決断を下した際のリスクを十分認識した上で、下すべき決断だと思うのです。

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何故?を考える力を鍛えよう!

  • 2012/01/14 05:42
  • カテゴリー:価値観

みなさま、新年あけましておめでとうございます。
今年もどうかよろしくお願いいたします。

さて、昨日の通勤路で思ったこと。
自宅から駅に向かう途中の道は、車はめったに通らない道。(センターラインがある細い道)
車が少ないせいか、朝はこの道で駅に向かう自転車が多い。
並行しているバス通りは交通量が多く、自転車では走りづらいからなのでしょう。

駅までの道のりでは、小学校の通学路を横切ります。
この通学路には、押しボタン信号が付いているのですが、小学生は律儀に100%ルールを守る
反面、信号を無視する自転車の多い事、多い事。
彼らの脳裏には「大人はルールを守らない!」という事実が完全に刻みこまれているでしょう。

自分が片側1車線の道を自転車で走っていて、一方通行の細い通学路との交差点には押しボタン信号がある。
この一方通行の道はスクールゾーンに設定されているので、朝の通勤時間帯は車は通らない。
左右を見て小学生の横断がなければ、信号は無視するのが大人の常識?

これって、どう思います?

大人も100%確実に信号を守るべきだ、と思う人って多いのかな?
言うのは簡単だけど、守ることは合理性に欠ける、とも思います。

僕は、自分の子供には「自分が人を傷つける可能性があるなら絶対守るべき。
自分の身を守るためであるなら、自分の責任において守らないでもよい。」と
教えています。(これについては賛否両論あると思います。この話は後程。)

彼ら小学生は、やがて中学生になり、いずれ、皆、大人になっていく。
その過程で、彼らはどの様に自分の中でこの事実を消化していくのだろうか?

親のしつけでも、学校のルールでも「きまりを守る」というのは、筆頭に挙げられる事項でしょう。
もちろん、決まりを守らないでもよい、なんていうことを言おうとは思いません。
守らないと、社会という共同組織は成り立ちませんから。

ただ、決まりを守ることにとらわれて、もっと大事なことを忘れていないか?という話です。

ホリエモンが塀の向こう側に落ちた時にもメールやブログに書きましたが、彼の様な倫理観を作り上げているのは「ルールを守れ」ということを徹底して言われ、守ってきた反動ではないか?とも思うのです。

彼は日本では最難関と言われる東京大学に入学しているくらいですから、勉強はできるのでしょう。普通に考えると優等生ですよね。
その彼が塀の向こう側に落ちることになった。

彼は荒稼ぎをするにあたっても、社会のルールである法律遵守には注意を払っていた。
むしろ、法律の網をすり抜けた裏技的な技法で荒稼ぎをした。

話の本筋でもありませんので今さら詳しくは説明はしませんが、彼は自社の株式を分割をすることで、市場に流通する株券を減らし、意図的に市場に「ゆがみ」を作って株価を吊り上げた。
それによって自社の時価総額を増やしていったわけです。(一般投機家から金を巻き上げた)

株式分割によって株価を吊り上げるこの方法を取り締まる法律はありません。(当り前ですが)

本当は検察当局も、タックスヘイブンの投資事業組合を使った金の還流システム全体を摘発したかったのでしょうけども、そこまでは手が及ばなかった。
結局、有価証券報告書への虚偽記載などの罪で実刑判決を受けたわけです。

法律に違反した部分については微罪とまでは言わないですが、そんな罪でいきなり実刑なの?という感覚を、僕は持ちました。
虚偽記載で有罪となった事例では、会社が倒産して沢山の人に迷惑を掛けた事案では遡って虚偽記載の捜査が行われた例は沢山ありますが、普通に運営されている会社に対して強制捜査が行われた例はあまり聞いた事がありません。
なので、捜査当局の意図、を感じてしまうのです。

ただ、彼は倫理的には「黒」だと思います。僕も。だから、結果オーライ?
法治国家でしょ?日本は。という声も聞こえてきそう。
大岡裁きや必殺仕事人みたいのが大好きな日本人にとっては、ライブドア事件は胸のすく話なのかもしれない。(あ、僕も好きですけどね。必殺シリーズは。)

ホリエモンって、子供の頃は真面目に信号を守って道路を渡っていた小学生だったのかな?って思います。
「ルールを守れ」ということを学生時代に徹底して仕込まれたのかな?って。

ルールを守ることにばかりにとらわれ過ぎて、盲目的にルールを守ることがよいことだと思ってしまう人って多い。
しかし、彼はそんなに「うぶ」でもなく、そんな社会の裏を掻いた。

何を言いたいのか?


ルールを守ることよりも大事なことがあるでしょ?という話。

僕は、倫理的に考えて、それって良いことなの?悪いことなの?という観点で価値観の尺度を持つべきだと思っています。

盲目的に「ルールは守らねばならない」と考えるのは、ある意味良いことなのか?悪いことなのか?の判断を他人にゆだねてしまうことになると思うのですよ。
そのルールを作った人に判断を委ねてしまっている。

人を殺しては駄目とか、盗んでは駄目、というわかりやすい話はどうでもよい。
そういう話ではなく、校則だとか法律でさえ、おかしなものはある訳で、それを盲目的に守ることが決して良いことだとは思えません。

例えば、煙草。
これって、生物学的に言ったら100%体に悪いものでしょう。
これを国家として販売していく、という法律が、今も存在しているのはご存知の通り。

税収が・・・?
いやいや、タバコ税の収入なんて、国民が健康を損なう損失に比べたら、比ではありませんよ。
トータルで考えたら税収などは微々たるものですし、少し考えれば、代替財源が作れない訳はありません。
最近話題のハンガリーのポテチ税の方が、数倍「まし」ですよね(笑)

そのルールは何故できたのか?を考える能力が、最近、著しく低くなっていないだろうか?
なぜ?をまったく考えずに「守らねばならない」で思考停止。

赤信号の話。

まだこの国に今ほど外国人が住んでいなかった30年位前のテレビ番組で、ある外国人がインタビューに答えていました。
リポーターの「日本に来て一番びっくりしたことは何ですか?」という問いに、「深夜の田んぼの中の交差点で、歩行者が信号が青になるのを黙って待っているのを見て、気持ち悪いと思いました。」と、答えていました。

僕も気持ち悪いと思います。

だって、見通しが良い交差点で車なんか来ないのが百も承知なのに、歩行者が信号を守ることに何の意味があるのでしょうか?
そのルールは何故できたのか?っていうことを、少し考えればわかる話ですよね?

これが、歩行者ではなく、車であれば、信号は守らねばなりません。
暗闇から人が飛び出してくるかもしれませんし。

息子や娘に「歩行者なら場合によっては信号は守らなくても良いよ」と教える父親の話。(僕のことですが)
むしろ、子供達は「父さん、何言ってんの?守らなきゃ駄目だよ。」と言います。

でも、何故?そのルールができたのか?を考えて、その理由を理解しなければならないことを説明します。

歩行者の場合は、他人を傷つけるということよりも、自分の身を守るためにそのルールが存在する。
で、あれば、守らなくても自分が困るだけ。
その場合、オウンリスクで守らないことは僕の倫理観では○です。
(ご理解いただけていると思いますが、車がバンバン走っている道をかまわずに渡ってよいと言っているのでは、ありませんよー。)

しかし、他人を傷つける可能性のある乗り物に乗っているならルールは守らねばならない。
それが赤信号の本当の意味だと思っています。

日常的に当たり前と思っていることでも、何故?って改めて考えると、おかしなことは沢山ありますよね?
それが、ブログネタになったりしているわけですけど。。。(苦笑)

では、今年もそれなりにルールを守りつつ、頑張っていきましょ~♪
(この言葉、相容れない人って、いるだろうな)

 

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TPP参加が拉致被害者を救う?!

TPPに参加すべき?参加すべきではない?って、ニュースやテレビでは盛んに言われていますけど、どうなのでしょう?
あれこれ考えてみました。

まず、TPPの参加可否とそのタイミングについては、経済面からの見方と政治面からの見方と両方がありますよね。

経済面から考えてみると、そもそも今の世界経済を見た時に、はたして各国は関税で勝負しているのか?という気がします。
すでに日本の関税にしても、世界各国と比べた際、一部の農作物以外は、既に十分国際競争力を持った関税率に引き下げられていますし、全体平均で見たら決して高くない。

その関税の状況の中、日本の輸出が伸びないのは新聞でも連日掲載されている「円高」という為替の問題。(今日もまた史上最高値を更新したとか?!)

中国の為替操作を適正にできるのであればまだしも、何か経済的なメリットがあるのか?というのは疑問です。

相乗効果として、アメリカの思惑は対日輸出を増加させる為にTPPに巻き込もうとしている様にも思えます。
経済圏内の貿易障壁を撤廃し、「人・モノ・金」の流れを自由にして、安いドルを背景に立て直しを図るアメリカの思う壺かな?と。

経済的な見方で考えると、日本のTPP参加は、ほとんどメリットは見出せない。
一部の人は輸出が増えると言っているが、今の参加国だけでは輸出はたいして増えないだろう。
むしろ、米国に食われる日本の姿を連想してしまう。

なぜなら参加国のGDPを足してみると、9割が日本と米国になる。
残りの10%は、オーストラリアが5%で、その他の国が残りの5%を分け合っている。
つまり、今回のTPPは日米の話であって、数値だけで見ると、その他多数の国々は誤差でしかない。(失礼)

つまり、このわずか10%の経済規模に売り込みをかけてもたいして日本全体の輸出額はほとんど増えない。
経済規模にしても、人口規模にしても、小さすぎて影響にはならないのだ。

更に言うと、TPPに手を挙げている国で、工業製品輸出国は米国と日本だけで、その他の国はほとんどが外需依存の国。

自国の工業を伸ばそうとしている国はベトナムやマレーシア位で、ブルネイやシンガポールはもともと関税も高くないのでTPPに参加したところで日本からの輸出は増えないのだ。

さて、アメリカの事情を見てみよう。
オバマ大統領は貿易赤字削減を掲げている。
これと当然話は繋がっている訳なのに、関税撤廃ってどういうこと?とも思うんですけど、先ほど書いたとおり、もともと関税なんかで勝負していないのですよね~。

貿易と言うのは、需要と供給の不一致をなくすだけで、その行為自体が富を生み出すわけではないから、ゼロサムゲームな訳で、赤字を解消するにはどっかの国から黒字を移転せねばならない。
(農業とか工業とかの産業は、新しい富を生み出すのでゼロサムゲームではないけど、為替とか貿易はどこかの財がどこかに移動するだけでトータルの富は増えない。だから、農業や工業と違って、貿易では誰かが黒字を増やすと誰かが赤字になる仕組みだ。)

そのターゲットはどこか?

少なくとも今回のTPPの話の登場人物の中では日本しか考えられない。
TPPの対象として手を挙げている国の中で、日本だけ異質なんですよね。
他の参加国は、ほとんどの国で一次産品に競争力を持っている。(米国も含む)
また、さっきも書いたけど、外需依存度が日本より高い国が多い。

だから早めにテーブルに着かないと自国に有利な展開ができないというのもあたらない。
早めにテーブルに着こうと後から着こうと、味方がいないのだから。
皆がそれぞれ思惑は微妙に違うにせよ、日本にモノを売ろうと思っている国はあれど、日本と同じ思惑の国がない。
共同戦線がはれないのね。(台湾あたりを巻き込むといろんな意味で面白くなるが)

で、米国のシナリオは?
TPPはFTAなどの2国間調整とは違って、例外なしを前提としている。
域内の関税障壁を取り払い、金だけでなく人やサービスをも含む包括的な経済共有圏を目指そうとしているのだ。
そのTPPの枠組みを自国有利な状況の下で作って、その後はさらにドル安に誘導するのか?!

そしたら、安くて十分美味しいカリフォルニア米とか牛肉とかが日本に押し寄せるわけです。
更にドル安が続くわけですから、日本の輸出産業は壊滅的となり、ほとんどの会社は現地生産をせざるを得なくなる。

人やサービスも動かしやすくなるわけだから、日本の輸出産業は今よりも更に現地生産しやすくなり、国内は空洞化していく。(日本は法人税も高いしね)
100円で牛丼が食べられるかもしれないけど、高齢者の多い失業率の高い社会が出現することになる可能性が高い。

反面TPPで、日本と言う格好の売り先を見つけたアメリカの赤字は緩和されていく、、、というのがシナリオかもしれませんね。
少なくともアメリカのデフレの一部を、日本は輸入することになるでしょう。(円安にするだけで解消できる問題が多数混在しているが)

なんだ、TPPに参加しても良いことなんてないじゃん?って?
今のがTPPに反対する人達の意見というか、経済的な面から考えたTPPの話。

さて、今度は、政治的な見方をしてみましょう。
すると全然違った見え方になっていきます。

これって、言っていることは、ブロック経済の再来ですよね?
ユーロがあって、TPPがあって、ロシアのプーチンはユーラシア連合をまとめたいと言っている。(報道機関によって連合だったり連盟だったりと訳が違うが。。。)
なんだか、第二次世界大戦前夜のような話です。

ただ、当時と違うのは、共通の敵がいるんですね。
(もう一つ違うのは軍事同盟ではないこと。これは重大な違いだ)

共通の敵、それは、中国。

アメリカの思惑としては対中封じ込め策としてのTPPなんですよ。
プーチンもそれがわかっているから「ユーラシア連合とTPPで仲良くしようよ!」と言っている。

世界のデフレの元凶が中国であることはご存じのとおり。
巨大な労働市場を武器に、為替を安いまま固定することで世界にモノをばらまいている。
人民元の切り上げをしない中国に対して手をこまねいているのではなく、経済ブロック化で対抗するという考え方。

これらの一連の動きに最も反応したのはどこの国か?

元外務省の主任分析官、佐藤優氏が言うには、野田総理がTPP参加を表明したことで即座に反応したのは北朝鮮だという。
佐藤氏は日本有数のロシア専門家であり、かつてはモスクワ政界の奥深くに食い込んだ数少ない日本人だ。

ロシア国営のタス通信を通じて19日、北朝鮮の金正日は声明を出す。
日本の新聞やニュースではあまり報道されていないので知らなかったのだが「前提条件なしで6ヵ国協議に応じる」というものと「日本との関係改善の準備がある」とのメッセージが送られてきたのだ。

日本との関係改善のメッセージには前提条件が付けられているわけだが、その前提条件はタス通信では「日本が過去を清算することに着手すれば」と報じたのに対して、朝鮮語の報道では「日本が過去を清算したならば」になっているのだ。

これって、全然意味が違う。
この言葉のニュアンスを微妙に変えたところが日本へのメッセージになっているわけだ。
「したならば」であれば、極端な話、終わるまで何もしなくて良い。
「着手すれば」というのは、即実行できる話であり前提条件が全く違う。
つまり、北朝鮮は大きく譲歩してきているのだ。
この外交チャンスを逃す手はない!もう一歩踏み込め!野田政権!

ところで、なぜ北朝鮮が反応するのかというと、中国に引っ付いているからだろう。
少なくともロシアも北朝鮮も、今回のTPPは中国封じ込め策だと認識している。
だからこそ、中国とつるんでいる北朝鮮がビビるわけだ。

そしてロシアから日本とアメリカに向かって声明を発表した。

これまで北朝鮮は、中国とロシアとの間を行ったり来たりしながらパワーバランスを保ってきた。
周りの空気を読むのは敏な国だ。でなけりゃ、とっくに滅んでいる。

と、まぁ、世界政治はここ数日間で大きな動きを見せている。
そのトリガーを引いたのは野田総理のTPP参加発言からだというのだが、野田総理はそこまで計算して動いているのだろうか?

今、拉致問題をはじめとした、数々の問題解決のきっかけ作りにも使えるカードが野田政権の手元にある。上手く使って欲しいと思う。

ただし、TPPの席に着くには日本の農業改革を行うことが必須だ。
農地法制改革を行い、近代的な農業経営ができる環境を作り、国際競争力を増した上でのTPPが必要だろう。(繰り返しになるのでこれ以上言わない)

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カダフィが殺されて変わるもの変わらないもの

シリアのカダフィ大佐が殺害された。
容疑は何?なんて、野暮なことは聞かない。
挙げようと思えばきりが無いだろうし。

また一つ、世界の警察官の勝手気ままで一つの政権が消えた。
属人的な独裁国家であっても国は国だ。


ところで、彼らシリア人の未来は本当にバラ色なのだろうか?
そんなこたーない。
周辺の国々の状態を見ても一目瞭然だ。
古くはコンゴ然り、ソマリア然り、最近ではチュニジアにしてもエジプトにしても、欧米的な民主主義政治になってない。
暴君が消えた後、次の君主が現れなければ、部族間闘争、言い換えれば内戦に繋がるだけだ。
昔も今もその有り様は変わらない。

モブツがいなくなったコンゴは幸せになったのか?
独裁者バーレをソマリアから追放したアイディードは、その後、国連平和維持軍に宣戦布告することになる。
サダムフセイン無き後のイラク国民は、抑圧は無いかもしれないが、貧困と混沌とした国家に翻弄されている。

昔と違うのはTwitterやFacebookなどの市民同士の横の連携があること。
しかし、それだけでは近代国家建設には結びつかない。

近代的な民主主義が成立するには「公共の福祉のために自分の権利が抑制されることを理解する」ことが必要だ。
自分の一族郎党が満ち足りた後、他の部族にまわすという考え方とは、根本的に違うのだ。

目の前に山と唸る食糧や財宝があったとしても、自分の取り分以外は取ってはいけないという簡単なルールが守れないと民主主義社会は成立しない。
おらが村の利益代表を国会議員に担ぎ上げるのが近代民主主義政治ではないのだ。
その意味ではアラブアフリカ諸国だけでなく、この日本という国も民主主義政治を標榜したお芝居に過ぎない。

なぜ、お芝居なのか?

民主主義という考え方は中世の封建時代の抑圧政治との対峙によって生まれた。
彼らは圧制の元凶である国王を城から引きずり出し、綺麗なドレスをまとった王女の首を刎ねた。
自ら命を懸けて獲得した自由。

翻って日本を見てみる。
この国にも封建時代はあったし、自ら帝政を打倒し民主主義国家を設立している。
でも、それって、少し特殊だ。
日本の場合は、他国と違い、一部の侍によるクーデターに過ぎない。
国民による帝政打倒の革命というよりも、一部の知識層による政権奪取だ。

元々恵まれていたのかもしれない。
自国の農民に対して「百姓と胡麻は搾れば搾るほど出る」と言った君主がいたらしいが、世界に悪名を残す程の暴君は生まれなかった。
一揆や打ちこわしがあった事はあったが、それが長い内戦に繋がる程ではなかった。
殺し合いをして勝ち取る程は、追い詰められていなかった。
黒船を見て、このままでは欧米列強にやられてしまう!という危機感から近代国家を築くことになったのがこの国だ。

幸か不幸かそんな歴史を持つこの国。
有史以来、初めて征服されたのが、ついこないだの昭和時代。

広島、長崎、沖縄では非戦闘員が数万人規模で焼き殺された。
その内の数%の人は、爆発の瞬間に痛みすらなく蒸発したが、またある者は、数十年間被爆した体に苦しめられた挙句に亡くなった。
東京大空襲でも10万人以上が死傷した。

焦土と化したこの国に近代民主主義を植えつけるという大義名分に巨大な実験計画が実施される。
「親米であること」をルールとして国家復興実験がGHQによって行われた。

国家を作り上げるのは、まずは教育。
これをGHQは一手に担い、戦後の日本を作っていく。
国家の柱である憲法も作り直させる。

その成果は素晴らしい♪

元々素直な国民性があるのかもしれないが、親兄弟を焼き殺された国民は、そのほんの半世紀後には「アメリカ大好きー♪」「コーラもマックも大好き~!」「ポテトなんて腰振りながらムーンウォークしながら食べちゃうよ~♪」と踊っている。

わずか数十年前にアメリカという国と殺しあったことを知らない若者までいるというのは驚愕だ。
彼から2世代遡ったら、生々しい戦争の記憶が蘇るに違いないのだが。

獰猛さは影を潜め、従順な真面目な国が出来上がる。
(設定のやや違うもう一つの実験国家「韓国」とはまた違った国が出来上がった。)

かつての日本人を知る近隣諸国は少しでも軍備増強等を図ると、日本人の野望を恐れる。
しかし、かつての日本人は、既にこの国にはいない。
当の日本人が、何故、近隣諸国はそれ程までにナーバスになるのか判らない、という程までに変わってしまった。

やがて、経済力では戦勝国をも凌ぐようになった。

精神構造はGHQから教わったそのままに、だ。
人に例えると巨大な幼児のようなものだろう。
(精神構造=「戦争は悪」「人類はみな兄弟」「赤は敵」???)

