民主党はまんまと消費税を争点にすることで、政治と金問題と普天間問題から、世間の話題をそらすことに成功しましたね。
昔ながらの政治手法らしい、ずるいやり方です。
まぁ、支持率は下がっているとは言え、政治と金の話や普天間の話を引きずって選挙戦に突入していたら、ジリ貧だったでしょうから、それから比べたら民主党にとっては大いに成功と言えるのでしょう。
そんな思惑にまんまと乗せられた一部のマスコミは、明日にでも増税するのか?というようなムードにまで加熱している報道すらあります。
そもそも、増税する前にやることはないの?というのが、多くの国民の声ではないかと思いますが。
その一環として「事業仕分け」なんかが一定の評価を受けてきたんですよね?
(内容、手法に問題はあれど、その方向性は良いと思う。)
「税金の無駄をなくす」って、どうやったらよいのでしょう?
コスト削減の効率的、効果的なポイントってどんなとこでしょう?
今日はそんな話。
・大きなものから削減する
・継続的なものを削減する
ズバリ、削減の2大ポイントは、これでしょうね。
まず、大きなものから削減するのは当たり前ですよね?
八百屋でネギを5円安く買うことよりも、新車買い替えのオプション品をひとつ削って10万円安くした方が、家計にとってより効果的な節約になる。
毎日、毎日、1円単位で切り詰めつつ生活してて、パチンコで3万円すってしまう、なんていうのは良く聞く話ですが。。。俺?(汗)
3万円なんてネギやダイコンの節約の、数年分だったりする(涙)
100億円単位でかかるダムの建設をやるのかやらないのかを見直す、というのは、その意味では着目点として正しい。
この「大きなものから」は見た目のインパクトもありニュース性も高いので、盛んに報道されるところです。
ところが、本当に効果的なのは2番目の「継続的なもの」に手をつけることだと思います。
いわゆる1回だけのイニシャルコストと言うのは、どんなに大きくてもその時だけです。なので、翌年はまた新たな対象を探して対応していかなければ効果が続かない。
しかし、ランニングコストに手をつけると、その効果は何年にも渡って持続する。
50億円の箱モノ建設をやめるのと、50億円の道路維持費を40億円に削減するのでは、10年単位で見た時の効果は歴然と違ってきます。
そんな観点でこの国を眺めてみた時にふと思ったのは、日本全国津々浦々、どんな僻地であっても路地裏まで舗装されている事実。
世界中の国々の中でも、自国全土をすべてアスファルトで固めている国はないのではないでしょうか?
都市部はともかく、地方に行ったら幹線道路は舗装されてても、裏路地は砂利道とか、土の道が多いというのが普通だと思います。
これって、敷き詰める金額だけを言っているのではありません。
維持費が膨大ではないか?と思うのです。
もちろん市道、県道、国道と管轄はそれぞれかもしれませんが、税金には変わりありません。
領土のすべての地域において、人の住むところはすべてアスファルトで固めてしまい、かつ、それを綺麗に維持しているのだから、税金が高いのは、当たり前なのではないでしょうか。
アスファルトって、放っておくと結構痛むんですよね。
夏は高温で柔らかくなり、ダンプが通ると少しずつわだちになる。
冬は裂け目に入った水が凍り、裂け目を広げる。
雑草がヒビを広げ、アスファルトを上に捲りあげようとする。
昔、カンボジアに陸上自衛隊が道路建設に行ったことがあります。
その数年後、まさに日本が建設したバッタンバンあたりに行ったことがあるのですが、それはもう、悪路で、平均時速20km/h程度でしか走れませんでした。(穴だらけでした。)
なぜ、そうなのか?