自国の領土をミサイルが横切っても驚くだけ。
領土が盗られそうになって「国連に訴えてやる」とか叫んでも、国際社会はどっちらけ。

国連なんて、いまや常任理事国に私物化されていて、誰も世界世論を反映しているなんて考えていない。
国連軍の空爆とNATO軍の空爆など、今やいくばくの違いも無い。

その割には「海兵隊はグアムに移設して欲しい」って本当なの?
本気でそう思っているの?
「あんたたち、米国に守ってもらうんでしょ?違うの?」って、声が聞こえる。
陸海軍と海兵隊の違いもわかって言っているのだろうか?

ここ最近はすでに、国としての体を成していない。

TPPは是か非か?なんて、答えられる人はいない。
TPP自体が良いものでも悪いものでもないから。

TPPに参加するなら、きちんと日本の農業政策についての展望をまとめて、それに則って参加しないと膨大な損失を被ることになることは確かだ。
膨大な損失を超えて、国家存亡にかかわる可能性も十分にある。

参加するなら、農協を解体して、農業用地政策を整備して、近代組織農業をこの国に根付かせて、それからTPPに参加しないと、この国は大変なことになるだろう。
(根本的な解決策を置いたまま「早めに参加しないと主導権が・・・」とか「一度、席に着いたら抜けられない・・・」などと阿呆なことを言わないで欲しい。)

国土の狭いこの国は、1世帯あたりの耕作面積は狭い。
その中で商品価値を高めてきたものの、既存利益を守るばかりで国際競争力をなくしてきた。
どうするか?

農業に先端の人達が集まるようにしないと国際競争力は得られない。
最先端のバイオ技術を研究する研究者達がこぞって参加する「株式会社 農家」を作らないと駄目。
週休二日でもなく、夏休みもない業種には、人なんて集まらない。

なぜ、それができないのか?

農地の売買がほとんど活性化されていないから。
耕作面積の少ない日本で、後生大事に先祖伝来の土地を抱え込んでいるから、日本の農家は駄目になる。
有効活用する知恵のある人に活用してもらわないと、社会にとっての害になる。

あなたの先祖が開拓した土地なのかもしれないが、あなたが有効活用する術を持たないなら、その土地は手放さなければならない。
それが国全体の利益だから。(もちろん土地を手放すことで、適正な対価を得られるべきだが。)

農地を一般企業に活用させて、農業人口を適正化する。
一大バイオ産業を育てて、農業を工業化するというのも良いかもしれない。
キノコのホクトの工場みたいな建物からレタスが大量に出荷されたら楽しくないだろうか?
そうなれば、新卒の就職ランキングで農業関連の会社が1社もベスト10に出てこないなんていうおかしな状況を改善できるだろう。
(最近は、JR九州が農業に力を入れている。)

それができると日本の農業にも国際競争力が生まれてくるので、その後、考えましょうね。TPPは。

尖閣諸島の問題は、尖閣諸島内に国境警備隊を常駐させることが必要。
無人島にしておくのが、事態をややこしくする原因。
住んでいれば、誰も勝手に盗る事はできないし、何かが起きてもすぐに気付く。
日米同盟のあるアメリカだって、無人島が占拠されても知らん振りだろうけど、国民の血が流れれば捨てて置く訳には行かなくなる。
すぐにできそうに思うのは素人考えだろうか?
埼玉県の個人の所有なんかにしていないで、コーストガードの基地を作るべし。って。
(国が借り上げているなら、なおさら簡単にできないのかな?)

これまで日本は膨大な資金を、産油国であるシリアにつぎ込んできた。
シリアの次の政権へのパイプ獲得競争は、遠の昔に始まっている。
日本はレースに参加しているのだろうか?

ここ数年、ギシギシと音が聞こえる。
この国が壊れていく音でなければよいのだが。

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スティーブジョブズって、何をした人なの?

アップルコンピュータのスティーブジョブズが亡くなった。
これだけ、各界から惜しまれる経営者も少ないだろう。

彼の功績って、何なんだろう?と考えてみた。

パソコン創世期に「アップル2」というパソコンを作った。
当時、パソコンという言葉はまだなく、マイコンと呼ばれていた時代だ。


アップル社の株式公開により、ジョブズは20代で2億ドルもの財産を手にする。
アップル社はその後も「Macintosh」という商標名でパソコンを作り続けていた。

一時期、お家騒動のような格好でアップル社を離れていたが、その時にジョブズはピクサーアニメーションスタジオを設立する。
業績が低迷していたアップル社に(97年)CEOとして復帰する。

その後はiPod・iPhone・iPadといった一連の製品群を軸に、アップル社の業務範囲を従来のパソコンからデジタル家電とメディア配信事業へと拡大させた立役者である。

後半、アップル社からの給与は年1ドルしか受取っておらず、その後ピクサーを買収したディズニーからの報酬も辞退していたそうな。

何が凄いの?って。
文字にすると伝わりづらいですね。

彼と彼の会社が生み出したテクノロジーで、最も特徴的で、かつ、革新的だったのが「ユーザーインターフェイス」だと僕は思う。
アーキテクチャがどうの、とか、テクノロジー的な部分をあれこれ言う人がいるけど、圧倒的な成果を挙げたのは「ユーザインターフェイス」の部分だろう。

要は「入出力」の部分ですね。

実際問題、ユーザーにとっては中のアーキテクチャだのテクノロジーなんてどうでもよい。
そんなもんにこだわるのは一部のオタクだけ。
エンドユーザが興味を持つのは、「どう出力されるのか?」と、「どうやって入力するのか?」だけだ。

内部の処理スピードがどうのとか、解像度がどうのとかというのは、その次の段階での話なのだ。
まず、使うためには入力して、出力される、という一連の流れが必要。

今でこそ、GUIは当たり前のものになったが、元々、マウスで画面上の一部分をクリックするという入力方式を考えたのはマイクロソフトではなくアップル社だ。
今のウィンドウズの原型はアップル社のテクノロジーを真似ている。

それまでは真っ黒の画面に向かってキーボードをカチャカチャ、コマンドを打ち込んで操作していた。
キーボードが打てるのはもちろん、コマンドという特殊な言語(みたいなもの)を知っている人のみが操作できた。
それが、画面のファイルをダブルクリックすることで実行できるようになった。

その後のi-Padやi-Phoneもユーザーインターフェースが圧倒的に革新的だった。
マウスのダブルクリックなんてできない、おばあちゃんでもi-Padで本を読んでページをめくることはできる。

ユーザインターフェイスって一言で言うと、単に入出力の方法みたいなレベルでとらわれることが多いけど、これは物凄く重要な部分。
これを変えるだけで、何千億円という市場が、突然発生したりするわけだから。
無から何千億という市場を作り出す、この魔法の杖が「ユーザインターフェイス」だ。

今なお進化途中であるパソコンの入出力、これを革新的にわかりやすく、簡単にすることで、一部のオタクのものだったマイコンを、一般家庭にも普及させた立役者がステーブジョブズなのですよ。

そんな人が亡くなった。
享年56歳。若すぎる死ですね。

話は変わるが、僕にとっては、ほんの一回りしか違わない人が亡くなったという事実で、色々考えてしまう。
これからは、自分の歳に近い人が亡くなるケースもますます増えていくのだろう。

誰だって、自分物語の主人公を演じている。
これまでの軌跡と今後の希望。

強い希望を抱くことで逆境に耐え、前のめりに生きてきたつもりだ。
でも、もう折り返し地点はとおに過ぎ、後半戦に差し掛かっている自分を再認識した出来事でした。

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日経新聞Web版に取り上げられましたー♪

最近、ダイビングネタばかりですが。。。

先週末に行ってきた、山中湖、河口湖の湖底清掃が日経新聞Web版に取り上げられました。
http://www.nikkei.com/video/?bclid=67379774001&bctid=8150885002
途中の古タイヤとラジカセを引き上げたのが僕です(笑)(黒赤のウェットに白のヘルメットでーす。)

財団法人日本釣振興会がスポンサーとなり、レジャー・スポーツダイビング産業協会が主催して行っている活動です。
http://www.blue-eco.jp/index.html

年間30回程行われているこの活動は、湖だけでなく海や川でも行われており、その中でも今回の河口湖の湖底清掃は規模が最も大きいものでした。


芸能人ではウルトラマンコスモスの杉浦太陽さん(たとえが古い)と「釣りロマンを求めて」とかに出演しているらしい元グラビアアイドルの二人が来ていました。

特にオーラとかを感じることはなかったのですが、さすが、と思ったのはテンションの上げ方。
それまで、ボソボソとスタッフらと話をしていたのが、紹介されてマイクを持った途端に「おはよーございまーすッ!杉浦たいよーでーす!」って、いきなり凄いテンション。
「今日は一日、頑張りましょー!!」って盛り上げていました。

総勢160名はほとんどが大学生。
10校位の大学のダイビング部などが参加してくれている。
普段の湖底清掃作業ダイビングは我々だけだが、今回はイベントなのでにぎやかだ。

ファイル 127-1.jpg

一応、各大学対抗で一人当たり何kgを引き上げるか?みたいな競争だったりするのですが、結果は。。。

160名全体で560kgのごみを引き上げ、ソフトルアーは6000個。

僕らの作業ダイバーチームは平均年齢40歳以上(45歳の僕は若手)というこのチーム、12名で460kgのごみを引き上げた!
ははは。断トツだ!

ファイル 127-2.jpg

そりゃそーです。
映像ではわからないけど、実際の湖底は透明度20cm程度。

場所によっては自分のダイブコンピュータや腕時計が読めない位に濁っている。
(そんなに濁った場所では撮影にならないので透明度の高いところで撮影されている。)

大学生のダイビング部やダイビングサークルでは今年の新入部員はライセンス取立てだろうし、そんな彼彼女をサポートしつつ、先輩は潜る訳で。。。当然、淡水ダイビングなんて初めて!という子も多い。
そんな組み合わせで満足に視界ゼロの中で作業ができるわけもなく、148名で100kgを引き上げるのが精一杯。

でも、それでよいのです。
安全第一!無事故が絶対条件ですから。

ファイル 127-3.jpg

我々作業ダイバーは、いまさら視界ゼロにおののくこともなく、各自オウンリスクで安全に作業を進めるのみ。

それにね。
この湖底清掃作業って、病み付きになるんですよ。

こないだアイルランド沖に180億円の銀塊を積んだまま沈んだ船が発見されましたが、お宝発見みたいな感じなのね。
お宝と言ってもゴミなのですが、いかに大物を見つけるか?みたいな。

今回の大物はドラム缶とガードレールでした。
スワンが沈んでいる、という話があったので探したのですが、広い河口湖、視界ゼロでは偶然がないと見つかりません。

山中湖などでも同様ですが、湖底は泥です。
一度フィンキックで泥を巻き上げてしまうと、容易には回復しません。
海なら流れがあるので、しばらくじっとしていれば澄んできますが、湖は数時間以上回復しない。

ま、今回の河口湖は巻き上げる以前に濁っていましたが。

泥の中に手を入れても、抵抗がほとんどない。
だから、どこから水で、どこから泥なのか、明確な境目が無い場所も多い。
そんなところを、境界線に手を伸ばしつつ、上の方に上げたフィンであおり足でゆっくりと進む。
手にあたったソフトルアーをゴミとして回収する。
その繰り返し。

時折、大きなゴミにあたる訳です。

ただ、視界が全然見えないと、コンパスを頼りに進まないと、いつの間にか同じ場所をグルグル回っていたりする。
普通はコンパスで目標物を定めて、そこまで進んでまたコンパスを見るわけですが、目標物なんて見えないのだから、ずーっとコンパスを見ながら進まないとすぐに方向がずれてしまうのですね。

前日の山中湖では「ウナギの仕掛け」が台風で流されたという話を聞いていたので「よっしゃ!探すぞ!」と意気込んで、15名程で3セット発見して引き上げました。
漁師さんよろこんでましたー♪

人は本来、誰かの役に立つことを快感と感じるのでしょう。

それに加えて、狩猟本能も満足させてくれる、湖底海底清掃ダイビング!おもしろいぞ!

参加希望は下記へ!
http://www.blue-eco.jp/index.html

こちらが今回の清掃活動の主要スポンサーです。(日本釣振興会のさらに先のスポンサー)
ファイル 127-4.jpg
ソフトルアーの販売代金の一部で運営されているそうな。

 

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減圧症のメカニズムと安全停止の有効性

先日、ダイビング関係のセミナーなるものを受講してきました。
テーマは「安全停止のなぜを覗く」というもの。
http://seminar.jaus.jp/

安全停止ってなに?
ダイバーの方なら誰でもご存知の安全停止。
これは、ダイビングの終了間際に水深5m程度の浅いところで、3分間停止して、水圧で体の中に溶け込んだ窒素などのガスを対外に少しでも排出し、その後、水面上に浮上するというものです。

なぜ、こんなにまどろっこしいことをするのか?
一言で言ってしまえば「減圧症の予防」のためです。
ダイバーにとって最も怖いのは、急浮上です。
なぜ、急浮上が怖いかというと減圧症になってしまうから。

水の中で圧力を受けている状態で呼吸していると、水圧と同じ圧力のかかった空気を吸っているわけです。そうすると体内のあらゆる組織に空気の成分である窒素などのガスが溶け込んでいきます。
その後、浮上すると圧力が下がるわけで、体中の組織に圧力で溶け込んだガスは気化しようとするわけですね。
炭酸飲料のペットボトルの蓋を開けるのと同じことが体の中で起きます。


するってーと、体中に溶け込んだガスが気化して泡になる。
これが、小さい泡で静脈血が肺に運んで自然に排出されればよいのですが、大きな泡になったり多量の泡になったりすると、体中のあちこちで不具合が発生するわけです。

そらそーですよね。
体中のあちこちに泡ができたらその回りの組織は破壊されたりするわけで。

血管の中で大きな泡ができたら、血管は詰まってしまう。
皮膚の内側で泡ができると発疹になったり、かゆくなったりする。
脳の中で気泡ができたら、脳の組織は大きなダメージを受ける。
影響を受ける組織によって、症状はいろいろです。
関節とか筋肉の組織の中で泡が悪さをしたり、脊髄や神経に影響するのとでは当然違った症状になるわけです。

では、それを防ぐ為にどうするか?
基本的にはゆっくり圧力を下げていけばよい。
よく振った缶ビールでも、プルトップを一気に開けないで、ちょこっとずつ空気を入れて休み休み開けると噴出さないのと同じ。

人の体は缶ビールよりもうまいこと出来ていて、体中の毒素とか不要なものは血液が洗い流してくれる。
静脈血に混じって洗い流されるわけですね。
毒素なら肝臓とかで分解され、腎臓で尿が作られ体から排出される。
小さな泡となった窒素は、肺の毛細血管から対外に放出される。

だから、大きな泡が体内に発生しないようにゆっくり上がれば(圧力を下げれば)よい。
肺から排出する以上の速さで、体中に泡ができてしまうと、体内にドンドン泡が溜まってしまうので、排出する方が多いスピードで、ゆっくりゆっくり浮上していく。
その一環として考え出されたのが安全停止。
究極の「ゆっくり」は「止まる」ですからねー。

目の前に海面が見えるところで、サクッと浮上せず、圧力のかかった状態で体の中の泡をより放出しようという試みが「安全停止」です。
ダイビングの最後には「5mで3分間の安全停止をする」というのは、レジャーダイバーの中では常識になっているのですが、この医学的、科学的根拠ってどうなの?というのが今回のセミナーのテーマでした。

ルールとして守っているという人が多いと思いますが、どんな時に有効でどんな効果があるの?というところを、明確に説明できる人は少ないのではないでしょうか?

世界の科学者の減圧理論とか、アメリカ海軍の調査データとかはここでは説明しませんが、基本的な考え方は下記のとおり。

減圧症を防ぐ為のアプローチは二つ。
・体に溶け込むガスの総量を減らす。
・体に溶け込んだガスを多量の泡や大きな泡にしない。

どっちかしかないわけですね。
溶け込ませないか?無理なく排出させるか?のどちらか。



溶け込ませない方法も色々あります。
・なるべく浅いダイビングをする
・なるべく短いダイビングをする
(ヘリウムが体に溶けにくい特性を活かして、空気に含まれる窒素をヘリウムに置き換えてた特殊なボンベで潜水するとか、様々な方法がありますが、一般的ではないのでここでは割愛します。)
※注

上の二つの考え方を元にダイビング計画を立てます。

例えば、Aというスポットは25mのところに面白い地形がある。
最初に25mまで一気に潜って、そこで10分間過ごし、その後、北側の15mのB地点を経由して、最後はC地点で5~10mのところにあるサンゴ礁を観察して、安全停止後、浮上する、とか。
「25mでは10分間だけ」と制限するのが「体に窒素を必要以上取り込まない為の計画」になるわけです。
(ダイビングテーブルとか、ダイブコンピュータというのは、○mに○分いるとどれだけ体内にガスが蓄積するか?を計算してくれるものです。)

最初に深いところに行けば、その後、浅いところで少しずつ排出されるので、深いところを最初の方に計画するのがセオリーです。
ダイビングの後半で深いところに行く計画を立てると、浮上はどうしても一気に浮上する計画になりがちですので、そうすると危険度の高いダイビングになってしまいます。
だから、1本のダイビングなら最初に、1日のダイビングなら最初の1本に、深いところを計画するわけですね。

ただ、どんなに計画したって、ガスを少なくすることはできても、ゼロにはできない。
であれば、今度はそれをどうやって効率よく安全に排出するのか?という話です。
体内で、排出できない程の大きさの泡ができない様するにはどうしたらよいのか?という話になります。

これも二つの方法がある。
・ゆっくり浮上する
・途中で浮上を停止してガスの排出を待つ
(浮上途中で高濃度酸素を使用することで窒素の排出を早めるという方法もありますが、テクニカルダイビングの世界の話であり、一般的ではないのでここでは割愛します。酸素中毒の危険がありますので良い子は真似しないでくださいねー♪)

二つと言っても言っていることは一緒ですね。
「ゆっくり」をより強くしていくと「停止」するわけで。

最近ではディープストップという言葉がありまして、先ほどから説明している「安全停止」の深さに辿りつく前に、何段階かの深さで停止して段々と上がっていこうという考え方です。

難しいもので、人間の体って均一ではないんですよね。
組織によって、ガスが早く溶け込みやすい組織もあれば、ゆっくり溶け込み、ゆっくり排出する組織もある。
早く解ける組織に対しては「安全停止」が有効で、遅く解ける組織には「ディープストップ」が有効です。

そんなことを考慮に入れ始めると話はややっこしくなります。
その日や前日のダイビングのプランによっても有効な方法は変わってくるわけで。。。

話が複雑になるので、ここでは基本の話だけにとどめます。
その辺の話をより詳しく知りたい方は、ダイバー向けに日記を書いていますので↓こちら↓にどうぞ。
http://www.moemonya.com/owner/owner.html
(2011/09/29の日記)

ま、減圧症予防の基本的な考え方は、体内に取り込むガスを最小にする、ということと、急激に大きな泡を作らないで、体がダメージを受けない細かい泡で排出すること、が大事です。

今回のセミナーテーマの「安全停止」について、結局、ある潜水パターンに対して有効ではあるが、細かい数値設定については科学的な裏付けは不十分、という話でした。
でも、現実の世界では一定の効果を発揮しているよねー、というのが、講師の方を含めた業界の方々の見解でしたが。

だって、安全停止というもの自体がなければ、シュポーンと海面に浮上しちゃう人もいるかもしれないけど、一旦、海面の目の前で止まることで、少なくとも急浮上はそれなりに抑制されているだろうし、深く短い潜水パターンが多い昨今では、科学的にも効果があるであろう、という話でした。

知れば知るほど、疑問が増えていく。
どんな世界もそうかも知れませんが、知識欲は広がっていきます。

※注
ヘリウムは浅い潜水や短い潜水では空気よりも減圧時間が長くなることがあります。大深度潜水では窒素酔いの対策としてヘリウムが利用されることがありますが、必ずしも体内に溶け込みづらいものではありませんでした。失礼しました。
須賀さんご指摘ありがとうございました! 2011/09/29修正

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野尻湖クリーンダイブ紀行

先日の土日で長野県の野尻湖のクリーンダイビングに参加してきました。
文字通り、湖底を清掃するダイビングです。

主催は社団法人 レジャー・スポーツダイビング産業協会(以下JRDA)という団体で、ここ数年の過去実績では年15回から20回余りのクリーンダイブを実施しているようです。
先日、この団体を知り、サポーターとして入会。(よく一緒に潜るバディの紹介です)
今回の野尻湖クリーンダイブに初めて参加してきましたのでリポートします。
(ナウマン像の化石が発見された野尻湖ですが、今回は発掘ツアーではありませんでした。残念!)


通常は現地集合、現地解散らしいのですが、東京から野尻湖は遠い!ということで、品川からの送迎バスが用意されていました。
参加者は朝7時半に品川駅に集合して、あとは観光バスでくつろいでいる間に野尻湖に到着!

ファイル 112-4.jpg

ちょうど台風が来ているということもあって、道はガラガラ。
今回の台風は大型で強い勢力ということもあり、関西方面では大きな被害が出ていました。
そんな大きな台風が来ていても湖は割りと静か。時折、さざなみが立つ程度です。
(海はうねりがひどく、かなり離れた海域でもクローズになっていた様ですが、海況不良の際は湖でのダイビングというのも良いかもしれませんね。ただ、漁業権の関係で潜れるスポットは少ないですが。)

野尻湖にはお昼ごろ到着。
着いたら、まずは腹ごしらえ。お宿で昼食を取りました。
その後、タンクとウェイト、ヘルメットが貸し出されて、小雨の降る中、器材準備を行う。

淡水ダイビングはご存知のとおり、浮力が海水より小さいため、ウェイトは少なくて済む。
私の場合、体脂肪率は高いのだが、ウェットスーツが古くペシャンコ(涙)なので、淡水の場合はウェイトなしで潜れる(笑)身軽で楽チンなのだ。

ブリーフィング後、船へ乗り込む。
地元漁協の全面協力の下、地元のテレビ局の取材なども来ていました。

ファイル 112-5.jpg

漁協の船で清掃ポイントまで移動。
水深は5~10m程度。潜水時間は40分程度を目安として最大でも1時間。透明度は5m程度と割と良いので、リラックスして潜れそうです。

開催場所によっては10~50cm程度の透明度ということもあるそうで、その場合は、バディとの連携は困難になる。
10cmというと、私も以前経験がありますが、自分のダイコンの表示を見るのも困難です。
ゲージなんか、マスクにくっつけてライトを当てないと見えないし。
上下左右もわからないので、泡の行方を追って上下を知ることになる。(ま、ナイトダイビングもおんなじですが。)
そんなダイビングでは、各自「自分の身を自分で守れる人」というダイビングスキルレベルが参加条件となってくる。

潜ってみると、湖底にはソフトルアーが多い。(野尻湖はバス釣りのポイントです。)
そこかしこに白いウネウネとした巨大な幼虫みたいのが落ちている。
頭にジグヘッドが付いているものはその重さで湖底から白い幼虫が生えている様に見える。
異様な風景だ。

拾う、拾う、ゴミを拾う。
空き缶、空き瓶、ソフトルアー、ソフトルアー、空き缶、ソフトルアー、拾う、拾う。
ペットボトルは思いのほか少ない。水に浮くからかもしれない。

大きなものでは古タイヤが多い。
湖底と言っても、浅場の岸や船着場周辺にあるわ、あるわ。
2日間で全体で40本以上引き上げたのではなかろうか。

ファイル 112-1.jpg

どこの湖でも似ているところが多いと思うが、湖底は泥である。
フィンキックで巻き上げちゃうと視界はあっという間にゼロになる。
ましてや着底してしまうと泥が大きく巻き上がる。

海であれば流れがあるので、しばらく待っていると視界は晴れてくるが、湖は流れがないため、一度、泥が巻き上がってしまうと、ちょっとやそっとでは視界は晴れない。
なので、巻き上げないことが大事。
自分も困るし、周りの仲間を危険に陥れることにもなってしまう。

ということでどうするか?というと、フィンキックは基本は「あおり足」。
湖底周辺でバタ足をしてしまうとどうしても巻き上がってしまうので、ひざを曲げて足を上に突き出すかたちであおり足をする。
前後、左右への移動はこれでOK!

前後左右よりも、上下の移動が泥を巻き上げやすい。
なので、上下移動は浮力を使って調整するのが一番良い。
中性浮力(無重力みたいな感じ)を取っていて、息を吸えば上に上がっていくし、息を吐くと沈んでいく。
その加減で上下の調整をするのが巻き上げ防止には一番良い。ゴミ拾いと一言に言っても、奥が深いのだ(笑)

面白いと思ったのは、常連さんとの話をしていると、皆、目がハンターなんですね。
どれだけ大物のゴミを見つけて引き上げたか?というのが一種のステータスなのだ。
こりゃ、面白い!はまります。


僕は今回、ドラム缶は見つけられなかったけど、古タイヤ数本と大型のキャンプ用折りたたみ椅子、大鍋、大型のタモ、3m位の巨大なプラスチック製ネットなどを引き上げました。
プラスチックのネットは重くて引き上げられず、陸上サポートの方からロープを受取り、湖底で巻きつけ、引き上げていただきました。

ファイル 112-2.jpg

他にも両手で持てるように取っ手の付いた大型のバッテリーも発見したのですが、結局、自分ひとりでは引き上げられず。。。
ロープを使うには桟橋から遠すぎて、BCの浮力の限界を超えており、フロートでも持っていれば持ち上がったかもしれないのだが、ナイフとライト位しか持っておらず、断念。

後で、回収したゴミを背景に記念撮影をした際、そのバッテリーが引き上げられており、悔しい気持ちになりました(涙)
次回はフロート必携です。
そのうちエアリフトなども持ち込んでやろうと密かに企んでおります。

2日間、のべ40名で引き上げたゴミは1トン弱。
ゴミを背景に記念撮影です。

ファイル 112-3.jpg

今回の交通費とか宿泊代、タンク代などをスポンサーとして負担してくださっているそうな。
日本釣振興会自体は、主に釣り関係のメーカーさんからの寄付によって成り立っているということで、ソフトルアーや釣り糸を販売した利益で、ソフトルアーや釣り糸のゴミを回収しているのでした。

JRDAの資金は、昔は水産庁からの予算があったようですが、昨今の事業仕分け?(もっと前から?)の削減要求などもあり、現在は上記のような寄付に頼っているとのことでした。

JRDAでは、あちこちの湖や海、川の清掃や、沖縄周辺では珊瑚の植苗も行っています。
興味のある方は下記Webサイトをご参照くださいませ。
http://www.diving.or.jp/

私も(俺も)サポーターになりたい、という方はこちらから申し込みができます。
http://www.blue-eco.jp/

ただし、水中でも自分のことは自分できるダイバーが条件だと思います。
ガイドのお尻ばっかり追いかけるファンダイブに飽きた方、普通のダイビングポイントに飽きた方、真っ暗で上下左右が分からない状態でもパニックにならない方が、対象になると思います。

単なるゴミ拾いと言っても、あなどれない。
いかに大物を見つけて、引き上げるのか?
面白いです!是非、ご一緒に!

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今、日本のリーダーに必要なこと

  • 2011/08/31 21:20
  • カテゴリー:教育

先日の朝日新聞に「板橋区で無料の塾」を開講している方についての記事がありました。
板橋区は給食費の補助等がもらえる「就学援助」の制度を利用する人が4割近くもいるそうです。
そんな中、公立の小中学校に通う子供達を対象に「無料の塾」をボランティアで経営していると。

この男性自身、有り余る財産や時間を持っているわけではなく、事業失敗の経験があり、現在も昼と夜のダブルワークをしながら、当時の借金を返済しているとか。
この話自体、本当に素晴らしいことです。
それは一切否定する余地もない。

でも、何かがおかしいと思うのです。
根本的な何かが。。。

こないだ、夜遅くタクシーで帰宅する途中、タクシーの運ちゃんと大激論を交わしたのを思い出しました。
大激論は走行ルートの話でもタクシー料金についての話でもありません。日本の未来の話です(笑)

夜中の2時頃、おっちゃん二人で(運転手と私)狭い車内の中、日本の未来を語り合う(苦笑)


「まずは未来に希望を持てる国にならないと・・・」
「人口減少は国力低下の根本的な原因の一つ・・・」
「移民政策を取らないなら、人口増加するには子供を増やさねば・・・」
「子供一人育てるのに数千万円もかかる馬鹿な状態を改善しないと・・・」
「そうだ、そうだ」と盛り上がっていたのでした。

運ちゃんいわく「高校無償化策を進めるべきだ!」と。
ここで意見が食い違う。

実際に中学生の子供を持つ親としては、違うと思うんですねー。
高校を無償化しても人口は増えない!(きっぱり)

公立高校の入学金と授業料がいくらなのか?というのが本質的な問題ではない。
冒頭の無料の塾の話を思い出して欲しい。
なぜ、学校に行っているのに、さらに別途、塾に行かねばならないのか?
そこがおかしいと思うのですよ。

なぜ、お金に余裕のある家は子供を私立の学校に行かせたがるのか?
問題の本質はそこにある。

いくら無償化されたって、今のほとんどの公立高校は、別途、塾に通わねばならない。
僕の通っていた高校は進学校と言われていたけど、皆、4年目は駿河台とか代々木に通っていた。(予備校ね♪)
8割以上が進学ったって、その半分が予備校では進学校って言えるのだろうか?

加えて、教師の質の問題。
近所の小学校には、親の目から見ても(ごく偶にしかその先生に会わなくても)おかしいと思う教諭というのが複数いる。
そんな先生が教科別担任だったりすると、てきめんにその科目の成績が軒並み下がる。うちの子だけでなく、近所中、その学校に通っている児童、みんな下がるのだ。

私立ならそんな先生は淘汰される。
具体的にはクビになったり、法的にそれができなくても第一線からは外され、事務処理などの仕事に回される。(事務職がどうこう、というのではなく、直接子供に接しない仕事という意味です。)

本人の希望と適材適所が必ずしも一致しないのだから仕方がない。

しかしその仕組みが公立学校にはない。
校長に訴えたところで、できるとしても次の異動の対象になる程度の話だ。
異動して別の学校で同じことをしている。これでは何の意味もない。目の前の臭い者にフタをしただけだ。

そのため、組織として崩壊しているところがいくつも見受けられる。

今春、ある少年が公立中学に入った。
中学校は小学校より学区が広いので、いくつかの小学校から集まってクラス編成される。
特定の小学校からきた児童達(中学なら生徒か)が徹底的に出来が悪い。というか、授業が成り立たない。
座っていられないというか、喋りっぱなしだったり。。。
聞けば、彼らが卒業した小学校はいわゆる学校崩壊しており、小学校の授業自体が成り立っていなかったとか。

水は低いところに流れる。
簡単に流れていく。
その中で、自らの"普通"を維持していくにはどうするのか?

塾だとかの習い事に頼るわけだ。
危機的状況というのはそこにある。

昔は他人より上を目指すために塾に通った。
より難しい学校に入るために塾に通ったが、今は違う。
落ちこぼれにならないために塾に通うのだ。

これって、仕組みとして成り立っていませんよ。すでに。



私立の学校は厳しい。躾も授業も厳しい。
でも、学校だけに行っていれば、その年代に必要な学力や人間関係など必要な経験がそこだけでできる。
部活に宿題と子供達本人も大変ではあるが、塾や習い事に行く必要もないし、行く時間もない。
教師もひとり一人の進路を真剣に考える。直接自分の業績にもつながるので必死だ。公立高校の先生とは背景が違う。

どちらが合理的なのか?
同じ条件でどちらでも選べるのであれば、どの親も間違いなく私立を選ぶだろう。

戻って、タクシーの運ちゃんとの話。
いくら学費が無料になっても、結局それで事足りないのであれば、決して安いものではないと思うわけです。
だから、その方向にパワーをかけるのではなく、質の向上を目指さねばならない。

私立と違って公立の先生って、よっぽどのマイナスがなければ、問題なく翌年も教師という職務に就ける。
そんな会社って、ないと思うんですよね。いまどき。
私立の高校教師のように成果が上がらないと生き残れないような仕組みが必要。
公立の先生ほど、のほほんと生きていても大丈夫な世界は、郵便局が民営化された今、他にはない。(きっぱり)

この国の未来を作るのは子供達な訳ですよ。
そこに投資しないでどうするんでしょう?

今日明日の生活費に、集めた年金ばら撒いて、未来の子供達が返済する赤字国債を刷りまくって、明るい未来なんか有り得ない。

話を元に戻すと、理想を言えば、日本全国すべての塾が廃業せざるを得ないような公立学校にする。
そこまでいかなくても、ましな教育をしていかないと、いくら無料化したところで、まったく意味がない。

ボランティアで塾を経営することはもの凄く立派ではあるけれど、むしろそれを見ている、その地元の先生達はどう考えているのが知りたいですね。
頑張っている先生がいるなら、その先生がボランティアを引き受けて学校の指導要綱に縛られないで塾で教えているとか、そんなことって、実際ないんだろうなぁ。

もちろん、先生達だけでどうにかなる問題ではなく、教育委員会とか文科省の問題もある。
そもそも、民間は出来が悪いと左遷されるけど公務員は別、というところから直さないといけない。
中小企業なんて普通にクビになっているわけですよ。事実上。

クビにまですることはないかもしれないけど、「受益者の満足を計測する仕組み」は絶対に必要なんです!

計測してますか?

公立学校ははじめとする公共サービスは、顧客満足の計測をして自己のサービスのレベルを適正に把握していますか?

満足を与えられない人を同じ職務に就けておくこと自体が悪です。
お互い不幸ですよ。サービスを受ける側も提供する側も。

そこを直さないと、いくら国家予算を組んだって駄目。
まず、そこで働く人(主に教師)のレベルを上げる。
向いていない人は他の職務に異動させる。(他の学校に異動、ではなく、教職から異動していただく。)

以前も書いたが、学校社会だけしか知らない教師は不要です。

だって、ほとんどの学生は卒業したら社会に出て行くわけです。
しかし、教える教師が社会のことを知らないで何が教えられるのだろうか?
学校社会でしか通用しないことを教えているから、日本の新卒社員は膨大な社員教育を受けないとビジネスマン初級レベルにすらなれない。(この話は詳しくはこちらを

さらには教師の側にも武器を持たせなければならない。
体罰は駄目、ちょっと強く叱っただけで親が出てくるようであれば、おっかなくって真剣に教育なんてできない。

その点、私立の学校は武器を持っている。
私立小学校で学校崩壊しているところがないのは、単にこの武器があるからですね。

もちろん、体罰とか強烈な叱責が許されているなんて言うことはないのだが、駄目な奴は退学させる。
ただそれだけ。
「ルールが守れないならお引き取りください」というただ一言。
その意味では公立高校はこの強い強制力を持っているわけだが、全体の組織としてうまく機能しているところは少ない。

板橋区のダブルワークをしながら、友人達を教師として集めてボランティアで塾を行っている方は凄い。
でも、そんな頑張りをしなくても良い、世の中に、少しでもこの国が進み始めると、僕ら庶民にとっても未来が明るく見えてくるのではないだろうか。

このままこの国が進んで行ったらえらいことになるぞ、と皆思っている。
だから、未来に希望が持てない。
同じ、駄目な環境の中でも、少しずつでも良い方向に行っているなら、あるいはどちらに行けば良くなるのかが見えていれば、未来に希望が持てる。

今は調整型のリーダーは、この国には要らない。
明確なビジョンを示し、邁進していく強いリーダーが必要なのだと思う。
少しでも明るい未来が想像できるようになった瞬間、この国は本当に復興に向けて強く動き出すことができるのだと思う。

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潜水士試験、合格のコツ

昨日、潜水士免許なるものが送られてきました。
小さな運転免許証みたいなカードで「潜水士」の欄に"1"が付いていました。
労働安全衛生法による免許なのでボイラー技師とかガス溶接作業主任者とかと同列の資格ですね。

IT業界で仕事をしているので、仕事上では使い道がないのですが、趣味の資格ということで7月に受験したものです。
海底の秘密基地にデータセンターを構築する仕事、、、とか、あったら資格を活かしてやりますよ!(笑)

試験は午前と午後の2時間ずつで4科目を受験。
2科目分2時間ぶっ続けの試験は結構長いです。そんなに集中力はもちましぇん(汗)

難易度はどうでしょうねー。
問題自体はそれなりに専門的な内容なので、ダイバーの方以外にとってはちょっと難しいとは思うのですが、合格基準は全科目の合計点が6割以上、かつ、各科目4割以上ということなので、合格正解率は低いです。
全体で4割間違っても合格なんですから、それ程、難しくはないですね。

過去問題集が充実しているので、ダイバーなら問題集を一通りやっておけば大丈夫。(2回やれば大丈夫かなー)
テキストを何度も読み込むよりも、断然、過去問題集をやった方が合格への近道だと思います。
問題を解いて、解説を一通り読む。
2度目は間違ったところの解説をよく読んで理解する。これで大丈夫だと思います。

私の場合は、この方式で、朝夕の通勤時間(往復約2時間)×2週間でほぼ理解できたと思います。

暗記が必要な問題は少ないです。
一部、法律で定められた点検の周期とか、潜水方式の違いによるホースの太さとか、覚えておかないと答えられないものがありますが、いくつかしかないので、一覧にまとめておいて、試験直前に見直すだけで大丈夫かと。

機器の構造とかは、それぞれの役割を理解しておけばわかると思います。
予備空気槽の役割とか、空気の流量計と圧力計の違いとか。
予備空気槽に必要な内容積を求める計算問題とかも出ます。

あとは、理解しておく必要があるのは、圧力関係の法則でしょうね。
高気圧環境下での人体に及ぼす影響を理解するための設問が多いので、理論的なところは圧力に関する知識を問うものが多い。
僕は学生時代、物理が大っ嫌いだったけど、過去問題集をこなして、間違ったところの解説を何度か読み直せばだいたい理解はできた。
過去問題集は解説が充実しているので、ダイバーならテキストを読まなくても過去問題集だけでも合格できると思います。
(逆に過去問題集をやらないでテキストだけの勉強だと難しいかもしれません。)



圧力関係では、僕が戸惑ったのはゲージ圧力と絶対圧力。
どちらを指して言っているのかを明確に理解しないと数値がずれてしまう。
絶対圧力は水深20mで3気圧だけど、ゲージ圧力は水面でゼロとカウントするので水深20mならプラス2気圧なのね。

あと、ヘルメット式潜水とか、フーカー式潜水とか、実際に見たことがないとイメージするのが難しいかも。
ロバートデニーロの映画「ザ・ダイバー」とかに出てくるのがヘルメット式潜水。映画の時代設定は第二次世界大戦当時なので、出てくる装備はちょっと古いですけど、基本構造は今も変わらないのでイメージはできるでしょう。

実際、潜水士試験には、減圧症にならないために必要な知識が多く取り入れられていて、ダイバーには非常に有用な知識だと思います。
潜水を仕事としないレジャーダイバーにもお勧めの資格です!
むしろ、ダイビング指導団体の認定資格(Cカード等)には減圧症に関する設題が少ないので、潜水士試験の勉強をするとそのあたりが補完されますね。

減圧症関連では、医学的な問題の出題もあります。
心臓とか循環器系の構造とか、減圧症を考える上で必要となるからねー♪
右心房と右心室ってどっちがどっちだっけ?とか、自律神経ってなんだっけ?とか。

高気圧状態で、体中に窒素が溶け込んだ状態から減圧すると(浮上すると)溶け切れなくなった窒素が体の中で小さな泡になる。
これらは静脈を通って肺から呼気によって体外に放出されるわけだけど、急浮上すると、大きな泡が体内で発生して血管を詰まらせたり、泡が体内の組織を傷つけたりするわけです。
この大きな泡は体内のいろんな場所で発生するわけで、その部位や程度によって発症する症状は異なる。
骨の中の骨髄の血管が詰まると骨髄が壊死することもあるし、手足の毛細血管が詰まるのと、内臓の血管が詰まるのでは、当然、症状も異なる。

あと、肺が傷ついたり、動脈に静脈血が流れ込むような心臓疾患があったりすると、静脈内の気泡が動脈に直接流れ込む。
それが脳の毛細血管にたどり着くと、脳の血管を詰まらせてしまって、非常に危険な状況となる訳ですね。



もちろん、潜水中の危険は減圧症だけではないけれども、減圧症の理屈は理解しとかないと危ないわけですね。
水中溶接中の感電事故とか、ガス漏れによる爆発事故とかって、直感的に危険なのが判るのですが、減圧症は体内の組織の仕組みや減圧症発症のメカニズムを理解しないと実感的に危険なのがわからない。
なので、減圧症予防に関する出題が多いのでしょうね。

試験のポイントはそんな感じですかねー。

合格だけを考えれば、1科目の最低ラインは10問中4問だけ合っていれば良いのだから、不得意分野をざっくりと切り捨てても、得意分野で高得点を目指せば、合格はできるかもしれないですね。
もちろん、1科目あたり4問は正解する必要はあるわけだが、2問位は比較的やさしい問題が出るので、残りの8問の内、2問正解すればよい。

問題は5択なので、何も考えなくても正解の確率は20%。
8問の20%は1.6なので、2問正解には少し足りない。残りの0.4をなんとか実力で切り抜ければよい(笑)
そのかわり、トータルで6割の正解率が必要だから、得意分野で点を稼がないとならないけどねー。

ところで、そもそも、実技試験のない潜水士資格ってどうなんでしょうね?
通信教育で空手とか剣道の資格を取るのと同じような気がするが。。。(笑)

たしかに、問題は実際の潜水をするうえで有用なものが多いし、比較的新しい技術や内容も盛り込まれているので良いと思うのだけれども、泳げない潜水士とか、水が嫌いな潜水士とかって、どうなの?