アスファルトの道路は維持費がかかるんですね。膨大な。
砂利道の方が建設はもちろん、どんだけ維持費が安いか。
機材一つを考えたって砂利道なら追加の砂利をトラックで運んで敷き固めればよいだけので、特別な器材は不要。
アスファルトとなると、材料代も段違いですし、アスファルトを熱して溶かして平らに延ばして、と、工事の各工程でそれぞれの作業に対応した機材が必要になる。
そら、金もかかりますわなー。
アスファルトをやめて砂利道にすれば、ヒートアイランド現象も緩和されるでしょうし、なにより道に日光や水や空気が浸み込む。
アスファルトの下って、死の土地なんですよね。
陽は入らず、酸素も遮断され、水も浸み込まない。
それが砂利道ならより自然に近い。
最近の、水が浸み込むアスファルトなんていう高価なものを使わなくたって、場所によっては砂利道で良いと思うのですよ。
さらに、よく言われている、効率の悪い工事の例。
水道管工事と下水道工事とガス管工事と電話線工事がバラバラで実施されるという話。
アスファルトを切って、穴掘って、水道管の入替え工事をして、その部分を埋めてアスファルトを施し、白線ペイントをする。
その数週間後、同じ所で下水道工事がおこなわれる。
その都度、アスファルトを切って掘って埋め直して、ペイントし直して、、、なんていうことを繰り返しているのが現状。
まとめて工事しろ!って良く言うけど、要件が違うと纏めるのはたしかに難しいかもしれない。
市内全域の老朽化した下水道管の取替工事を連続的に実施するのと、新築住宅へ伸ばす水道管工事。それにガス会社の定期メンテナンスに伴う工事を総合的にスケジュールして一度の工事に集約するのは難しいだろう。
(発注元も異なり、受注先、施工先もすべて別々だから。)
だったら都度のコストが下がるようにしてしまえば、大きな問題ではなくなる、という考え方。
砂利道なら毎度の修復も、アスファルト舗装ほど金はかからないのだから。
もちろんデメリットもある。
乾くと埃がたつし、自転車や車はガタガタと走りづらい。
雨が降るとぬかるむ。(だから昔は皆、長靴を履いていた。)
でもさ、住宅街の中なんて、砂利道にした方が車もスピードを出せないし、逆に良いかもしれない。
(飛び石で歩行者が怪我をする?んーーないとは言えないね。)
昭和35年頃は、新宿の駅前も砂利道だったんですよね。
東京オリンピックの前は、山手線の内側くらいしか舗装されていなかった。
だからさー、そんなに大昔の話ではないんですよね。
東京都内でも、僕の子供の頃は、道の脇には「猫じゃらし」が生えていましたもの。(35年前の杉並区ね。)
必死に働き、稼いだ金を税金として納める。
僕は高額所得者ではないけれど、高額所得者は懲罰的な税率の税金を支払う。
そうでない我々も、なけなしの金を支払う。
それに見合ったサービスを国が提供し続けられないなら、国民は徐々に海外流出していくでしょう。
息子や娘には「ごめん。父さん達の代や、その上の代の借金で、この国は火の車。到底まともな方法では返しきれない。いずれ君達の代でそのツケが回ってくる。今のうちに語学を勉強して海外に移住して父さん達を呼んでくれ!」等と都合のよいことを言ってます。
Twitterで一部の政治家や評論家の話を読んでいると、所得税の累進課税を元に戻す方向の意見も結構多い。
その当時、人材の海外流出がなかったのだから、今、同じ税率に戻したって大丈夫、という理論。
昔と今は違う。
20年前の金持ち老人達は若い頃に海外旅行なんて行ったことがある人は少ないし、移住と言うとブラジル移住みたいなイメージが強かった。
しかし、今は違う。
別に金持ちではなくても、1度や2度の海外旅行は行ったことがある人は多いし、海外に住む日本人の話を聞くことも多い。
留学経験やワーキングホリデーで海外で生活したことのある世代が、子を持ち、親の世代になり始めている。
そんな背景の中、たいしたサービス提供もできない国が増税すると、どうなるか?
当然、目端の効く小金持ちから、海外流出していくでしょうね。
そもそも税率が高かった頃は、皆、未来に期待を持っていた。
まだ見ぬ"21世紀"を心待ちにしながら、多くの国民の生活は日々向上していて、未来が楽しみでもあった。
そんな未来への希望なんていうものは、今はない。
むしろ、この国には、未来への恐怖が浸透している。
ポジティブな未来が想像できるなら人々は借金してでも欲しいものを手に入れるし、未来への投資をする。
夢が持てないのなら、まずは負の連鎖を断ち切ることから始めなければならない。
それにはまず、血液の流出(財政赤字)を止めること。
収入を増やすことも大事だが、まず、支出を減らす。
つまり、小さな政府にすることが必要。
スリムな国スリムな地方自治を目指すには、国民が求めるものも変化していかないといけない。
一部は今より不便になるし、今受けている恩恵がなくなる部分もあるかもしれない。
たとえば「日本全国、砂利道化計画」実践するといくらくらいの予算が削減できるのだろうか?
イニシャルコストとランニングコスト合わせると、結構な金額になると思うんだけどなー。
もちろん、砂利道の話は一つの例でしかありません。
そーゆー節約をした上で、必要なら増税を考えるべきぢゃないのかなー。
民主党さん、消費税を選挙の道具にしちゃ、駄目だよ。
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