あと、自分としてはありがたいが、更新って要らないの?とかって、ちょっと思う。
1回取得したら一生使える資格って便利ですけどね。
取得して20年経ったら、技術も変わっているだろうし、分野によっては完全に忘れているだろうなーって思う(笑)

最後に試験会場について。

試験を受けて思ったのは、会場の平均年齢が若いこと。僕のような40代のおじさんは数えるほどしかいませんでした。
キャピキャピの女の子達と、坊主頭の高校生が多い。
坊主頭の少年達は水産高校だと思うのだけど、女の子達は何者だろう?サルベージや水中土木工事をやるわけではなかろうに。みんながみんな水族館の飼育員希望?すげーいっぱいいたけど、そんなに人気の職種なのかな???

試験会場は関東地区はなぜか、千葉の五井の山の中。
駅からはバスとか乗り合いタクシーとか。(試験開催日は4~5人で1台の乗り合いタクシーが出る。一人500円だったかな。)
なーーんにもない山の中なので、弁当とか持っていった方がよいですよ。

車で行く人は、会場に駐車場があるので便利です。
なんで、あんな場所なんでしょうねー。都内にもいくらでも施設はあると思うのだが。。。
(平日に試験をしないで、土日にすれば大学とか借りられるでしょ?)

あーだ、こーだ、書きましたが、皆様の合格をお祈り申し上げます!
水産高校の生徒達よ!頑張れー♪

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年間億単位で稼ぐ人の考え方とその仕組みをわかりやすく説明してみた

最近、普通に考えたのでは有得ないほど稼ぐ人と話をする機会があって、あれこれ考えた。
僕自身、億どころか数百万しか稼いでいないので、こんな題名のブログを書くのはおこがましいと怒られてしまうかもしれない。
でも、自分も実践していきたい、という想いも込めて書いてみました。

年間、億単位を稼ぐためには、月額1000万円近くを稼ぎ出さねばならない。
「目指せ年収1000万!」なんていう話とは、一桁違う。

年収1000万円なら、普通の会社組織の中でも、成果を上げて上司や会社組織に認められることで、実現は可能かもしれない。
しかし、年間億単位の収入となると、根本の発想を変えていかないと稼ぐことはできない。
月額100万のサラリーマンはいても、月額1000万のサラリーマンはまずほとんどいないのだから。

一般的に中小企業の社長さんの年収ってどれくらいだろうか?
2000~3000万円程度の方が多いのではないだろうか?
もちろん、それ以下の社長さんもいるだろう。

多分、社長がその会社で最も報酬が多いと思われるので、その金額以上をその会社で目指しても困難だろうということは容易に予想できる。

まず、基本的な考え方と仕組みをシンプルに考えてみる。

基本的な仕組みは簡単で、まず、ゼロから富を生み出す仕組みを考える。

例えば、「塩コショウ」にスパイスを混ぜて「クレイジーソルト」という製品にして売り出すとか、A国で安く売っている商品を高く売れるB国へ持って行って売るとか。
お客様にホームページを作ってあげるとか、ソフトウェアの操作方法をわかりやすく教えてあげるとか。
モノでもサービスでもよいので、富を生み出す仕組みを考える。


(クレイジーソルト、僕も使ってます!おいしいです♪)

この仕組みを、マニュアル化して任せられるところを従業員に任せていく。

商品販売だったら販売担当の従業員に店番を任せて、仕入れの発注管理をパートのおばちゃんにお願いする。パートのおばちゃんには値札付けや伝票処理もやってもらうとか。

これらは、最初にルール付けしてマニュアル化してやれば、従業員に任せることができる。
従業員にはその仕事に応じた、決まった額の給与を支払う。

売上げから経費を引いて、残った分が経営者の取り分だ。(法人なら株主かな。)
たったこれだけの、どこでもやっていること。

「何時間働いたから」とか「いくら売り上げたから」といって所得が決まるのであれば、到底、年間億単位の所得なんかには辿りつかない。

時間換算では1日24時間以上働けるわけがないし、営業職が驚異的な売上げを上げたところで、ルールにのっとって昇給するだけなのだから、たかが知れている。
青色発光ダイオードを発明して会社の売上げに超々貢献しても、給料はルールの範囲でしか上がらないのだ。

つまり、まずは給与を受取る側から支払う側にならないと、月額1000万の収入なんて実現できない。
ビジネスの仕組みを実施する側から、仕組みを作り出す側に立たねばならない。

よく「起業する」とか「社長になる」などという言葉を聴くが、そんな言葉では抽象的過ぎて、やるべきことは、よくわからない。

具体的にシンプルに言うと「富を生み出す仕組みを作って、従業員にそれをやらせること」が起業することであり、社長になり、社長業を続けることなのだ。



さらに、そのビジネスにもポイントがある。

1.一度、仕組みを作ってしまえば、それを反復することで富の再生産がされる仕組みを作ること。
  ⇒その時だけでなく、続くこと

2.その仕組みのコピーの作成や、その運営は、マニュアルによって可能であること。
  ⇒人に任せられること

3.ライバル他社よりも優位性があること。
  ⇒これが最も重要かも知れませんねー

その三つが条件だ。

1ができないと「一発屋」で終わってしまう。
でも、これは、反復できないものを探す方が難しいかもしれない。
普通のビジネスは、ほとんど反復できるものなので。

例えば、都市開発とかは反復するのが難しいかもしれない。
その地域の条例、土地の権利関係、土地の形、作る建築物の用途目的などが、都度違うと、一発屋として仕事をせざるを得ない。
その都度、条件や要件が異なるので、その道の専門家がその都度取り組まないと実現できないわけだ。
むしろ、ビジネスとしては特異なモノでしょうね。

身近なところでは、ヤフオクで安い品物を買って高く転売するとか。
これは同じように安く仕入れられるかどうかは運次第となるわけで、目利きも必要だし再現性が低い。
そういう仕組みではなく、安定的に仕入れ商品が供給される商売を考えないと継続は難しい。

2つ目のマニュアル化と仕組みのコピー。

マニュアル化は全部をマニュアル化できなくても良いが、マニュアル化できる範囲が広ければ広い程よい。
先の店舗運営の例であれば、接客マニュアルが作れるかもしれないし、伝票処理マニュアルが適用できるかもしれない。
特別な塩コショウを作るにしても、レシピを使ってマニュアル化が可能だろう。

次に、仕組みのコピー。
店舗販売なら、同じものを2号店、3号店としてコピーしていけばよい。
塩コショウの製造ラインを1本から2本に増やすのも同様だ。第2工場を作るのも同じ。

でも、ここで陥りがちなのは、何でも自分でやらないと気がすまない社長さん。

店長に任せる部分が少なければ少ない程、自分がやらねばならないことが増えるわけで、そうするとコピーを作れる最大数が小さくなる。

1店舗の経営の半分しか任せられないなら、2店舗が限界だ。
90%任せられるなら10店舗まで増やせる。

店舗経営は100%完全に店長に任せられるなら、自分は数値管理のみで理論的には無限大まで店舗数を拡大できる。(もちろん、資金や人材などの諸問題はありますよ。)

空いた時間で、本来の社長業に専念できる。

さて、社長業って何でしたっけ?

「富を生み出す仕組みを作って、従業員にそれをやらせること」でしたよね?

一つが成功したら、似たようなもので同様の事例が作れないか?別の分野で同じことができないか?を考えるのが、本来の経営者のやるべきこと。
「クレージーソルト」で成功したら、それが「クレージー唐揚粉」に応用できないか?とか、「クレージー醤油」ができないか?とかとか。

首都圏のスーパーに並ぶようになったなら、関西圏に進出するとか東北地方で売ってみるとか。海外への輸出はできないか?とかとか。
スーパーで売れるなら通販では売れないか?レストランに置いてもらえないか?とかとか。

分野を少しずつずらして、守備範囲を増やしていく。
商品サービスを広げていくのだ。
これを考える時間が取れないと、事業は拡大できない。

さて、最後の3つ目。
「ライバル他社より優位性があること」
これが最も難しいですが、最も楽しいところでもあるかもしれませんね。

優位性、これはビジネスの加速装置です。
これがあることで、ビジネスが高速で拡大するし、安定する。
(勢いがつき過ぎて、怪我をすることもあるかもしれませんが。)

あなたのビジネスが八百屋なら、隣の八百屋の人参と、うちのニンジンは何が違うのか?
隣の八百屋には1種類の安い人参があるだけなら、うちは「シチュー用」「サラダ用」「煮物用」で品種の違うニンジンを、各レシピをつけて売り出すか?

隣の居酒屋が「生ビール半額フェア」をやっているなら、うちはどうするか?
「ギターの弾き語り」の生演奏を入れるのか?(アカペラバンドとかね。)
「1日限定10食の特別厳選素材メニュー」を出してみるとか。(他では食べられない、と思わせる奴を)

自分や従業員の特技を活かせればよいですね。

レストランなのに、アルバイトはバンドマンばっかりを雇って、夜の8時と10時にShowTimeをやるとか。
ウェイトレスがボーカルで、厨房からベースギターが出てきて、レジ係りがドラム叩いている、なんて、楽しいかも。

あとはー、通好みの曲ばかりをかけているジャズ喫茶とか。(そんなのあるか。)
別に突飛なものをやらなくても、「清水エスパルス一色の居酒屋」とか、「AKB48一色のラーメン屋」でも、何でも良いのだ。近所に似た店がなければ。

あなたの興味のある方向で、いくらでも特色は出せるでしょう。
それをビジネスの加速装置にする。

従業員の人件費とかを含めた運営にかかる費用を差し引いた残りが、平均して1店舗あたり月50万円なら、20店舗になったときに月収1000万円になる。
マニュアル化を進めて店長に店舗運営がすべて任せられれば、直接運営にかかわらずに年収億単位が実現する。
そんな風な仕組みを「有り得ないほど稼ぐ人達」は考えているようです。

さて、私達はどこから手をつけましょうか?

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ダイビング用語 その2

ダイビング用語 その2

■リップカレント
沖にぐいぐい持っていかれる潮の流れ。
地形と潮の流れによって発生する離岸流で、無理に力技で反転しようとしても体力を消耗する。

あらかじめのブリーフィングで潮の流れを把握しておくことが大事だが、万が一、予測していなかったリップカレントにつかまったら、流れに逆らわず、大回りして回り込むことを考える。



■ダウンカレント、アップカレント
リップカレントは水平方向の流れだが、ダウンカレント、アップカレントは上下垂直方向の流れ。

地形と潮の流れによって発生する。強い潮の流れの中、複雑な地形があるなどの場所では起こりやすい。

水流によって急激に水深を変えられてしまうので注意が必要。

バディと違う流れに乗って、はぐれないようにする。
少しの距離を平行移動するだけで、アップカレントやダウンカレントから外れることも多い。

上や下に引っ張られていると思ったら、落ち着いて横移動だ。
横に崖がある場合はそこから離れると、カレントから逃げられることが多い。

少し話は脱線するが、バディとはぐれた時は意識して上下も探そう。
人は地上に生きる生き物ゆえか、仲間を探す時、無意識だと水平方向にしか頭を動かさない。

意識しないと、上下は探さないのだ。(焦ったりパニクると、この簡単なことに気が付かない。)

あらかじめ決めた時間でバディが見つからず、浮上したら思いの外、近くにいた、なんていうのは、大抵このケースだ。
それ位、水深が違うとお互いを見失い易い。

あなたが、もし、初心者なら、仲間とはぐれたと思っても急に泳ぎ出してはいけない。
それによって、本当に遭難したりする。

多くの場合、上を見上げると(上斜め後ろかな?)ガイドやイントラの優しい目に会えるだろう。

下から上は逆光だし、見上げないと見えないが、上から下は見やすい。
だから、大抵、あなたのガイドはあなたの上にいるものだ。(二人以上で引率する場合だが。)

だから、ひとりぼっちになった!と思ったら、まずは深呼吸。
そして、上を見ろ!

ま、そんなこんなで、横の流れよりも垂直方向の流れの方が、要注意なのだぁ。
とくに引きづり込まれる流れは恐ろしいのだ。

■カレントフック
流れの強い場所で、岩などにしがみついて1箇所にとどまっていると結構疲れるし、グローブが痛むのよね。
そんな時に活躍するのがカレントフックだ。

ロープの片側にフックが着いており、反対側にはクリップがついている。

フックを岩に引っ掛け、クリップを自分のBCDなどにつけて、水中の一点に留まる事ができる便利な道具。

専用のものは途中にバネ等も入っており、水流の強弱があっても外れづらいと解説されているが、その効果は僕は良くわからない。(外れづらい、気もする、程度。)

ホームセンターのパーツと登山用のザイルの細いものを組み合わせて自作するとお安く作れますぜぃ!

■ドリフトダイビング
無理に潮の流れに逆らわず、潮の流れに流されながら行うダイビング。当然、エントリーポイントと、エキジットポイントは別の場所ということになる。

流れに乗って移動するので、体力をあまり使わずに大きな移動ができるはずだが、誰かとはぐれたり、想定している潮の流れと違ったりと、いろんなことが起きる。

その対処で、流れの中でフィンキックをすると、流れのない穏やかな海より数倍疲れるし、空気を消耗することは容易に想像できるだろう。

潮の流れをきちんと読んだ計画と、ドリフトダイビング用の器材準備(風船等)が必要。

■風船
正式名称は「シグナルフロート」かな?単に「フロート」と言われることが多い。

オレンジ色の空気で膨らます細長い風船。長さは1~2m程度が一般的。膨らますと魚肉ソーセージを巨大にしたようなイメージ。

ドリフトダイビングでは、浮上しても各グループが離れた場所で浮上することも多く、ボートがこの風船を目指して移動しつつダイバーを回収する。
海面に浮上しても、波やうねりがあるとダイバーの頭は見えづらいので、オレンジ色や黄色などの視認性の高い色の風船を膨らませて、ボートから発見されやすくするのだ。

海面に浮上してから膨らませても良いが、安全停止時に打ち上げておき、あらかじめ場所を示しておくとボートが移動するのを待たなくても良い。事前に段取りは船長とよーく打ち合わせておこう。

ドリフトダイビングではなくても、BCDの中に入れておくと、はぐれた時にも安心できるグッズである。

値段はちょっと高いが、風船の内側に金属膜が仕込んであり、レーダーに映りやすくなる、というシグナルフローともある。真空パックしてあり、都度、中までびしょびしょにならないのがよい。

シグナルフロートって、ダイビング後、使わなくても洗ってやらないとカビが生えるんだよね。
なので、この真空パックという発想は良いと思う。
使ったことないけど。高いんだもん。ま、命には代えられませんが。

■シグナルミラー
ミラーって、そのまんま鏡ね。

昨日から、海で一人ぼっちで漂っている時に、ヘリコプターが救助に来ました!
ヘリはまだ、自分の存在に気づいていません。

どうする?

風船を膨らませて振れば気づくかも。
が、そんなもんは昨日の夜、無くしてしまった。

では、どうするか?

昼間だったら、太陽光線を反射させて気づいてもらう、というのも一つの方法。
そのためのグッズだ!

鏡と言っても強化プラスチックでできているので割れない素材でできている。
使っていると表と裏がはがれてくる製品もあるが、接着剤で貼り付けてやれば復活する!

穴が開いているものも多いので、その穴からヘリコプターを覗きながら太陽の光をうまく当てよう。

ちっちゃいのでBCDのポッケに放り込んでおいても邪魔にならない。

普段はその穴にカラビナとかフックを通して紐とかをつけておいても良いね。
いざという時に、無くした、なんてことが起きないように、BCDに結び付けておこう!

■海面着色剤
ミラーと共に、昼間の救助で役立つのが、海面着色剤。
よくハリウッド映画で戦闘機が脱出したパイロットが海に落ちたときに自動的に撒かれる緑とかの絵の具みたいなやつ。

色はオレンジとか黄色とか見やすい色がいいね!

ミラーは地味な道具だが、繰り返し使える。
でもこの海面着色剤は流れてしまうので、使うのは1回だけだね。

長い時間、自分と一緒に漂うように作られているらしいが、流石にこれは使ったことはない。
持ってはいるのだが。。。
使う機会が訪れないことを祈っている。

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複数の収入源を持つという事 ~経営者と従業員の考え方の違い~

最近、思うこと。

震災で自宅とともに職場までもが流されたとか、色んな悲惨なニュースが流れています。
福島に震災ボランティアとして行ってきた話は、以前こちらのブログにも書かせていただきました。

「人は皆、明日をも知れぬ身」などと言うことは、頭で理解できていても、実感としてはなかなか湧かない。
でも、今回のような大震災が起きると、そこかしこで、明日をも知れぬ事態が発生しているのを目の当たりにする。
「喉元過ぎれば熱さも忘れる」の如く、3年とか5年とか経つとこの実感もだんだん薄れていってしまうのかもしれない。
それが怖いので、自分への備忘録をも兼ねて今回のブログは書いています。

最近、強く思うのは「収入源の蛇口を、細くても良いのでできるだけ沢山持つこと」が、今後、生きていく上で非常に大事なのではないか?と思っています。

自分に振り返ってみると。。。
収入は勤め先の会社1本。
これが何らかの理由で滞ると失業保険や、もしかするとサラ金のお世話にならねばならなくなるかもしれない。
無茶苦茶、脆弱な基盤ですね。

今度は東京に震災が来るとか、そういう話ではなくって、いつ何が起きるかはわからない。

例えば、従業員に誰か一人悪い奴が紛れ込んでいて、お客様先の重要情報の流出を意図的にした、なんてことが起きたら、お客様とは訴訟騒ぎになりかねない。
企業情報絡みの訴訟なんて、あっという間に億単位の賠償額の話になる。下手すると2ケタも3ケタも違ってくる。
意図的な漏えいだと、訴訟自体に勝ち目はない。
いくらで決着するか?と言う落とし所の話。

当然、会社もその犯人に対して訴訟は起こすかもしれないけど、無い袖は振れない。刑事罰はともかく、損害賠償は無いものは取れない。
資本金1000万円の会社で、数十億とか数百億とかの賠償金を請求されたら倒産れる以外に道は無い。
(あ、もちろん、現実では保険にも入っていますので、簡単には倒産れませんが。)

お客様の不慮の事態に左右されるなどと言うことも、良くある話。
「とばっちり」という奴だ。

まぁ、理由は何にせよ、リスクはそこらじゅうに転がっている。

震災ボランティアに行って思ったこと。

人が何人も入れる大きさのジュラルミンの生け簀(イケス)が田んぼに落ちていて、それを十数人で運んだ話を書いた。
あの持ち主、運び先は会社ではなかった。
もちろん見た目の話です。ただの田舎の農家の様な民家の庭先に設置されていたものでした。
登記上は株式会社だったりするのでしょうけども。

瓦礫の除去をした田んぼの横には、自動販売機が置いてありました。
田んぼになっていない空き地の一部は、駐車場になっているところもありました。

何を言いたいのか?

田舎の方は複数の収入の蛇口を持っている方が多い、ということ。
空いた土地は駐車場にして月極め家賃収入を得る。
片隅に自動販売機を置くのも収入源だ。
生け簀も何を養殖していたのかわからないが、現金収入を得る一つの手段であることは間違いない。

爺さんと婆さんが田んぼでコメを作り、畑で作物を作る。
旦那さんは近所の工務店に勤めて、奥さんは畑を手伝い、野菜を直売所に運ぶ。
空いている土地を駐車場にして、街道沿いの土地には洗車機を置いたり、自販機を置く。
そんな農家って、珍しくない。

それぞれ、一つずつはそれ程、太い蛇口ではないかもしれない。
勤め一つ取ったって、東京の給与水準と田舎の給与水準では違うだろう。
駐車場も1台あたり月額数千円しか取れないかもしれない。
米作りや野菜作りも、農協に卸してみると、手間の割には収入はわずかなものだ。
どれか一つじゃ喰えないのだけど(失礼!)全部まとまると立派な収入となる。

でも、それらの収入の蛇口が何本もまとまっている状態と言うのは、とってもリスク分散されている状態だよね。
(強いて言えば、1地域に依存していると今回の様な災害には脆弱だと言えるかもしれないが。)

前述の農家の家は、旦那の勤める工務店が倒産れても、すぐに危機的な状況にはならないだろう。
台風直撃で農作物に大きな被害が出ても、工務店は壊れないだろうし、駐車場も簡単には被害は受けない。
金利が急上昇したとして、変動金利で借りて作った洗車場が赤字になっても、それだけに頼っている訳ではない。

もちろん、誰しもが同じことはできない。
僕なんか、余った土地どころか、自分で住む場所自体が賃貸なのだから(笑&涙)

このブログに広告を貼ってみた。
一番下にGoogleアドセンスという広告。
プログラムが勝手にそのページを読んで、関連した広告を表示してくれるらしい。

そんなもん、読者の誰がクリックするのか?って。
たしかに、クリックされることは少ない。
この広告を貼り付けて、1週間。売上は約300円。

たった300円だが、僕にとっては衝撃的だった。
今までゼロだったものが300円を生み出したのだ。(ちなみに、このドメインの置いてあるレンタルサーバ代は月額300円だ。)
この300円の中には、メールで友人に宣伝した分が入っているので、同じだけのクリックは今後は続かないだろう。
でもさ、それが半分の150円であっても、1/3の100円であっても、嬉しいのよ。

僕の今年のテーマは「ゼロからお金を生み出す事」です。

今まで何十年も仕事をしてきて、自分に必要だと思ったのは「ゼロから」お金を生み出す事だと痛感した。

一応、会社の経営者の一員として仕事をしているが、実際の仕事は「1000円を生み出す仕組みで1200円を生み出せるように磨きあげること」だったりして、本当の経営者としての仕事ができていない様に思ったのだ。

本来の経営者の仕事とは、まさに「ゼロからお金を生み出す事」なのだと思う。
経営者と従業員の違いって、そういうことだと思う。

あとはその仕組みを、優秀な従業員とかスタッフが1.2倍とか2倍とか3倍とかに磨きあげる。
そして、その仕組みと同じモノを並列にいくつも作って並べていく。
1日1000円生み出す仕組みを1000個作って並べれば、週休2日だって年商2億を軽く超える。
そうやって、会社って成り立っているのだと思う。

自分のやってきたことを振り返る。
同じ仕組みのコピーを作って横に並べることであったり、仕組みの性能を強化して出力を上げることしか、できていなかったのではないか?
自問自答。

世の中にはいろんなビジネスの仕組みがある。
自分の持っているノウハウを、他人のノウハウとかモノとかにくっつけて、新しい価値を生み出すとか。
AとBをくっつけることで、それぞれ単体ではできなかったことをできる様にするとか。

これまで僕は、会社の仕事、自分の仕事、分け隔てして考えてきた。
この考え方は従業員の考え方であり、経営者の考え方ではない、ということに気付いた。

ビジネスを組み上げるにあたって、会社組織を使った方が効果的ならそうすればよい。
より大きな結果が期待できるだろう。
組織とは違ったドメインであったなら、とりあえず自分でやってみればよい。
たまたまうまくいって、更に進化したら、組織を巻き込める部分が出てくるかもしれない。

20年前からの僕のテーマ。

「経済的な独立」を目指して。
(自分や家族の生活のために、自分の時間を費やさないで良い状態を「経済的な独立」と僕は呼んでいます。)

まだまだ悪戦苦闘しながら、ラットレースをヨチヨチ進んでおります!

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イランとトルコとイスラエルの話

中東のパワーバランスがここ数カ月で激変してきていますね。

今日の日経新聞には「トルコのギュル大統領が、パレスチナ自治政府が目指す国連での国家承認に賛成の立場を表明した。」と書かれていましたが。

この記事だけ読んでも、あまりピンとこない方も多いかと思いますので、少しここ最近の背景を解説してみたいと思います。

アラブの強国というと、以前はイラクがありましたが、これは米国にボコボコにされて、現在は国家の体をなしていない。

その後、チュニジアの民衆デモを皮切りに各国に飛び火した民衆の民主化デモは、強国(かつ、親欧米)だったエジプトのムバラクを失脚に追い込んだ。

現在、リビアもNATOと民衆を敵に回し、完全な戦争状態。

そんな中、目立って強力な国家となってきているのがイランだ。
正式名称「イラン・イスラム共和国」。

1979年のルーホッラー・ホメイニー師によるイラン・イスラーム革命により、、、なんて話をここでしてもしゃーないですね。

歴史とかが知りたい人はWikipediaでも見ていただけるとよろしいかと。

とりわけ、イスラエルが最も脅威と感じているのは間違いなくイランであり、事実上、有効な手を打てないで、手をこまねいている様にすら見える。

イランはここ2~3年で核兵器を開発できると言われており、現在は、その最終段階に入っているとも言われている。

戦争大好きなブッシュ前大統領は「イラン空爆」を口にしていたが、イランも軍備増強をひたすら続けており、簡単には攻撃できない状況となってきているのです。

アメリカにとっては、石油基地である中東のパワーバランスと言う話でしかないが、イスラエルにとっては国家存続にも繋がる超重要事項。
元々、イランは「世界地図からイスラエルを抹消すべき」と叫んでいた国のひとつだ。

これまで、イスラエルは周辺国が核を持とうとしている事がわかると、必ず先制攻撃を仕掛け、そのことごとくを破壊してきている。

1981年にはイラクの原子炉を空爆し、破壊している。
その後、2007年にはシリアの核施設を爆撃している。
(このシリアの核施設は北朝鮮が技術協力していたと言われている。)

そのイスラエルが、直接攻撃に出られないのは何故か?

世論が黙っていないから?
いーや、世界中を敵に回しても自国が生き残るためには戦争を起こす国だと思いますよ。これまでもそうしてきたし。

まず、シリアや当時のイラクとは比べ物にならない程の軍事力がある。

かつてアフガニスタンからソ連空軍を一蹴したスティンガー地対空ミサイルは元より、短距離地対空ミサイルシステム「TOR─M1」、最近ではSA300なども第3国経由で保有していると報道されている。

もちろん、戦闘機も自国生産している上に、西側・東側、旧両陣営の戦闘機を多数保有している。(西側戦闘機ではF14トムキャット等)防空にはジャブジャブと金を使っているのだ。

次に、地理的条件。
空爆しようにも、イランとイスラエルは距離が離れている。
すぐそばの、イラクやシリアを空爆するのとは訳が違う。
ヒット&アウェイ、とは、いかない。

ヨルダンやシリア、更にはイラクの先にイランはあるので、爆撃するには、往復の安全も確保せねばならない。

これらが理由で、イスラエル空軍が爆撃しようとしたとしても、3割近くはイスラエルには帰還できないだろうと言われている。

軍備の中でも金と技術の塊の様なモノが空軍だ。
パイロット一人養成するのには、膨大な時間と金がかかっている。
最新鋭戦闘機は金の塊の様なモノでもある。
その貴重な戦力を、3割も失う可能性がある作戦は、軍事戦略上、遂行困難である。

更に、イランは国内の多数箇所に核施設を持っている。
数十箇所に分散された施設の一部は、地下深くに十分な掩蔽をされて隠されている。

その全てを破壊し尽くすことは不可能であり、膨大な損失を覚悟して作戦を実行したところで、その成果は必ずしも保証されないわけだ。

だから、イスラエルやアメリカはイランの核施設を爆撃できない。
近い将来、アラブ諸国、それもイスラエル周辺諸国では初めての核保有国が現れる。(イスラエル以外では初めてという意味)

今現在の、世界パワーバランスゲームでは、一度核を保有してしまえば勝ちである。
現に、インド、パキスタン、イスラエル、北朝鮮から、誰も核を取り上げることはできない。
一度、核保有クラブの一員となったら、お互いを尊重しつつ、抑止力を発揮しながらやっていくしかないのだ。

新たな核保有国となろうとしているその国は、アラブ周辺の産油国からのタンカーの7割が通ると言われているホルムズ海峡を握っている。
アラブのパワーバランスを考える上で、地理的にも軍事的にも重要な要素を握っているのだ。

さて、冒頭の日経新聞の記事。

「トルコ大統領がパレスチナ国家を承認に賛成」という記事ですが、つまり、言い方を変えると、イスラエルを認めないということです。

トルコというガチガチのイスラム原理主義ではない国の大統領の発言です。
イランが言っているのとは違います。
トルコは国民の99%がイスラム教徒ですが、ヨーロッパの一員としてEU加盟を目指している国です。
何より、軍事的にはNATO(北大西洋条約機構)の古くからの一員ですし。

そんな西側の国がイスラエルを否定する発言をした。
大きな空気の変化を感じるのですが、気のせいですかね?

パレスチナを認めるということは、イコールイスラエルを否定することです。
エルサレム周辺の地をパレスチナと呼ぶか、イスラエルと呼ぶか?という話なので、両方というのは有り得ない。
(AさんはBさんの娘を強姦した。逆にBさんはAさんの息子を殴り殺した。そのAさん、Bさんの二人が、今すぐ仲良く一緒に同じ家には住めない。)

イスラエルというアラブ諸国の中で、強大な軍事力を持つ国の存続という、超重大な事態に繋がっている話なのに、あんまし報道されていませんよね?

日本は原発縮小していくんでしょ?
少なくとも、今後、原発拡大路線はないですよね?
明日の(この夏の、そして来年の)燃料はどうするんでしょう?

クリーンエネルギーとか、もちろん推進は必要だけど、再明後日の夢を見る前に、明日の燃料を確保した上で、明後日の布石を打たねばならないのではないでしょうか。
あ、いやいや、民間レベルでは無くても、少なくとも国家レベルではね。

管ちゃん、今の中東情勢とか、どんだけ認識しているんだろう?

管さんだけでなく、谷垣さんと、ついでに小沢さんも一緒に消えて欲しい。
(あと、マスコミも、顔洗って世界を見渡してみて欲しい。)

この国は、こんなことをしている場合ではないと思うのよ。

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ダイビング用語集 基礎編

友人がダイビングを始めるそうな。
「でも、言葉が難しい」と言っていたのでわかりやすく解説を。
以下、思いつくままに。。。

■オープンウォーター
頭上に妨げるモノがない海域の意味。
反対にクローズドウォーターとは沈没船の中とか海中洞窟の中など真上に浮上できない状況下の海域を言う。
潜水資格のオープンウォーターとは、文字通りオープンウォーター海域でのダイビングが可能な資格。
アドバンスドオープンウォーターという資格はオープンウォーターのアドバンスド(上級)資格で、潜れる水深がより深くまで潜れる。
その先、ダイブマスターやインストラクターまで資格は続くが、潜れる海域に制限があるのはオープンウォーターだけで、アドバンスさえ取ってしまえば、海域(水深)に対する制限は無くなる。
ただし、いずれも民間資格であり、法律による制限は無い。

要は面識のない初めて訪れた店で、ある程度信用される為のお守りの様なもので、どのレベルの資格を取得しているか?と、後で説明するログブックが実際の経験を示す裏付けの記録となる。

PADIやNAUIではダイブマスターはガイド業が認められ、インストラクターは資格授与ができるようになる。その先もコースディレクターなどのショップ経営に関する資格が続く。
資格団体に上納金を納めないと商売はさせてもらえない仕組みだ。

■レギュレター
タンクの圧縮空気を口から吸える圧力に減圧して放出する道具
1stステージと2ndステージに分割できる。

■1stステージ
レギュレターのタンクに取り付ける部分。
タンクの高圧空気(満タン時は約200気圧)を中圧(約10気圧)まで落とす機器。
実際には中圧値はメーカーによっても機種によっても違う。

■2ndステージ
中圧で供給された圧縮空気を周りの水圧と同じ圧力まで下げて放出する道具。レギュレターの口にくわえる部分。

■BCD
何の略だかは忘れた。(知りたい人はググってください。)
スキューバダイビング用の救命胴衣。
空気を入れたり出したりすることで浮力を調整する。
この空気の入れ加減で中性浮力(浮かないし沈まない海水比重と同じ状態)を保つ。
ポケットがついていたりフックがついているので、あれこれ収納可能。
フックには懐中電灯とかカメラとかを付けられる。ブラブラ。

■ダイコン
根野菜の一種。ブリなどと一緒に煮ると美味い。
本当はダイビングコンピューターの略称。
体内に溶けている残留窒素量などを自動計算してくれる他、深度や水温など様々な情報を自動で記録してくれる超便利な道具。
派生語で「ダイコンダイバー」というと、手計算では残留窒素の計算などができなくなってしまっており、ダイコンに頼りっきりのダイバーを指す。(残留窒素の計算はオープンウォーター講習で習いますので、今は知らなくてOK。)

■指示棒
インストラクターやガイドがよく持っている30cm程度の金属棒。
手で触れないウツボやイソギンチャクをツンツンしたり、自分のタンクをカンカン叩いて周りのダイバーに合図したりする。

■うつぼ
日本中の海に見られる穴の中に住む極悪非道な目をした魚。ほっぺがへこんでいるところが極悪非道に拍車を掛けている。
よゐこの浜口によると、美味しい食材。
たいていの人のログブックの中に生息している。(ほぼ、必ず居ます。)

■ログブック
自分のダイビング記録が記載されたノート。ダイビングスポットの名前から潜った年月日、天気や気温、水温、最大深度や平均深度等さまざまな情報を記録として残しておく。
また、観察した魚の名前などを記載することも多い。(うつぼとか。)
使用したウェイト量の記載は後々、参照することも多いので、必ず記録として取っておきましょう。

バディ(相方)やガイド、インストラクターのサインをもらうことで、公式な記録として、他店に初めて訪問しても、経験として認識してもらうことが可能です。
場所によっては経験本数15本以上とか、伊豆の神子元あたりだと経験本数30本以上とか言われたりする。自己申告で大丈夫な場合もあるが、時折、ログブックを見せろと言われることもある。
インストラクターやガイドのサイン入りのログは、世界中で一応公式記録として通用する。
ま、器材をセッティングしている姿を見れば、大体、初心者か?そうではないか?ぐらいはわかるものなのだが。

■中性浮力
無重力状態と同じ状態を海中で再現できている状態。
BCDの中に空気を入れたり出したりしながら、深度に合わせた浮力を作り出し、息を吸うとゆっくり浮上、息を吐くとゆっくり潜行という状態。

常にこの状態でいることが理想。
疲れないし気持ち良い。漂っているだけでも快感なのだ。潜っているというよりも、空を飛んでいる感じに近い。

■減圧潜水
作業ダイバーやテクニカルダイビングで行われる潜水技術。
過度の窒素が体内に溶け込み、そのまま急浮上すると体内で窒素が気泡となり減圧症を発症する状態。
9mで7分停止、その後、6mで27分停止とか、何段階かに分けて減圧停止をしながら体内の窒素を放出しつつ浮上する。
レジャーダイバーは行わないダイビング方式。

■無減圧潜水
減圧停止が不要なダイビング。
最大深度からも分速10m以内のスピードであれば、海面まで一気に浮上しても論理的には減圧症になりにくい範囲内の潜水。
ただし、体内にマイクロバブルは発生するので、さらにゆっくりと浮上することが、より安全なダイビングにつながる。
レジャーダイバーは常に無減圧潜水を計画することが求められる。

■安全停止
無減圧潜水がレジャーダイバーの基本だが、さらに安全を期するために、ダイビングの最後に深度5mで3分間停止する。
この3分間で体内に溜まった窒素を放出し、減圧症にかかりにくくする効果を期待したもの。

中性浮力が取れないと、この安全停止の時に水深5mが保てず、ひとり浮いたり沈んだりを繰り返すことになる。いけてないダイバーの典型(笑)

■PADI
ヨーロッパ発祥の世界最大のダイビング団体。金儲けがとても上手。

■NAUI
PADIに並ぶ大きなダイビング団体。アメリカに本拠を置く。金儲けが割と上手。

■潜水士
潜水を業務に使う為には必要な、潜水に関する唯一の国家資格。
泳げなくても、一度も潜ったことが無くても、勉強さえすれば取得は可能だ。
息なんか止めなくても良い。学科試験のみで取得できるのだから。
何故か試験会場は関東は千葉の五井のみ。

■IOP
伊豆海洋公園の英語名の略称。東伊豆を代表するダイビングスポット。
僕はあまり良く知らない。

■大瀬崎
沼津市のダイビングスポット。
小さな湾になっており、湾内は外海が荒れていても、比較的潜れる日が多い。

スキー場で言うと苗場の様な位置付けのスポット。
季節に合わせて様々なイベントが催される。ちょうど今の時期は外海にはアオリイカの産卵床が設置され、運が良いとイカの産卵が見られるらしいよ。こないだはマンボウも来ていたらしい。

湾内にはプーさんが沈んでいる。(朽ち果てているが。)現地ショップはたくさんある。

■館山坂田
千葉のダイビングスポットの中ではトップクラスに美しいが、伊豆方面のスポットと比べると平均的なレベルかな。
ジャックマイヨールが晩年を過ごした土地であり、彼の著書の中でも親友として紹介されている成田さんという方は坂田で現地サービスを経営している。http://www9.plala.or.jp/seacrop/

経験豊富なダンディなおじさま。妹さんはオーダーのウェットスーツを作ってくれる職人さん。技術には定評があるようだ。

■鴨川
千葉の外房に面するダイビングスポット。
外洋に面した海は深いブルー。
漁協の理事の経営するダイビングショップがあり、S-Pro製品が激安で買えたりする知る人ぞ知る穴場。
http://www.aqua-kamogawa.com/←最近僕が作ったページ
惜しまれつつ閉鎖されました。(2020/03/01追記)


■現地サービス
直接エンドユーザのダイバーをお客として持つよりも、現地のサービスに徹した経営スタイル。主な収入は貸しタンク、昼食、シャワー等の設備使用料。各地のダイビングショップがお客さんを連れてきて、現地サービスを利用するというスタイル。
個人が直接、利用することも可能。その場合はガイドも依頼できる。というか、ガイドを使うように促される。貴重な収入源だし、事故られるとやっかいなので、ある程度のスキルと経験を理解してもらえないと、ガイドなしでは潜らせてもらえない。

■都市型ダイビングショップ(あ、偏見に満ちています。この文章。)
ダイビング関連専業で食って行っているお店。
少数のお客を取り合いしながら生き延びているので、熾烈な競争下に置かれている。
一度つかんだ客は絶対に離さない。なので、ガッチリと掴まれると、そのショップでインストラクター資格まで取らされるか、いつまで経っても一人では潜れない半人前として一生を過ごすかのいずれかとなる。

僕の友人の元インストラクターS氏は前者の典型例だ。
後者の定型パターンとしては器材を購入前、かつライセンス取得前に捕獲され、洗脳されていくケース。ダイビングの楽しさと危険を両面で教えるが、危険回避の対処法については極力難しく教え、その上で、自分達と一緒にいれば大丈夫と教え込んでいく悪質な店もあるらしい。
現地サービスなどでこういう集団に出会うと、外の世界の人達との交流をショップのスタッフは嫌う。
ヤフオクで激安で入手した器材など使っていると知られたら、死にたいのかと罵られることは必至(笑)
(ヤフオクだって、ちゃんとオーバーホールすれば大丈夫です!)
世界中で日本にしか生息しない特別な人種とショップ形態。

■TUSA(つさ)http://www.tusa.net/
ダイビング機器メーカー。TabataUSAの略。
数少ない日本のメーカーだが、以前、安い機器を高く上代設定し、値引きして安く売るという手法を多用した為、評判を落とした。

■MARES(まれす)http://www.mares.co.jp/
イタリアのダイビングメーカー。
パソコンで言うと、アップル社みたいなイメージかな~。品質デザインに定評があるが、値段が高い。軍用などにも使われている。

■S-Pro(スキューバプロ)http://www.scubapro.co.jp/
アメリカの大手ダイビング器材メーカー。MARESとS-Proが双璧か?シンプルなデザインで堅牢。

■GULL(がる)http://www.gull-msc.co.jp/
世界に誇る、日本のダイビング用の軽器材メーカー。
主にゴム製品に定評がある。マスクやフィンは秀逸。日本人の脚力、顔のサイズにもあっているのでVery Good だ。

■モビーズ http://www.mobby.co.jp/
ウェットスーツやドライスーツの一流ブランド。高いけどしっかりした商品開発をしている。アフターサービスも充実。
本社は石巻市。震災に負けず、頑張れ!!!

■SP-10H型
これを見たら必死に逃げねばならない。足に付けたナイフで格闘するなどと甘い夢は見ない方が良い。高い確率で死ぬか、拉致される。必死に逃げろ!
主に日本海側に出没するが、太平洋側にはほとんど出没しない。

北朝鮮の半潜水艇で朝鮮労働党作戦部の所属。
魚網切断装置や日本製のGPSとレーダー、HF無線機の装備が確認されている。
全長約12m、全幅約3m、高さ約1.5m、排水量11tの大きさであり、喫水は約70cm。
アメリカのマーキュリー社製とみられる375馬力エンジン3基(3基って半端やな~。昔のカワサキのケッチみたい。あ、ケッチは良いバイクでしたが。)を搭載して、最高速力は半潜水時は6ノット、浮上時は45ノットである。定員は8名で、居住性は皆無らしい。(僕は乗ったことはない。)

船体にはレーダーに映りにくくなる黒い特殊塗料が塗りつけられている。
標準武装は、各乗員の個人火器、二門のRPG‐7発射機および17~30kgの自爆用高性能爆薬がある。
爆薬の信管には、敵艦への体当たりの衝撃で起爆する物と自爆ボタンの操作で起爆するものが装備されているらしい。

この半潜水艇は、工作員を韓国に隠密裏に侵入させる任務、あるいは北朝鮮に帰還させる任務に使用される。
侵入する目的地の海岸まで30海里の位置までは浮上して高速で接近する。
それ以降は艇内のタンクへの注水で少し姿勢を下げ、12ノットで航行する。
残りの距離が12海里を切った時点で、半潜水状態に移行。
窓(水面上50cm)とシュノーケルのみを水上に出す低姿勢によってレーダー探知を避けながら6ノットで侵入する。
エンジンの騒音で気づかれないよう、目的の海岸まで500mの位置まで到着するとエンジンを止めて停泊。
そこで工作員と案内員を降ろす。彼らは泳いで海岸から密上陸していく。
工作員の上陸後、戻ってきた案内員を回収して帰還する。
案内員とは、上陸直後まで同行し工作員を護衛する役目の工作員。
射撃のプロであり、撃術(キョクスル)と呼ばれるテコンドーをベースにした軍隊格闘術(CQC)に秀でた戦闘員である。

半潜水艇の航続距離は最大720km。
単純に考えた場合は北朝鮮から韓国南部まで単独で往復できるという計算もできるが、韓国側の警備の目を盗むためには大きく遠回りする航海をしなくてはならない。また、長い航海に耐えうる居住性もない。
そのため、北朝鮮から遠い韓国南部以遠への侵入の際には、母船を務める工作船に格納されて目的地の近海(おおむね40海里)まで運ばれる必要がある。
ただし、距離の短い韓国北部への侵入には母船は使われず、北朝鮮のヘジュ港などの前線基地から単独、最短距離で任務に向かう。
当然、日本沿岸で目撃されている半潜水艇は母船から出航したものと思われる。

ダイビング中に目撃した場合はじっと身をひそめる必要がある。
目撃したことを相手に悟られた場合は、拉致監禁、殺害の恐れがある為、注意が必要。
海では最も、警戒すべき生き物だ。当然、サメより怖い。

 

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気に入らない世界地図

  • 2011/05/24 07:15
  • カテゴリー:教育

トイレに世界地図が貼ってある。
毎日、毎日、トイレの中では、その世界地図を眺めています。

縁には地図を囲う様に各国の国旗が描かれている。
「こんな地図、子供の頃も眺めていたなー」と思って眺めていると何かが違う。
「何が違うのだろう」と考えていたら、今朝突然、記憶が閃いた。

順番が違う。
国旗の並んでいる順番が違うのだ。
現在、我が家のトイレに貼ってあるダイソーで購入した世界地図には、右上から時計回りにぐるっと1周、国名のあいうえお順に国旗が描かれている。
なんぢゃこりゃーー?

ダメでしょ。こんな順番で並べちゃ。
国旗は地域別に並べなきゃ!
上と右上はアジア、右下が中米から南米各国、下はオセアニア、左下はアフリカ諸国で左上がヨーロッパ。
昔の僕の家のトイレに貼ってあった地図は、間違いなくこの順番だった。

ノルウェーとデンマークやフィンランド、スウェーデンの国旗は、並べてこそ面白い。
(仲悪いのに、本当は仲良しなのね?とか思っちゃう。)
アフリカの国々の国旗の特徴は?
英国の国旗が含まれている国旗ってどの辺に多いの?
縦3色 or 横3色の国旗が多いのは、どこら辺の国々?
って、50音順では、そんなことに自然に気付くことも有り得ない。

そもそも50音順にする意味とは?
国名から国旗を探すなんてこと、そんなにあるのだろうか?
だいいち、目の前に世界地図があるのだから、場所別でも何ら困らないと思うのだが。

では、50音別で探してみよう。まずは日本から。
日本はどんな読みで探す?ニホンなのか?ジャパンなのか?
ジャパンじゃなくて、ニホンなのね。あった。あった。

お隣の北朝鮮を探したが見つからない。そっか、国名は朝鮮民主主義人民共和国か。
あったあった、北朝鮮。
チュニジアの隣にあった。
これって、韓国の隣にあった方が便利ぢゃね?

じゃー、今話題のリビアも正式名称で引かないと駄目なのかな?
そんなこたーない。通称のとおり、リビアで出てくる。
(正式名称は「大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国」)

リビアの国旗は、もっともアフリカらしい国旗だ。
なので、子供の頃から絵柄は憶えていた。
なんせ、緑一色。

これはこれで、強烈な個性を主張している。
アフリカ諸国の国旗は緑を使ったものがやたらと多いのだが、国土に緑が多いことと、どっかで繋がっているのだろう。

地域と色というと、ラテン系の国は黄色とか赤を良く使う。
南太平洋諸国は圧倒的に水色が多い。
ヨーロッパは何故か3色の国旗が多い。

なんつーことも、50音順の地図では、自然には気付けないのですよー。

この世界地図、気に入らないな。。。

徹底図解 世界の国旗―国旗の由来・配色の意味から、正しい比率と色まで
辻原 康夫
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福島第一原発で何が起きているのか?を、できるだけ簡単に説明してみた。

  • 2011/05/09 21:49
  • カテゴリー:原発

なんだか、Twitterなどを眺めていると、いろんな言葉がごっちゃになっている様な気がするので解説します。
「メルトダウン」「臨界」「核爆発」「水素爆発」等などの言葉が、混同されている様に思うので、それぞれの言葉を整理してみます。

まず、メルトダウンは日本語で言うと「核燃料の溶融状態」を指す。

核燃料はそれ自体が中性子を出し、その中性子が当たった周りの核燃料は、さらに核分裂を起こし、中性子を出す。
核燃料の詰まった燃料棒が原子炉には何本も刺さっているようなイメージ。
この燃料棒と燃料棒の間に、制御棒を入れることによって、発生した中性子を間引き、燃料の核分裂を制御している。
制御棒を燃料棒の間に差し込むと核分裂が抑えられ、抜くと核分裂が激しくなる。
それが原子炉の制御の仕組みだ。

その仕組みが何らかの理由により壊れると、例えば冷却水がなくなって冷却されなくなると、燃料棒は自分自身の熱で溶け始める。
炉の底に溶けて流れ落ちた燃料は、制御棒を間に挟んでいないことになり、底に溜まった核燃料が一定量を超えると放置しておくだけで激しく核分裂を起こす状態となる。
この核燃料が炉の中で溶けて流れ出している状態がメルトダウンだ。

公表されている情報によると、福島第1原発の一部の原子炉では、今、まさにこの状態となっていると思われる。
(当初報道からこのブログアップ時点まで、ニュース等ではメルトダウンという言葉は使われていなかったが、事故当初から「燃料棒が冷却水から露出しており、一部損傷している。」と報道されており、言い方を変えれば「メルトダウンを起こしている。」と同義語だった。2011/05/16追記)

そして、臨界というのは、どの様な状態だろうか。
核燃料が自然に崩壊し、その時に発する中性子が周りの燃料にぶつかり、ぶつかった核燃料はさらに核分裂を起こし崩壊していく。
核燃料の量が少ないと、自然に放置しておいても核分裂は次第におさまっていくのだが、プルトニウムの場合で16kgを超えると、激しく核分裂が起こり、核分裂が次の核分裂を起こす連鎖反応が起こる。
連続的に核分裂が続き、激しくなっていく状態を、臨界状態という。

今回の原子炉事故でも、この臨界状態を避けるために懸命の冷却作業を行っている。
冷却作業ができないと、燃料棒の温度が上がり、さらにメルトダウンを起こし、炉の下部に溜まった核燃料が一定量を超えると臨界状態となり制御不能となる。

チェルノブイリではこの臨界状態となり、しかも長時間露出したままの状態が継続された為に被害は広範囲に広がり悲惨な状況となった。
福島第1原発は燃料棒の臨界量に達する損失を食い止めるために、今日も必死に冷却水での燃料棒の冷却を続けているところだ。

臨界状態となってしまった場合、連鎖的に核分裂が進み、制御することは非常に困難になる。
中性子が爆発的に飛びまくり、人が簡単には近づけない状態となってしまう。
爆発的に、という言葉を使ったが、核爆発を起こす訳ではない。

核爆発というのは、核爆弾という特殊な構造の中で瞬間的に核分裂を起こさせることで起きるもので、メルトダウンや臨界によって起こるものではない。

福島第1原発で起きた何度かの爆発は、核爆発ではなく、水素爆発だ。
この水素爆発は、燃料棒を包んでいるジルコニウム合金が損傷し、水蒸気と反応することによって発生する水素が爆発したもので、この爆発自体では放射線は発生しない。

ただ、爆発の衝撃によって、建屋が壊れたり、その他の設備を破壊してしまうので、建屋内に溜まっていた放射性物質が飛び散ったり、冷却が予定通り行えなくなるなどの影響が起きた。

水素爆発という言葉で、水素爆弾を連想する方もいる???かもしれないが、水素爆弾は構造が根本的に違います。
巨大な球の周りに核爆弾を仕掛けて、その圧力で中心部に核融合を起こす仕組みなのが水素爆弾だ。
水素と酸素の混合気体が爆発するのとはわけが違う。

原子力発電の安全神話が崩れたとか、いろいろ言う人はいるけども、人の作ったものは必ず壊れる。
事故は減らすことはできるけど、なくすことはできない。
めったなことで、僕は絶対という言葉は使わないが、人の作ったものはいつかは絶対に壊れる。

悔やまれるのは、なぜ、一か所にまとめて作ってしまったか?だ。
そして、なぜ、地震の起きやすい場所に作ってしまったか?だ。

いずれも答えは同じ。

地域住民を説得できた場所に作ったから、ただそれだけ。
そこがたまたま、地震が起きやすくとも、他に作る場所がないので、そこに作る。

そして、地元も核施設を受け入れることで補助金として百億単位の金を得る。
一度見た夢は忘れられず、2号機、3号機・・・7号機、8号機を誘致することになる。
詳しくは過去ブログをお読みください。

今はただ、過去の事をとやかく言うよりも、ひたすら臨界事故を防ぐことが先決だ。

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爽快な気持ちを期待していたのかもしれない ~震災ボランティア体験記~

ゴールデンウィークはいかがお過ごしですか?

私は東日本大震災の災害ボランティアに参加してきましたのでご報告。

同行の面々は、次の通り。
まず最年少は、無口なダイバーでもある高校2年の柔道部員。
次にRock balancing artistでもある小説家のちとく氏。
最年長は(といっても僕の2歳年上だが)数か月前に沢登りの途中に事故に会い、背骨を折って瀕死の重傷から復帰したばかりのエレベータ施工会社社長でもある僕にとっては山の師匠。
それから私の合計4名。



車には20リットルのガソリンと簡易シャワーを積み込み、いざ出発。
日帰りということもあり、被災地は東京から近い福島県いわき市を選択。
Google先生によると、いわきには3つのボランティアセンターがあり、いわき中央が最も大規模らしい。
当初は、勿来ボランティアセンターを選択肢に挙げていたが、ブログを読むと受付30分後には締め切るなど、多数のボランティアが来ているらしい。
そんな情報があったので、いわきの3つのボランティアセンターの中では最も小規模な小名浜に目的地を変更する。

ボランティアセンターの駐車場として指定されている小名浜市民会館を目指す。
東京からは2時間とちょっと。
常磐道は少し波打っているところもあるが、概ね順調。
いわき市に入ってからの一般道は、ところどころ、アスファルトが隆起や沈下して波打ってしまっているところがある。
木村家の10年物のトヨタ車はサスペンションがへたってしまっているので上下動をする度に車体がガツンと音を立てる。(車が壊れるー)

小名浜市民会館にはボランティアと思われる方々が、何台か車を停めている。
長髪の頭にタオルを巻き、長靴姿の若者達。
我々も着替える。

受付すると自動的にボランティア保険に加入することになる。
ボランティア本人に料金はかからない。
説明がなかったのでよくわからないが、国か県か市か、あるいはボランティア団体が負担しているのだろう。
保険証を見ると期限は来年の3月末までとなっている。「また来てね」ということだろうか。

オリエンテーションでは簡単な注意事項を説明される。
「予定の作業以外を依頼されたらスタッフに相談しなさい」とか、「場所によってはアスベスト等もあるので車に戻って昼食をとった方が良い」とか。
10名ずつのグループに分かれ、活動する。
各グループごとにリーダーを決めて、連絡事項等はそのリーダーを通して全体に伝えられる。合理的だ。

我々のチームは田んぼの瓦礫除去の仕事をすることになる。
ここで、最年少の無口の柔道部員は僕らとは別チームになり、別れ別れとなる。
後で聞いたところによると彼は別の場所で砂を掻き出す作業チームに配属されたらしい。ひたすらスコップを使っていたようだ。

小説家と奇跡の生還を果たした山の師匠と私の3人は小名浜マリンタワーにほど近い田んぼに移動する。
ここでは3チーム合計30名が瓦礫の除去をする。
ちょうど田んぼも3枚なので各チーム毎に割り振って除去開始。

大きなモノや重たいモノの移動には、男の人手が必要なので、その場合はチームを超えて合同で作業をする。

様々なものが田んぼに突き刺さっている。

幼稚園の大きな棚には、ひらがなで子供達の名前が書かれている。
この棚がここに流されてきた当日、園児達の荷物がそこには入っていたはずだ。
近くには、紙芝居の絵の切れ端も泥の中に埋まっていた。

小学校の何かの大会の優勝盾が割れている。
泥で洗われたぬいぐるみ。
ステンレス製の3×5m四方もある大きな生け簀が逆さまになって泥の中にめり込んでいる。
4人がかりで起こし、15人がかりで道の向こう側の持ち主の家の庭に運び込んだ。
屋根だったのだろうか、トタンの付いた材木だとか、家の構造物と思われる太い柱も、この田んぼに流れ着いている。

作業には危険も伴う。
家の構造物と思われる太い柱が組み合わさった瓦礫を10名以上で運ぶ際、僕は誤って材木の隙間に指を挟んでしまった。
「いたたたた!」という僕の声に周りが気付き、斜めに歪んだ材木から力を抜いてくれたから助かったものの、そのままあと数センチ力が加わっていたら、僕の左手の人差し指が切断されていた。
(ま、そのための保険か。)

幸いの好天に恵まれ、むしろ暑い中、作業を続ける。

その中での、日本人らしい会話。
「どのレベルまでごみは拾いますか?」という質問に「通常田んぼにないと思われるものは拾ってください」という回答。
つまり、小枝はそのままで、発泡スチロールや建材の石膏ボードなどは除去せよ、という意味だろうか。

瓦礫除去も日本人品質だ。数時間後には、見事にそれが現実世界に再現される。

15時半には一日の作業を終了する。
田起こしすれば、水を引いてすぐにでも田植えができそうな田んぼに蘇る。(現実問題としては、塩の被害は受けているのでそう簡単ではないだろうが。ただ、見た目は綺麗になった。)

作業の終わり間際に、その田んぼの持ち主だという年配の女性が現れる。
ダンボールで何箱もの缶ジュースをふるまう。そして、ひと抱えものお菓子。

話を聞くと、見える範囲、この周りの山や田んぼは彼女の土地らしい。大地主の資産家だ。
おそらく、その日そこでボランティアで作業をしていた30人の中で、彼女よりも資産を持っている人はいないのではなかろうか。

家を潰され、住むところもなく困っている人を助けに来た。
ボランティアセンターで田んぼの瓦礫除去の仕事に割り振られ、何の疑問もなく丸1日汗を流した。
その1日で行ったのは最低限の住む場所を確保するとかという話ではなく、たくさんある資産の中の一部の田んぼを使えるようにすること、だった。

そして帰路につく。
ボランティアセンターでは、丸1日ともに汗を流した仲間達と別れる。「今日は気持ちよく作業ができました!ありがとうございます!」と言われ、笑顔で握手をした。

様々な場所から集まってきた人達が、一瞬だけ交差する出会いと別れ。
センターの受け付けは佐賀のNPO法人の方。
一緒に汗を流したのは、岐阜の女性や埼玉のあんちゃん、神奈川の同年輩のおっちゃん。(ごめん。僕より若いか。)

帰り道は海岸通りをしばらく走り、その後、高速へ。
カーラジオからは地元のFM放送が流れる。
民放なのだが、NHKのような雰囲気の放送だ。
「本日の市内各所の放射線測定数値放送」だとか「各避難所の現在の避難者収容人数」などを延々と放送している。

なんだか、いろんな想いが頭をよぎる。
出会った人、埋まっていたもの、大地主の女性、ボランティアの列の横を通過する際に目礼をする地元の車、団体や組織の仕組み。

良いとか悪い、好きとか嫌いでは片づけられない複雑な想い。
心地よいとも思うが、切なく哀しい想いもあり、さらには割り切れない思いをも複雑に絡み合う。
「ボランティアに行く」のに、自分の気持ちが爽快になることを、どこかで期待していたのかもしれない。

他人の役に立つというのは気持ちの良いことなはずだった。
しかし、複雑な思いが絡み合う現実の世界がそこにはあった。

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蜘蛛の糸を期待して

職場の友人が東日本大震災の後片付けのボランティアに行ってきた。
彼は石巻のボランティアセンターを通じて土日に作業をしてきたのだが、現地ではボランティアは足りていないらしい。

なんだか、いろんな報道が飛び交う中、ボランティアに来られても迷惑といった報道等もあり、行くのに躊躇してしまうのだが、実情としては全然足りてはいないらしい

彼が作業をした家の主人によると「ボランティアを依頼したのは3週間前。ずっと順番待ちだった。来てくれて助かる。」という話だったらしい。

家が全壊している地域では今なお手付かずという状況らしいが、家が水に浸かっただけで2階などに住んでいる地域では、片付けが盛んにおこなわれている。
1階にはどこかの家から流れてきた家具や電気製品などが散乱しており、それらを除去して床に溜まったヘドロを掻き出すのが彼が引き受けた仕事。

宿泊は専修大学のグラウンドの一角にボランティアのテント村が作られ、自分達で持ってきたテントでの生活。
食事も同場所で自炊。

街ではスーパーなども営業再開しているが、食糧は自分達で持って行くのがマナーだろう。
被災地支援に行って、被災地の食料を食べてしまってはせっかくの善意が半減だ。

朝、ボランティアセンターに行って登録すると様々な作業の依頼があり、自分ができそうなものに立候補して引き受けるシステムらしい。

スコップなどの必要な道具は貸し出されるが、汚れてもよい服装だとか厚手のゴム手袋等は持参すべしとのこと。
履き物は古釘などもあるので安全靴がよいが、ヘドロの中などを歩けねばならないので、丈の長いモノがよいとのアドバイス。
また、ヘドロは匂いもこびりつくので、使い捨てにしてもよい様な合羽を持参することをお勧めするとのことでした。

あとは、不織布などのマスクも必携だそうです。
匂いもそうだし、ヘドロが跳ねたりすることもあるのでね。
よくある花粉防止のマスクで十分でしょう。

現地の方への差し入れは「酒やたばこなどは喜ばれる」とのこと。
そら、そーだろう。
正式ルートの支援物資に「焼酎」や「マイルドセブン」は無いだろうから、不足していることが想像できる。
被災者だから「酒を飲むな」というのはおかしいし自分に置き換えて考えてみたら容易に想像がつく。

宮城の石巻まで、東京から片道6時間、往復で12時間以上かかったらしいが、充実した週末だった様子。

誰かの役に立てるって、気持ちの良いことだ。

僕もGWの休みにボランティアに行ってみようかと検討中。
最近、あまり人の役に立てていないからな~。

食糧は倉庫に備蓄している災害用のモノの期限がそろそろ切れそうなのがあるので、それを持って行って、自分で消費すればよいし。
テントは最近使っていないが、1セットあるし、少人数なら車で寝てもよい。

一昨日、20リットルガソリン携行缶をネット通販で発注した。
ほとんどが売り切れだったが、20日入荷予定分の先行売り出しを予約した。

でもなぁ、往復12時間は遠いな~。
距離的に近い、いわき市周辺に行ってみようかな?と検討中。
こちらも津波の被害はかなり出た様なので。。。

いわき市は原発30km圏外の為、避難勧告は出ていないにもかかわらず、風評被害などもあり、物資補給が断たれて陸の孤島と化しているとのブログなどには書き込まれている。
現在の状況はよくわからないが、こちらでも瓦礫除去など手は必要だろうと思う。

僕はいずれ地獄に落ちる訳だが、その時に一筋の蜘蛛の糸が下りてくることを祈って、ボランティアしよっかなー。
動機が不純かな?!

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求む!必殺仕事人! ~原子力予算に群がる人々~

  • 2011/04/13 06:41
  • カテゴリー:原発

東日本大震災で被害を受けられた方々に心からお見舞い申し上げます。

あっという間に震災から1ヶ月が経った。
1ヶ月経った現在、震災と津波の被害に関する報道よりはるかに多くの時間放送されているのが、破損した原子力発電所のニュースだ。

素朴な疑問。
なぜ、東京電力の発電所が東北電力の管轄内にあるのか?
柏崎の原子力発電所も東京電力が設置しているらしい。
そして両発電所で発電した電気は東北電力管内では使われず、東京電力管内で消費されている。

なぜ、そんなことが起きるのか?という素朴な疑問から調べ始めたら、原子力をめぐるあれやこれやの思惑が見え隠れし出して腹立たしいったらありゃしない。
今日はそんな話。

発電所の建設が始まったのは1950年代の法整備から始まり、66年には運転が開始された。
その後、オイルショックを経て70年代に今回の福島第一原発も設置されている。
どんな法律や背景で設置されたのか?

原子力基本法が1955年に制定され、74年には電源三法が制定され、受け入れる自治体に補助金を交付する仕組みが作られた。
電源三法とは「電源開発促進税法」「特別会計に関する法律(旧・電源開発促進対策特別会計法)」「発電用施設周辺地域整備法」のことなのだが、小難しい条文なんかはここでは割愛する。
その法律の意味するところを紐解くと、施設周辺の公共施設の整備を促し、地域住民の福祉向上を図ることで、電源立地のメリットを地元に還元することが目的なのだそうな。

要は、基本法を制定して原子力発電所を国が推進したものの、建設場所に困ってしまった。
地元の反対があったからだ。
それを懐柔するために制定されたのが、この電源三法だ。

さて、原発を受け入れると、地方自治体にはどれくらいの交付金が支払われるのだろうか?

資源エネルギー庁のホームページによると、出力135万kwの原発を建設した場合の例が紹介されていた。
http://www.enecho.meti.go.jp/info/committee/data/051005g.pdf
(1基で135万kwの出力というと、柏崎の刈羽6号機とか7号機がこれにあたる。)

「建設費用は約4500億円、建設期間7年間」の設定では、支払われる交付金は運転開始10年前から10年間の合計で391億円。
運転開始後の10年間で固定資産税を入れると502億円にも上る。

以前はこれらの交付金には用途の指定があったものの、2003年の改正(?)によって用途の指定がなくなった。
つまり、何に使ってもよい自由なお金になったのだ。
誘致に成功すると、と言うか、誘致するために、その交付金をジャブジャブ地元に注ぎ込む。
何に使ってもよい100億単位の金。

ま、ある意味、それはそれでよいのかな。
原子力リスクの代償として、地域に還元する訳なのだから。

ところで、交付金は稼働前が多く、原子力発電所の稼働後は約1/4程度になってしまう。
稼働開始後は固定資産税の収入が主になるわけだが、固定資産税も減価償却とともに減っていく。
収入は年々減っていくわけだ。

人は一度見た夢は忘れられない。
既に1基建設された原発の横に、2基目を建設することに対しては、抵抗感は雲泥の差で低くなる。
次なる原発を誘致することになるわけだ。

設置する側も、そうあちこちに建設場所が見つかる訳ではないので渡りに船である。
同じ場所に2号機、3号機、、、挙句の果てには、6号機まで建設され、さらには使用済燃料の貯蔵プールまでもが、同じ場所に作られてしまったのが、今回の福島原発だ。

さて次に、国と原子力関連法人との仲良し度合を見てみよう。
原発を持つ東京電力や関西電力や、原発関連法人には、どれだけの官僚OBが天下りしているのだろうか?

用地買収や反対住民の説得などには暴力団の介入なども多いため、電力会社は警察官僚の天下り先としても有名だ。
実際に明るみに出た話としては関西電力の珠洲原発の建設計画の用地買収に伴い、暴力団組長が関電に30億円を要求した事件などがある。
当然、それらの矢面に立ち、隠密に問題解決をするのは元警察官僚達の役目だ。
なので、まだ、彼らは良い。
暴力団対策や用地買収という、実際に必要な実務の為に雇用されるわけだから。(実際に手を下すのが誰かは別として、その指揮をとるわけだ。)

ひどいのは経産省などからの天下り組。
資源エネルギー庁から東京電力顧問に天下った某官僚は、この最も重要な今、雲隠れしているらしい。
「表立って動くと『天下りがいるから東電に甘い』と批判されることをかわすため」らしいが、現在は経産省幹部と東電幹部との橋渡し役を担っているらしい。
そしてその本当の役割は「東電の支払う賠償額をできるだけ減らすこと」だそうな。

2万歩譲って、これも許そう。
東電の社員として、東電の利益の為に働いている訳だから。。。

さらに酷いのは、原子力安全委員会。

この委員会は原子力の安全確保の為に内閣府に設けられた原発の監視役だ。
今回の様な事故が発生したら、中心となって対応策を推進するべき立場にある。
推進するのは東電かもしれないが、少なくともお目付け役として指導する立場にあることは間違いない。

その委員長の斑目氏が初めて世間の前に現れ発言したのは23日夜。遅すぎる。
さらに、その後の会見では、放射能に汚染された汚染水処理の話をめぐり「知識を持ち合わせていないので、東電と原子力安全・保安院にしっかりと指導していただきたい」と発言した。

何のために存在するの?
原子力"安全"委員会の委員長さん。
あほらしくて笑いが止まりません。

彼らは常勤の特別職公務員だが、定例会議は週に一度だけで、議事録によると会議は最短10分弱、長くても1時間半だそうな。(週刊ポスト調べ)
これで、月給93万6000円とボーナス合わせて1600万円以上の年収だそうな。
笑いが止まらないとは、このことだろう。(別の意味で)

経産省を中心に政府が拠出する原子力予算は年間約8370億円(2011年度概算要求額)。
この巨額の予算に群がる?(ぶら下がる?)組織は原子力安全基盤機構だとか、日本原子力研究開発機構だとか、原子力安全技術センターだとか、日本原子力文化振興財団だとか、だとか、だとかは、今、何をしているのか?

今こそ、日頃の成果を発揮する時ではないのだろうか?
今こそ、真価が問われているのではないのだろうか?

挙句の果てには、原子力損害賠償法に基づき、各電力会社が毎年国に納めた補償料が、1962年の制度開始から2010年度まで累計でわずか150億円しかないことが分かったらしい。
東京電力福島第1原発事故で、国は最低でも1200億円を支払う必要があるらしいが、補償料ではぜんぜん足りない。
2号機も対象となった場合は2400億円を用意する必要がある。

不足分は国民負担で賄うしかないというが、その前にやるべきことがあるのではないだろうか?

これらの予算にぶら下がり、散々美味しい思いをしてきた人々は、どう責任を取るつもりだろうか?
いや、誰が責任を取らせるのだろう?

求む、必殺仕事人!

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出荷停止のホウレンソウでどれ位被曝するのか計算してみた

  • 2011/03/30 06:51
  • カテゴリー:原発

震災で被害を受けられた方には心からお見舞い申し上げます。
めったなことで募金なんぞはした事がない私めも、金千円也を募金させていただきました。

さて、震災から半月が経ちましたが、いまだ1万人以上の方が行方不明となっているようですね。
6000人以上の方が亡くなられた阪神淡路大震災では、行方不明者は最終的に3名だけでした。
いかに津波による被害が恐ろしいかということを痛感する事実です。

そして、原子力発電所の被災。
先日のニュースでは、とうとうプルトニウムが土壌の中から発見されました。
「過去の大気圏核実験で拡散したプルトニウムと同等だから安全」なんていう人もいるが、世界中で癌で死ぬ人が増えていることとの因果関係があると主張する学者もいます。

ちなみにヨウ素131の放射線半減期は8日間なのに対してプルトニウム239の半減期は2万4千年だそうな。
人間にとっては永遠とも思える時間ですね。
ただ、半減期が長いから危ない、ということではありません。

ヨウ素131はわずか8日間で大部分が崩壊して放射線量が半分になる訳だが、プルトニウム239は、2万4千年かけて半減するので、放射線をじわじわと出していく様なイメージ。

なので、半減期が長いから、短いから、というのは、現在の影響がどの程度長く続くのか?というところには繋がるのが、今どれだけ危ないか?
という話とは別である。

さて、どの程度危ないのか?
放射線被害を受けた事例というと、東海村の臨界事故が記憶に新しい。
Googleで「東海村」「臨界事故」「画像」で検索すると臨界事故の被害者の写真などが、多数見つかるだろう。

この事故では、3名の方が被害を受けたのだが、当時35歳の作業員の方は推定16-20シーベルト以上の被曝をしたらしい。(3人の中で最も被曝量が多い。隣の部屋で被曝した方は、1-4.5シーベルトの被曝量だった。)

さて、被曝するとどうなるのか?
被曝したことにより、染色体が傷ついたため、新しい細胞ができない状態となってしまう。
顕微鏡で、細胞核を見てみると、染色体は黒い点となり粉々に砕け散っていたらしい。

人間の体の細胞は、数ヶ月でほとんどが入れ替わる。
正常な人は皮膚は垢となって落ち、その下には新しい皮膚ができている。
しかし、被曝して遺伝子が破壊されると新しい皮膚ができない。
遺伝子が機能しなくなると、新しい細胞をコピーできなくなるのだ。

そのため、表皮が垢として剥がれると、肉がむき出しとなる。
全身の粘膜から出血し、全身が溶けていき、83日後に、多臓器不全でこの方は亡くなった。

彼の被曝量は核爆弾の爆心で受ける被曝量に匹敵するとのことだが、実際の核爆発であれば、一瞬で蒸発してしまうのでこれほどの苦しみを長期間に渡って受け続けることは無かっただろう。

40歳の作業員は6-10シーベルトの被曝というので、先の作業員よりは被曝量は少し少なかった。
しかし、6シーベルトの被曝は99%の人が死亡する被曝量である。
結果として211日後に多臓器不全でこの方も亡くなった。

放射線被曝の被害者は悲惨である。
最初は健康体にみえるのだが、新しい細胞が作れないことから新陳代謝と共に自分の体が崩壊していく。
しかし、心筋と脳細胞、神経細胞等は新陳代謝しない。
生まれた時の細胞をそのまま使って生きていくのだ。
これらの組織は、被曝しても死の直前まで正常に近い機能を保っている。
これは苦しい。

五臓六腑は溶けてしまっても、神経細胞と脳、心臓は正常に近い働きをしているのだ。(心臓は動いているので正確には四臓六腑か。)

助からないことがわかりきっていたのに、延命措置を続けられ、211日後に亡くなった作業員も、亡くなる1週間前に、「家に帰りたい。」との言葉を発していたらしい。

3人目の作業員は1-4.5シーベルトの被曝量。
この方は一時、白血球量がゼロとなるが骨髄移植などの懸命の措置の結果、生還されている。

これらの事例や海外の事例などから、3-4シーベルトの被曝で50%の死亡率。
6シーベルトを超えると99%の死亡率と言われている。

さて、昨日の報道を見てみると福島原発2号機のトレンチに溜まった水の放射線量が1時間当たり1000ミリシーベルトだと言う。

1000ミリシーベルト=1シーベルトだから、ここに3-4時間居たら50%は死亡する放射線量。
6時間以上浴び続けると99%が死亡する放射線量ということだ。
(ちなみに1000マイクロシーベルト=1ミリシーベルトです。)

放射線というのは直接浴びるというのは、原発に近づいたりしなければそれ程大きな放射線を浴びることは無い。
気をつけなければいけないのは放射性物質を体に取り込んでしまうこと。

マイクロシーベルトの単位を使っている間はともかく、ミリシーベルト単位になってくると、体内に取り込まない様に気を付ける必要が出てくる。

体内に取り込まれると甲状腺や肝臓などに蓄積され、被曝し続けることになる。
その結果、10-20年後に癌が発症したり、ということに繋がっていく。

さて、どのような経路で体内に入り込むのか?

原発から500m-1km離れた地点からプルトニウムが発見されたことからもわかるように、放射性物質は飛び散り拡散していく。
細かい塵状になって拡散していくのだ。

なので、単純にマスクをするというのは効果がある。
放射性物質の塵は、呼気とともに吸い込まれ、鼻の粘膜やのどの粘膜にこびりつく。
肺までたどり着いた塵は、肺に蓄積される。

そして血管やリンパ管を通して肝臓や甲状腺に蓄積され被曝し続ける事になる。
食物と一緒に摂られる放射性物質も同様に、血管やリンパを通して肝臓や甲状腺に蓄積される。

何度も言うが、どれ位の量の放射線を出しているのか?が重要です。

放射線作業従事者の被ばく限度は1年間に50ミリシーベルトです。
航空会社でも、1年に600‐800時間乗務する乗務員は、1年に2-5ミリシーベルト位は被曝しているが、職業的に発癌率が高いとの統計はない。

では、今回話題になっていたホウレンソウで計算してみよう。
各地で検出された食品の放射線量のうち、特に高かったのは日立市のホウレンソウで、54100ベクレル/kgの、ヨウ素131が検出された。
これを摂取した人はどれくらい被曝することになるのだろうか?

ベクレルは物質が放射線を出す量であり、人が被曝で被害を受ける量はシーベルトで表現する。
ベクレルをシーベルトに換算するには、摂取量と、放射性物質毎に設定された「実効線量係数」という数値から算出するのだ。

ヨウ素131の実効線量係数(経口摂取)は0.000022Sv/Bqです。
1回100gのホウレンソウを食べるとして、計算してみよう。

計算式は
54100×0.1kg×0.000022=約0.119ミリシーベルト となる。

なので、この最も高い数値が出たホウレンソウ100gを食べると、約119マイクロシーベルトの被曝量となる。(単位はマイクロね。)

別にこの数値なら、たいして問題ないというのがわかりますね。(毎日食べ続けるのと掛け算になっていくので嫌だが。。。)

数字と単位が理解できると「2号機脇のトレンチの1000ミリシーベルト」の水は"やばい!"けど、「54100ベクレルのホウレンソウ」は、何回か食べるくらい、"どってことない"ということがわかる。

なんだかんだ言っても、最後の最後は国は守ってくれません。
(嘘をつくのが施政者の常だし。。。)

適切な判断をして、自分の身は自分で守りましょう!

以下は地震関連の便利情報です。
(通常、転載厳禁の有料サイトの情報ですが、震災被害の方に有用な下記の情報については転載が許可されましたので、こちらのブログに転載します。)

> 全国の放射能濃度
> http://doko.in/micro/
>
>
> 単3電池から単1電池を作る方法
> http://meteor.blog.avis.jp/archives/218
>
>
> 節電に協力できるWindows向け省電力化ソフトオプティムが特別版を無償配布
> http://green.optim.co.jp/
>
>
> 東京電力 株式会社 (OfficialTEPCO) onTwitter
> http://twitter.com/OfficialTEPCO
>
>
> ガス無しライターで綿棒に着火する方法
> http://jp.makezine.com/blog/2009/01/lighter.html
>
>
> 日経電子版では東日本巨大地震関連のニュースを幅広く報道しています。
> 特別対応として、災害状況などの記事に関しては無料としています。有料
> 会員以外の方でも詳しい記事をご覧いただけます。
> http://www.nikkei.com/paper
>
>
>
>
> 【被災者の医療費負担を全額免除】
> (2011年5月末まで)
>
> 厚生労働省は被災者の医療費を5月末まで免除すると発表しました。
> 病院窓口で申告すればかかった医療費(3割自己負担)が無料になります。
>
> 保険証の持参が原則ですが、保険証のない場合は名前や生年月日、勤務先
> などを医療機関に伝えれば、治療費や入院費、薬代などが無料になります。
>
> 被災者が東北地方以外に避難してからの受診も無料です。
>
>
>
> 【被災して読めなくなったHDDを無料で即日復旧】
>
> 「データサルベージコーポレーション」は、東日本大震災で落下や水没
> する等して読み出せなくなったHDDデータを無料で即日復旧するサービス
> を提供開始すると発表しました。(ただし持ち込みのみとなります)
>
> 現地・即日無償データ復旧サービスの開始について
> http://www.data-salvage.co.jp/tohokuearthquake/
>
> データサルベージコーポレーション
> 住所:宮城県仙台市若林区新寺1-3-19 仙台FLEX1ビル1F
> 電話:022-298-7630
>
>
>
> 【災害地区のガソリンスタンド口コミサイト】
>
> 「カーライフナビe燃費」では、災害地区のガソリンスタンド営業情報を
> 公開しております。
>
> ガソリンスタンド営業情報 - カーライフナビe燃費
> http://carlifenavi.com/gs/refuelsta/15
>
>
>
> 【NTTdocomoの各エリアのカスタマーセンター】
>
> docomoの全国統一フリーダイヤル(0120-800-000)では、最寄りのカス
> タマーセンターに繋がります。
>
> 以下の電話番号は直接違うエリアのカスタマーセンターに繋がりますの
> で混雑時などにかけることで早く処理できます。
>
> ・ドコモ中央:0120-034-768
> ・ドコモ九州:0120-503-360
> ・ドコモ北陸:0120-231-078
> ・ドコモ北海道:0120-323-466
> ・ドコモ東北:0120-659-360
> ・ドコモ東海:0120-239-360
> ・ドコモ関西:0120-329-360
> ・ドコモ四国:0120-166-360
> ・ドコモ中国:0120-421-360
>
> 【計画停電の時間が郵便番号を打つだけで分かるサイト】
>
> 東京電力・東北電力が発表した計画停電(輪番停電)についての情報を
> 元に、郵便番号または住所から停電時間帯を検索出来ます。
>
> 計画停電.com
> http://keikakuteiden.com/
>
>
>
> 【ソフトバンクモバイルのコールセンター】
>
> 現在、ソフトバンクモバイルの東日本コールセンターが繋がりにくくな
> っています。
>
> 北海道、東北、関東、北陸がこのコールセンターに集中しているため
> 時間がかかったり、音声ガイダンスにすらたどりつかない場合もあり
> ます。
>
> そこで、違うエリアのコールセンターは比較的繋がりやすい状況ですの
> でそちらに電話することをお勧めします。
>
> 東海エリア:0088-241-157
> 関西エリア:0088-242-157
> 中国、四国、九州、沖縄エリア:0088-250-157
>
>
>
> 【日用品で使える災害グッズ】
>
> ・長めの靴下
> 折り返してスリッパ、マフラー、腹巻き(貴重品入れ)、手袋代用、
> 石か小銭をいれて簡易護身具または脱出用ガラス割に使えます
>
> ・サランラップ
> 丈夫な紐、絆創膏、食品保管、携帯や小物防水、汚物の保管など万能
> に使えます。
>
> また、食事の際に食器にサランラップを巻いてから使えば洗う必要も
> なくなります。
>
> ・ポリ袋(大)
> 敷物、手足が出る穴をあけて雨具や防寒に使えます。
>
> ・ペットボトル
> カッターでペットボトルを切ることで簡易食器にできます。
>
> 首の曲がったところ→スプーン
> 横切り→コップ
> たて切り→皿
>
> 子供に使わせる際はライターで炙って角を丸めましょう。
> (口が切れる恐れがあります)
>
> ・持ち運び用ガムテープ
> http://vmconverter.tumblr.com/post/3875221877
>
>
>
> 【支払い関係について】
>
> ・東北関東大震災に伴う移動体通信事業者の利用料金などの支援状況
> http://wirelesswire.jp/News_in_Japan/201103151404.html
>
> ・中電、5市町村の支払期限を延長 県北部地震で特別措置
> http://hiyo.jp/UZ1
>
> ・料金支払期限を1カ月延長=東電
> http://www.jiji.com/jc/c?g=ind_30&k=2011031500463
>
> ・被災地 電気料金の延期や免除
> http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110315/t10014685701000.html
>
> ・震災用途向け無償サーバのリスト
> http://blog.livedoor.jp/koichiise/
>
> ・東北地方太平洋沖地震および長野県北部の地震に伴う支援措置について
> http://hiyo.jp/WZ1
>
>
>
> 【神戸市が1年間無料で仮設住宅提供】
>
> 神戸市が1年間無料で仮設住宅を提供します。
>
> 東北地方太平洋沖地震の被災者への応急仮設住宅の提供
> http://hiyo.jp/XZ1
>
> 敷金・礼金はいらないようですが、光熱費と共益費はいるようです。
>
>
>
> 【福島原発の放射能範囲予測】
> http://sylphys.ddo.jp/upld2nd/news2/src/1300002312013.jpg
>
>
>
> 【放射能よけに使えそうな施設】
>
> 地下街・地下鉄・地下通路などは、シェルターの代わりとして利用する
> ことができます。
>
> 地下深く設置され、厚いコンクリートで覆われ、出入り口にシャッター
> が設置されているなどシェルターに必要な要件を多く備えている施設は
> 多くあります。
>
> ・日比谷共同溝(東京都千代田区・港区)
> ・地下鉄副都心線(渋谷区・港区・豊島区)
> ・首都高速中央環状新宿線(新宿区・豊島区)
> ・PASONA O2(千代田大手町2-2-1 大手町野村ビル地下2F)
> ・日本銀行本店 旧館地下金庫(東京都中央区)
> ・大谷石地下採掘場跡(栃木県宇都宮市)
> ・洞窟観音(群馬県高崎市)
> ・吉見百穴、地下軍需工場跡(埼玉県吉見町)
> ・赤山地下壕跡(千葉県館山市)
> ・筑波大の地下通路(茨城県)
> ・首都圏外郭放水路
>
> ※江戸川河川事務所
> 〒278-06005 千葉県野田市宮崎134
> TEL 04-7125-7311(代)
>

ガス切れの100円ライターで、綿棒に火をつける動画なんて目からウロコですね。
へーって、感じ。
被災地の方はもちろん、黄金伝説の人達にも教えてあげたいですね。

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覚えていないと駄目なの?

  • 2011/03/13 17:04
  • カテゴリー:教育

京大入試カンニング事件は偽計業務妨害容疑で仙台市内の予備校生が逮捕され、大騒ぎとなった。
ところで、そもそもカンニングって犯罪なのだろうか?

言うまでも無く、犯罪なんかである訳がない!
ただのズルだ。
嵐の無料コンサート会場に入る為の長い列に横入りするのと、本質的には、あまりかわらない。
それを国家権力を介入させて捜査逮捕するなんて馬鹿げた話だ。

やり得にしなかったというのは、大いに評価できるところなのだが、この事件を通して、教育問題のひずみが垣間見えたりもする。

まぁ、どんな事情があれ、ズルは駄目よ。ズルは。
でも、それは躾とか価値観の問題であって、犯罪ではない。
それを警察沙汰にして、偽計業務妨害なんていう別件逮捕みたいな容疑で逮捕するのは、ホリエモン事件を連想させる。(カンニングを逮捕するなら横入りも逮捕しないと不公平だ。)

さて、もっと本質的な話をしよう。

そもそも、カンニングってズルなのか?

ビジネスの社会ではYahoo知恵袋を使って迅速に正解を導き出し活用することは、褒められる事はあっても犯罪者扱いされることは無い。
それが今回のケースでは犯罪者となった。

まず、根底の話として、学校というのはなぜ存在するのだろうか?

いずれ社会に旅立つにあたって最低限必要な知識経験、道徳価値観を学ぶところである、と、僕は思う。
言い換えると「読み書きそろばん」と「倫理道徳」と「一般教養」の3つを身に付けるところだと思う。

99%の学生や生徒は、いずれビジネス社会に旅立っていく。
学校社会で一生を過ごすのは、教職員と研究者だけだ。
ほとんどすべての人達は卒業後は社会の荒波の中に船出していき、ビジネスの世界で戦っていく。

であるなら、ビジネス社会で有効活用できる経験や知識を、身に付けることができる学校こそ、価値が高い。
高度化した「読み書きそろばん」を教える事が必要なのですよ。(大原専門学校の宣伝ではないが。。。)

では、その「高度な読み書きそろばん」って何だろう?

以前は、知識であるとか記憶というモノの価値は高かった。
何かわからない事があったら百科事典で調べたりしながら、仕事に活かしたものだ。
そんな、百科事典は持ち歩けないし、書いてある内容も限定的でかつ、最新ではない。

なのでビジネスを遂行していく上でわからない事があると、国会図書館に調べに行ったり、あちこちの専門家を取材したりして、情報を集めて、それを組み合わせたり、応用して、企画案などを作成するのが普通だった。

でも、今は違う。
わからないことは、グーグル先生が教えてくれる。
それも即座にだ。

提案先のお客様会社の受付で待つ間に「あれって何だっけ?」を携帯電話で調べることができる。
極端な話、お客様と商談中に「ちょっと調べてみますね」と言いつつ、PC端末を指し示しつつ、数秒間で結果を見せられる。
つまり、記憶や知識そのものについての価値は著しく低くなったのだ。

記憶だとか知識そのものよりも、それを選別する能力であったり組み合わせたり応用する能力が問われる、というか、そこでしか差がつかない時代となっている。

「海苔の佃煮の作り方」を教えて欲しい、と言って携帯電話を渡せば、ほとんどの人が数分以内に正解に辿りつけるだろう。
なので、こんなもんを記憶することに時間や労力を使うのは無駄でもある。
こんなもんを試験問題化するのは愚の骨頂でもある。

もちろん、考えることの基礎となる記憶は必要ですよ。
「H2O」という文字列を見て「H」は何かをググって「あー水素か」「O」をググって「あー酸素か。「H2O」は水かー。」って、そんなレベルは知っておけよという話ではある。

西郷隆盛が何をした人で、徳川家康はどんな時代を生きたのか?
芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を暗誦する必要は無いけども、どんな話なのか位は、知っておいて欲しい。

エキサイト翻訳があるので、外国語は不要か?って、そんなことはあり得ないのと同じ事。

ただね、記憶を問う問題というのは試験にしやすい。
正解は一つしかないことが多いし、正解かどうかが一目瞭然なものが多い。機械的に合否を出しやすいのだ。

一方、学校では、次の段階の入試で問われるものを教えて欲しいというニーズが元々高いため、試験で問われるモノを教えることを最優先課題とされがちである。
その結果、本来の目的から逸脱し始めるわけだ。

芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を読んで組織運営に応用できる事例を3つ挙げよ、というのと、「蜘蛛の糸」の冒頭の30文字を、一語一句間違わずに書かせるのでは、どちらが採点し易いか?

30文字書かせることの採点は簡単だし明確だが、それは教養以上の何の意味もなさないのは言うまでも無い。

それに対して、前者は採点が非常に難しい。
正解は無数にあるし、採点者によって点数が変わる可能性もある。
さて、社会人にとって本当に必要な考え方を学ぶには、どちらの問題がよりベターなのだろうか?

以前も書いたので記憶されている方もいるかもしれないが、アメリカのある高校の試験ではカンニングし放題としている。
記憶を問う様な単純な問題ではないため、カンニングでは、答えが導きだせないのだ。
これは採点は大変だろうけど、実践的な力を問うものである可能性が高い。

シェイクスピアを暗誦するのは教養レベルの話であり、その部分はビジネスの実社会では「プラスα」の部分である。
教養というのは人生のスパイスにはなるが、メインディッシュの中心的な素材にはならないのよね。

なのに、教養以前に身に付けなければならないところは、学校社会では、あまり力を入れてトレーニングされていない。
というか教養部分ばかりを一所懸命教えていたりする。

なので、どの会社も新入社員教育に膨大な金と時間がかかっている。
最高学府を優秀な成績で卒業してきた奴でさえ、そのままでは社会では通用しない(涙)

課題やテーマを与えても、自分一人で考えてウンウン唸っている。
そして、制限時間が過ぎ、白紙の回答を出してきた。

違げーだろー。わからなきゃ、聞けよ。聞いてまわれよ。
調べろよ、ググればいーじゃん。
(さらには)わかんなくても、何かは書けよ。
課題とは関係ない自分の想いでも熱く書いてみたら?
5点くらいはもらえるかもよ?

え?いーんですか?って、いーんだよ。
ビジネスの世界では、犯罪以外は何をやってもいいのだ。
極端に聞こえるが、それが現実。

仕事を取るのに美しい提案書を作ってもいいし、手書きだけど超効果的なアイデアを提案してもいい。
そんなアイデアなんて湧かない?
なら、ゴルフに誘って接待して、美味しい料理とお酒を飲ませたってよいのよ。相手が公務員でなければね。

結果を出せた者が勝ち。

運動会で手をつないでゴールしてちゃ駄目なの。
最初っから2位を目指しちゃ、駄目なのよ。
1位を目指すから、結果として2位や3位が取れる訳で、最初から2位を目指したって、入賞なんてできるわきゃーねーって。
世の中そんなに甘くないからね。

記憶を問う試験でいくら成績を上げても、仕事はできない。
一般社会で幸せに生きていくための方法は、今の学校では教えてくれない。

「海苔の佃煮の作り方」で点数をもらえるのは学校社会だけだ。

「海苔の佃煮」と「塩クッキ―」のレシピを組み合わせて「海苔の佃煮を使った塩味の効いた美味しいお菓子」のレシピを考え出して、初めて実社会ではちょっとだけ点数がもらえる。

カンニングOKの試験で入試をする学校が日本でも現れたら、少しは理想の教育に近づくのかもしれないね。

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心に定規を。。。

  • 2011/03/07 21:13
  • カテゴリー:価値観

チュニジアで民衆によるデモから発展したクーデターがありましたね。
チュニジアでは、民主主義を後押しするという表看板の元、デモを行う民衆を支援する発言をアメリカ政府は繰り返していた。
その効果もあり、世界世論の流れも民衆支援に傾き、あっけなく政権は打倒されてしまった。

その後、バーレーンやエジプトに、その動きは飛び火した。
しかし、エジプトでは、同じ民主主義の表看板はトーンダウンした。
それどころか、オバマ氏はイスラエルと連携し、ムバラクを影で強力に支援したと思われる。

なんで?
民主主義の支援をするんじゃないの?
世界の警察官じゃないの?

いえいえ、違います。
それは表向きの話で「自国の利益を守る」というポリシーで動いていますので。

アメリカという国はがっちりと一本の筋が通っている。
その根本ポリシーは国の存在意義と直結している。

「自国の利益」

この追求に尽きる。

当り前と言えば当り前のことだが、国際政治においては、影に日向にあの手この手を使わないと自国の利益は守れない。

エジプトの話に戻ろう。
ムバラクは自国に対しては秘密警察でがんじがらめにしてきたが、外交的には西側諸国寄りの立場をとってきた。
中東では数少ないアメリカやイスラエルに表立って敵対しない国だ。

いくら多数の民衆による民主化運動の末とはいえ、ムバラク政権には倒れてもらっては困るのだ。

ましてや、次に政権を担う可能性の高いグループはイスラム原理主義の組織になる可能性が高い。

なので、デモが表面化するや、大統領派というこれまでなかった組織が突如、降って沸いたように現れ、組織的に反政府デモに対抗する様になった。
そして、どこからともなく、このまま内戦状態になることは最終的に自国民の利益にはならないので、デモはやめるべし、という主張が聞こえ始める。
この大統領派の中心には、もちろんアメリカとイスラエルの思惑があることは明白だ。

アメリカやイスラエルの影の抵抗も空しく、民衆による民主化の流れを押しとどめることはできず、ムバラクは2/11には30年統治してきた権力の座から降りる事になったのは記憶に新しい。
(これはこれで、困ったことだが。)

そしてリビア。
ここでは、エジプトとはうって変わって民主主義の先鋒だ(笑)
世界の警察官、ここに現る、と言わんばかりに、リビア上空を飛行制限区域に指定するように国連常任理事会に圧力をかける。
完全な内政干渉だ。

大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国、通称、リビアは長年、アメリカとは敵対してきた。
一国の外交を代表する立場の者が、他国の指導者に対して「狂犬」という言葉を使う程の関係だ。

たしかにカダフィの元で暮らす人々は悲惨だ。
私物化された国家の中、力でねじ伏せられて生き延びていく不幸は凄まじくも悲しみに満ちている。
その意味では正義かもしれないが、そんなことを考えて、アメリカという国が立ちあがっているわけではないことを、きちんと認識せねばならない。(他にも沢山不幸な国はあるが自国の利益が絡まなければ、まったくもって、見て見ぬふりだ。)

指導者にはポリシーが必要である。
国であれ組織であれ、良い(と言われる)指導者は皆、一つの明確な尺度を持っている。
一つひとつの事象に対峙した時に、その尺度に照らしてどうか?で、物事を判断する。
こういう指導者は"ぶれない"。

アメリカにとっての一つのポリシーは「自国の利益」だ。
スエズ運河を手放すことでどれだけの経済損失が生まれるのか?
アラブ諸国の数少ない友好国を失うことはどれだけの損失になるか?
エジプトが原理主義化する事は、イスラエルの安全保障上では激しくマイナスとなる。
"だったら"どうするのか?というのを考えて、行動する。

その都度、一定の尺度ではなく、周辺状況や自国の事情などを加味して事柄にあたると、一貫性がなくなり、後々、辻褄の合わないことが発生することが多い。

管さんも鳩山さんも優秀な人なのだろうけども、この一貫したポリシーというものがない為に、一つひとつの事案について都度考えて決める。
色んな事情を鑑みて対応するから右往左往してしまう。
もっと、大筋での具体的なポリシーを決めるべきだろう。
(そんなことだから外務大臣にも「いち抜けた」で離脱されるのだろう。)

小泉さんは、(善し悪しは別として)財政再建をせねばならない、その第一歩目として郵政民営化をせねばならない、ということをやるために首相になった。
やったことが良かったのかどうかは良く分からないが、やったことは少なくとも、明確だ。

鳩山さんは何をしたのだろう?
管さんは何をしようとしているのだろう?
自民党から政権奪取した。そして何をしたのか?

政権を獲る為に耳触りのよいマニュフェストを用意した。
政権奪取したら、現実に対処せねばならないので、一部を残して他は目をつぶることにした。

どれを残すか?

そこでポリシーが問われる。
現実と照らして、一部方向転換は致し方ない。

ただ、財政再建という外せない路線がある。
では、それに対して、何処にだけは金を使うのか?
教育なのか?年金なのか?景気回復なのか?
どれを取るのか?それがポリシー。

全部を少しずつ、は最悪の選択。これが今。

どれでも良い。
一つ決めて、そこはぶらさない
結果「教育だけは良くなった」とか「景気は回復した」でよいのだ。
そしたら、それを足がかりに次を考えればよい。

理想だけでなく、現実解を導き出さねば支持は得られない。
というか、政治家としては存在意義は無い。

民主党のホームページを見ると「地球社会の一員として、自立と共生の友愛精神に基づいた国際関係を確立し、信頼される国をめざします」と書かれている。

そんなことができるのか?
竹島には韓国の国会議員が戸籍の本籍地を移した。
尖閣諸島周辺では、中国の船が我が物顔でうろうろしている。
外国漁船による漁具の破損などの被害が相次いでいるし、竹島同様、中国人俳優の孫海英氏は自身と妻の呂麗萍さんの戸籍を正式に尖閣諸島に移したと発表し、中国人より称賛されている。
北方領土では、ロシアと第三国を巻き込んだ共同開発を進めようとしている。

そんな国々に囲まれながら「友愛精神に基づいた国際関係」などが確立できるのだろうか。
一個人の想いとして「友愛精神」は立派だと思うが、国家や国際政治にそれを持ちこんではいけない。

すこーしずつではあるが、国民感情として「理想ばっか言ってたんじゃ生き残れない」というのが、芽生えてきていると思うのは錯覚だろうか?
国民レベルと政治レベルは比例すると言われている。

いざという時に、半島の北側から押し寄せる、数万人規模の難民船を武力をもって引き帰させることができるのか?
難民に銃を向けるとヒステリックになるマスコミをどう黙らせる?

上陸した途端に、立ち上がる武装難民達はゲリラ化する。
そして在日スリーパーと連動した同時多発テロが各地で発生する。
流暢な日本語をしゃべり、似た様な顔をした民族の恐ろしさ。

何処に落ちるかわからない核&テポドンなんかを使うよりも、よっぽど現実的でかつ、効果的な戦略だ。

核ミサイルは撃った途端に、正確に飛来する大陸間弾道弾で反撃され、平壌は更地にされる。
しかし、武装難民を数万単位で送り出したところで、国民が勝手に逃げ出していると、しらを切ることもできるだろう。

軍服を脱いだ特殊部隊の兵士と難民の区別はつかないのだ。

その時、沖縄に海兵隊がいなかったら。
即応できるのは韓国軍のみ?
政治的に即応できるのは海兵隊であり、海軍やら空軍が連携して動くには、様々な調整やら手続きが必要となる。

アメリカ軍抜きの自衛隊独自の防衛戦争は、これまでの想定に無い。

さらに言うと、宣戦布告なき、武装難民との戦いに、勝ち抜く戦略をこの国は持たない。

そんな日が来ないことを祈るが、そんな日が来ないと一本筋の通ったポリシーを持った政治には、なっていかないのかなぁ。


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